101th 乗せられやすいグリズリー先輩
「ニッキー、部屋に勝手に入ったらダメだって!」
「えー。いいじゃん。女の子の部屋ってわけじゃないんだしさぁ」
「お、そうかそうか。入隊意思を確認した。直ぐ手続きに入る。いいなニッキー」
「いいよー!」
「ちょっと父さん! 何言ってんだ。ダメだろどう考えても!」
「いいのいいの。その方が動きやすくなる。今日中に仕上げておくからエレットは惑星シドーでの
BOS活動準備をしておくように。細かい指示はパープラーにしておく。今回の同行者は……
ニッキーとレグアの二名だ。それじゃまたな」
「ちょっと! 逃げてきたニッキーを連れて行くってどういう……ああ、切れてる」
「マスター。諦めマショウ。エレヴィン様にはきっと考えがあるのデス」
「うちの父さんが考えっていっても説得力ないな……」
「にしししっ。楽しくなってきたー! ねぇねぇ早くレグアって人のところに連れてってよぅ。
でもニッキーその前にお腹空いた! 食堂どこ?」
結局ニッキーに振り舞わSれる事になりそうだと考えつつも、ニッキーを連れて食事処へと
連れて行くと、中にはライチェ先輩が。
こちらを見て目をキラキラと輝かせ、直ぐに近づいてきた。
「やだエレット! 何て可愛い子連れてるの!? この肌……惑星シドーの人でしょ?
小さくて可愛い……」
「やだぁ、わかっちゃう? おばさんわっかるぅー」
あ……今ぴしっていう音が聞こえたきがする。
「おば……あら、誰の事かしら……」
「ニッキー。ライチェ先輩はまだそんな年じゃない。急いで修正するんだ」
「えー? パープラーって人と同じくらいの年齢じゃないの?」
今度は確実にパリ―ンというような音が聞こえた気がした。
これは間違いなくトドメだ。
「隊長と同じ……隊長と同じ……隊長と同じ……私は隊長と同じ……」
「ライチェ先輩? ちょっとどこに?」
「隊長と同じ……隊長と……」
そのまま食事処を後にするライチェ先輩。
ショックが大きすぎたようだ。
暫くはそっとしておこう。
「マスター。どうやら自動調理システムがメンテナンスのようデス」
「あれ? 仕方ないな。それじゃセイソー、グリズリー先輩に連絡を頼む。
久しぶりに先輩の手料理が食べたいです! って」
「承知しまシタ。お喜びになると思いマス」
セイソーが連絡を入れると直ぐに先輩が駆け込んできた。
実は先輩、料理を作るのが本当に好きで、以前作ってくれた料理は、それはそれは美味しいものだった。
自動調理機はメンテナンスが必要で、俺たちにとって先輩は無くてはならない存在。
「エレット君。お待たせ! 直ぐ作るよ。何が食べたい?」
「グリズリー先輩! あざっす! 俺っていうよりニッキーが食べたいみたいで。
先輩のご自慢の料理、こいつに食わせてやってください!」
「ええ? うちの隊員じゃない人に作るのはちょっと……」
「そこをどうにか! 先輩の料理が食べたくて、わざわざ惑星シドーからやってきたんです!」
「そうなの! ニッキーもうお腹ペコペコ!」
「ほ、本当ですか? 嬉しい……遠い惑星から私の料理を食べに来てくれる人がいるなんて、考えても
みませんでした。いいでしょう! 作ります! 今直ぐに!」
先輩は非常に乗せられやすい。
胸の前で拳を固く握りながら、とても嬉しそうな表情を浮かべている。
これは……凄い量の食事が出てきそうだな。
「エレット。やっと見つけた」
「あ、レグアも来たのか。今グリズリー先輩が食事を作ってくれるそうだから
一緒に食べよう」
「あーーー! あなたがレグアね! 私のライバル!」
「へっ? 何言ってるんだニッキー」




