【幕間】 第一章の登場人物(ネタバレ注意)
ネタバレというほどではないとは思いますけど……一応、ね
リエナ・アントーニア
マグナブルク選帝侯の第二内親王。16歳。通称「マグナブルクの猛女」。ネルによって魂を肉体の奥に封印され、その替わりとして異世界人の外山ショウの魂を埋め込まれるという割と酷い扱いを受けている本作ヒロイン。外山ショウをして「世界が狙えるストレート」と言わしめたパンチの持ち主。
外山ショウ(そとやましょう)
短気で浅慮な暦ゲーファンの男子高生。17歳。自称暦ゲー無双だが、リロードなどの乱数調整が出来ない環境下ではカスも同然の三流プレーヤー。事故によって肉体と魂が分離していたところをネルの「エーテル召喚」によって魔法世界ゲヴェルナに呼び出された挙句、リエナの肉体に魂を埋め込まれるという、これも結構酷い扱いを受けている本作主人公。自分の体に散々セクハラをされたリエナは彼を「クズの中のクズ」と呼んでいる。
リューネ・エニグマ
リエナの元ご学友であり、現在は侍女長を務めている。20歳。また、リエナの礼作法の教授も務めているが、これは誰もなり手がいなかったためである。ヴァーリーリエ城では普段メイド服を着用していたが、リエナのヴェンデン伯叙任を契機に侍女らしい服装に改める。投げナイフと弓術に優れており、特に小弓の腕は一品。
ヨハン・グラハム・ヴィ・ヴィッテルスバッハ
大公直参騎士の家系の三男。24歳独身。よく言えば表裏がなく、人を疑うことを知らない純粋な性格の持ち主だが、毒舌でその態度はきわめて不遜。主筋に当たるリエナに対して「うつけ」と呼んで憚らない。リエナのヴェンデン伯叙任勅書の特使を務めるが、ヴェンデン家の家宝である「一角獣の短剣」をシエルに盗まれるという失態を演じる。リエナと協力して無事に取り返すも、うわさは既に彼の父親の耳にも入っており、結局、実家を勘当される。
カール・ヴェンツェル・ヴィ・ナイトハルト
ヴァーリーリエ副城主を務める武人。31歳独身。長い髪で隠しているが人間とエルフのハーフで、幼い頃に浮気の発覚を恐れた母親に耳を切り落とされた痕がある。沈着にして冷静。深謀の将。「雌雄二刀」の使い手で敵国ガルマニアより「二刀鬼神」と言われるほどの武威を誇るが、マグナブルクでは出自に加えて彼の強情さも災いして不遇を託っている。
ネル
マグナブルク大公家に宮廷顧問として雇われている魔法使いの少女。14歳。魔法使いの同僚に半分以上ボケかかっている老魔法使いポウとヴィッツがいる。一癖ある魔法使いの中でも群を抜いて毒舌であり、その性格はフリーダム。作者をも困惑させるメタい発言が多く、関わる人間に何かしらのダメージを与えないと気がすまない。ショウが自身の姉の名前だったという理由で外山ショウの魂を召喚。男とは知らなかった。使い魔多数。三本足カラスのアブラクサスがいる。
アブラクサス
ネルの使い魔。自称「鉄の爪」だがそんなものはない。主に似てやはり性格が悪い。三本足のカラスで、猟師から魔物として殺されかけていたところネルに救われて使い魔になる。人語は話せないが念話で人間と会話できる。エーテル召喚の儀式の後、リエナの術後の経過を見守る使命をネルから与えられてヴァーリーリエに留まっていた。好奇心旺盛でときどきそれを使命よりも優先させてしまうことがある。
シエル・フローラ・ヴィ・ヴェンデン
ヴェンデン伯ヨアヒム2世の長女。17歳。「不屈のヴェンデン(まきこまれひめ)」の異名を取る。やや天然が入った大人しい性格。押しに弱いため、自分の意思とは裏腹にだいたい巻き込まれる。不運だが強運で、捨てても必ず帰ってくる子犬のように非常にしぶとい。幼い頃から不運だったため自己生存能力には長けており、時々工作員も顔負けのアクロバティックぶりを発揮する。しかし、その行動は脊椎反射であるため、多くは期待出来ない。
アリナ・ヴィルヘミーナ・ヴィ・アルトワルト
重商業地域と境を接する西南のアルトワルト公爵領の公女。19歳。喘息の持病があり病弱だが、「アルトワルトの賢女」あるいは「算盤公女」と呼ばれている。その名が示す通り経済政策に一家言あり、マグナブルクに征服されるまでは父親を政策面でカバーしていた。作中のリエナ陣営においては唯一の清涼飲料。常識人である。
ウォルフガング・ヴィンター・ヴィ・メッサーシュミット
マグナブルク大公国近衛連隊所属の士官学校生の少年。士官学校の生徒は面倒臭いので一律で少尉扱いされるため少尉。14歳。通称「将来のイケメン」。主に性格が。出身は遥か西のヴェルテンブルク侯国だが、実家は没落貴族であり、武勲を立てて実家を再興する志をもっている。もっとも戦争を起こしそうなアブナイ国を選ぼうと思い立ち、結果、マグナブルクに身を寄せることにした。誰の目から見ても武官というよりは文官タイプで、就活マッチングで苦労しそうな雰囲気が漂っている。10歳の妹がいる。
ギョーム
謎の魔法使い。悪竜の関係者?フランス語(アルビオン語)っぽいドイツ語(低地ヴェストリア語)を話す。敵にすると手強いが味方にすると頼りないところは、どこかネラーっぽい性格。密かにネル様はキャラがかぶることを懸念している。
え?主人公の記述が貧弱?一行増やすだけでネタバレになるじゃん。