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アンデッド討伐

アンデッドの登場。

飛雲の力が発揮される。

アンデッドが暴れ回る姿が遠くからでも確認できる。

警察がバリケードテープを張って民間人が入れないようにしている。

飛雲『まだ公安の奴等は来てないか…』

公安の場合、管制塔からアンデッドの出現を確認してから現場に向かうので民間のアンデッドイーターみたく、依頼があって現場に急行ということはしない。


ただここで厄介なのが民間と公安が同じ位のタイミングで現場に到着した時。

どちらの取り分になるのかで揉めることがよくあるそう。

でも大概は公安の取り分になってしまうらしい。

結局公安は政府直属なのでそのようになるのも何となく納得出来る。

警察官『君、此処から先は立入禁止だ。』

飛雲『どけ…アンデッドは私の獲物だ。』

警察官『あ…これは失礼、アンデッドイーターの方か。』

フェイが資格証を見せると警官はあっさりと通す。

警察官『……君は……民間…だな?』

警官が私を見てそう言う。

世莉奈『私は……』

飛雲『私の愛人だが。』

警察官『一般の民間人を入れるわけには…』

飛雲『私が側にいろと彼女に言っている…』

鋭い目付きで警官を睨みつけながらフェイは言う。

警官もビビったのかあっさり私をテープの先へ通してしまった。

こういったことはいつものことだから私は慣れているけど、そんな理由であっさり通せざるを得ない警官に同情しちゃうな。


飛雲『セリ、その辺りにいろ。』

フェイがそう言うと目標のアンデッドの方向へゆっくりと歩み寄る。

一定の…というかほぼほぼ至近距離にまで迫るとタバコを吸い始めた。


挿絵(By みてみん)

アンデッド『のこのこと殺されに来たか下等生物め…』

挿絵(By みてみん)

飛雲『複数体の生物の要素が入り混じっている…恐らく山羊、ライオン、狼。』

アンデッド『お前はアンデッドが取り込んだ生物の要素を取り入れることをs…』

飛雲『知ってる。』

食い気味でフェイが答える。


アンデッド『アンデッドは殺せない。お前に勝機は無い。』

飛雲『あっそ……』

アンデッドはその名の通り、通常死ぬ事がない。

はじめてアンデッドが現れた際、陸上自衛隊による総攻撃を行っても微々たる傷しか与えられず、死ぬ気配がなかったことから政府が『アンデッド』と呼称したのが始まりとのこと。

その為、対アンデッド用特殊武装"S.A.U.W"やアンデッドの要素を取り入れたアンデッドイーター、更には人間に対してあまり敵意を示さないアンデッドを用いて討伐するという選択に至った。

しかしながらそこはアンデッド、通常死ぬ事がないので身体を細切れにして心臓だけ抜き取り、特殊な保管庫にて隔離することで討伐は完了となる。




でも……フェイだけは違う。


フェイは死の概念がないアンデッドを完全に殺す事が出来てしまう有能かつ最強(最凶)のアンデッドイーターなのだ。


彼女は複数本の日本刀を所持しており、それを用いてアンデッドを討伐するが、その日本刀こそがアンデッドを完全に葬ることが出来るのだ。

飛雲『アンデッドは死なない…そんな常識、私には通用しない。』

アンデッド『何を言ってるんだ?どこか頭でもぶつけてトチ狂ったか?』


アンデッドがフェイを煽るとフェイはそのまま日本刀を物凄いスピードで振るう。

アンデッド『何だ?今のは…』


挿絵(By みてみん)


飛雲『未能死去的苦命人…(死に損ないめ)』

フェイは台湾出身なので敵を煽ったりする際は現地の言葉を用いることがある。そして大体こういった時はアンデッドが死ぬ合図でもある。

血を吹き出しながら灰になっていくアンデッド。

その血はフェイの身体にも飛び散っていく。



アンデッドを倒したフェイ、日本刀を鞘に収めてこちらへと戻ってくる。

世莉奈『おかえり、どうだった?』

飛雲『大したことない…』

あの短時間でアンデッドを討伐したのだから大したことないのも納得はいく。

警察官『討伐ご苦労でした。アンデッドの心臓の方は…』

飛雲『無いけど…?』

警察官『え……?押収物のアンデッドの心臓が無い……どういうことだ……?』

戸惑う警官。

世莉奈『お巡りさんって彼女がどういったアンデッドイーターかご存知ない?』

警察官『は…はい。』

多分この警官は警察官になってから比較的日が浅いものと思われる。

世莉奈『彼女はアンデッドは完全に殺す事ができる唯一の民間のアンデッドイーターなの。そつうでしょ?』

飛雲『ふん……』

フェイはぶっきらぼうに鼻であしらう。

警官も驚きのあまり言葉を失ってしまった。



アンデッドの死体処理等は警察及びアンデッド死体処理班の仕事になるので私たちはその場を後にした。




−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



???『見事な手際ね。引き際も然ることながら…』

公安と思しき男A『あのアンデッドを灰にしてしまう…一体誰なんでしょう…?』

???『そんなの一人しかいないわ。』

スーツの二人組がアンデッドの灰の周辺に現れ、何やら会話をしているのが宿泊先のホテルから聞こえた。

世莉奈『誰だろう?』

飛雲『気付いたか…奴等も。』

真剣な眼差しでフェイは二人組を見つめる。

飛雲『公安の幹部や上層連中は私の力の根源を欲している。こそこそと嗅ぎ回る目障りな連中だ。』

曰く、公安でもアンデッドを完全に殺す事は出来ないので完全に殺すことが出来るのフェイの力を欲しているとのこと。

世莉奈『協力はしたくない感じ?』

飛雲『当然。』

フェイはきっぱりと言った。




飛雲『公安の奴等に手を貸せば間違いなくお前と離れてしまうことになるだろう……私はお前の側から離れたくない、それだけの事だ。』

そう言って私の腕に優しく抱きついた。


対アンデッド用特殊武装、S.A.U.Wは

Specialized Anti-Undead Weaponの略称から来ております。

飛雲が持っている日本刀もそれに該当しますが、こちらは更に特殊な上にハイエンドタイプの武装なのでアンデッドを殺すことが可能。

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