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カミングアウトコンビニ

そのコンビニは、訪れた客が抱える秘密が、姿形を変えて商品として並ぶという。

例えば、

「○○先輩、大好きでした」

「友人が付き合っていた××君、わたしも好きだったのだけどな……」

「保育園で一緒だった、あだ名しかおぼえてないあの子、話したいがために、いじわるをしちゃったな」

甘酸っぱくて、ほろ苦い初恋はスィーツに、

「あの頃は、制服を着崩してばかりいたな」

「歳を誤魔化して酒に煙草に…… ずいぶん昔のことだ」

「夜な夜な集まり、バイクで乱雑に走り回っていたものだ」

昔はワルだったという秘密は、大人びたパッケージの駄菓子やジュースとして並び、

「あのときは、なにもできなかった」

「あまりにも、ひもじくてな……」

「ソコクニ、ノコシテキタヒトタチニ、モウシワケナイ」

天災に人災、それに戦災が招いた、だだ生きるための行いの秘密は、長期保存が利く食べ物として、

――そして、墓場まで持って行くような秘密は、ろうそく、線香、マッチが一纏めとなった墓参りセットとして。

何事かをいつしかカミングアウトしたい客のために、買い求められるその時を待ち侘びている。





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