100th 惑星シドーでの活動命令
待機命令の時間を室内で過ごしていると、父さんから通信が入った。
ニッキーをこちらへ寄越す事になった原因はやはり父さん絡みの依頼だった。
「どうだ? 久しぶりにマブダチに会えた感想は。楽しかったか?」
「父さん……今こっち側はそれどころじゃないんだけど」
「はっはっは。アルバの事か。エレハから聞いたぞ。それに乗って父さんと
戦ってみるか?」
「無茶言うなよ! アルバが壊れるだろ!」
「わからんぞ。案外父さんがやられるかもしれん。おっとそうだ。
こんな話を悠長にしてる場合じゃない。エレット、大事な話がある」
「悠長って……通信いれたのは父さんの方だろ?」
「まぁ聞け。ニッキーちゃんをそっちへ連れて行った事情はそれとなく
聞いただろ? 今惑星シドーで不穏な動きがみられる。相手はCC
だろう」
「CCがシドーで? 一体何を……いや、そうか」
「そうだ。あいつらはエレハの作り上げたオルクスを動かすために
活発な動きを見せ始めた。そこでお前たちにはパープラーより追加任務を
設ける予定だが……」
「惑星シドーってことはBOS
を使うの?」
「そうなんだが、ちょっとパープラーが荒れててな。お前、何かあいつを怒らせる
ような事言ったか?」
「俺じゃなくてニッキーがおっさんって……」
「原因はそれか。随分と渋ってるんだ。お前やレグアちゃんを行動させることに」
「一応レグアたちの素材集めは完了したはずだから、正式に隊員にはなれたけど
まだ早いってことなんじゃ?」
「そんなわけあるか。あの子の実力はお前も知ってるだろ? 戦闘員として
あそこまで活動できるような者は多くない。今回の試験もあの子が
一位だ。そうそう、それで今回の件に試験の話が繋がるんだが……」
「えっ? 試験が今回の追加任務に関係が?」
どういうことだろう。
また試験をやらなきゃいけないのか?
「正確には試験参加者が、だな。パープラーに、エレットたちを
惑星シドー絡みで起用するなら団員の補充をしろと打診されてな。
確かにごもっとも。そこで爺共に掛け合って、新しく入隊した
三名、そちらへ派遣する予定だ」
「それって仁・不知火さんとかってこと?」
「そういうことだ。まぁエレットたちは惑星シドー絡みの
担当になる。しばらくは会えないだろう。
ところでニッキーちゃんをマテリアラーズに加入はできそうか?」
「いやいや出来るわけないでしょ! シドーカンパニーのご令嬢でしょ?
無茶言うなよ」
実力で言えば当然ニッキーもマテリアラーズで活動できるだろう。
そして本人も楽しそうとやりたがるだろう。
だがご家族……執事みたいな人でもあんな過保護だったんだ。
絶対無理だろうな。
「そうか? お前が頼めばころっと入隊してくれると思うんだが……
もし本人が入隊したいと言ったら俺へ連絡してくれ。爺共もさぞ
喜ぶだろうよ。シドーカンパニー全面支援! なんて事になったら
もろ手を挙げて許可をとるだろ。まぁ爺共の手駒には絶対させねえけどな」
「いやー、だからニッキーは……」
「入るー!」
「へっ?」
父さんと話し込んでいたら、突然ニッキーの声。
後ろを振り返ると、当然のようにニッキーが部屋にいて、部屋のものを
あちこち触っていた……。




