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1932

現代の普通のおっさんリーマン、加納太郎。

アドルフヒトラーになってJC天使の指示の元で、世界を救う事に!

まず、手始めにアドルフヒトラーに下ネタで挑発してみたものの…


さて、これからどうなる?どうする?加納太郎!

「いい加減、機嫌を直してくださいよ!」


イオフィエルは、ジト目で太郎を見つつ、文句を言い出した。

「いくらヒトラーが喋らないからって、主の御前の間であんな破廉恥な事言いだすなんて、タロちゃんのバカ!」

「仕方ないじゃないですか!主の言葉さえ聞こうとしないんですから、強引にでも口を開かせるには、私には他に考えつかなかったんですよ!」


「イオフィエルよ。許してやりなさい」。

太郎の後ろから、ガブリエルとはまた違う凄まじい光が現れた。

イオフィエルは、驚いてその光の名前を呼んだ。

「メタトロン様!」


太郎の記憶が確かなら、太郎の後ろから現れた天使は…


メタトロン


「契約の天使」や「神の代理人」などの72の異名を持つ天使で、その力は大天使のNo.1ミカエルはおろか、神に匹敵する。

そして、元は“ノアの方舟”のノアの曽祖父で、死後神に召されて天使となった大天使だ。


「天使の誰も反応を示さなかったヒトラーに喋らせただけでなく、檻の外の者にまで飛びかかろうとしたのだ。

その結果は、重く見なくてはならない。

だが、太郎と申したな。そなたも少しは考えよ」。

「承知致しました」。

「申し訳ありません」。

メタトロンの言葉にイオフィエルも太郎も冷静になった。


メタトロンは続ける。

「今回、私はガブリエル以上に自重しなくてはならない。理由はガブリエルが言った通りだ。

太郎よ!

ヒトラーとして、過去の世界に入る以上❝ナチス❞だけでなく、世界にかなりの数の闇の者達がいるだろう。

そして闇は少しの隙を狙って、歴史を捻じ曲げて地獄の何かの封印を解こうとしている。

全ては、そなたとイオフィエルの働きに掛かっていると言って良い。

二人共、慎重に事に当たってくれ」。

そう言って、メタトロンも去っていった。


しばらくして、太郎が口を開く。

「さて、イオフィエル様。質問なんですけど、今現在で闇の影響が出ているのは、西暦で言うと何年辺りなんです?」

「うん。1944年の冬だね。今は闇に時間を歪められて、半年くらい歴史が進んでるよ!」

「なら、私が行くのはその年ですか?」

「いくらタロちゃんが戦争の大天才だったとしても、そんな無理ゲーなところには連れて行けないよ!

連れて行くなら、もっと前になるかなぁ…」


太郎とイオフィエルは考え込んでしまう。

「う〜ん」

「う〜ん」


突然、イオフィエルが何か思いついた。

「あ、そうだ!タロちゃんスマホって持ってる?」

「持ってますよ。現代人の必需品ですからね」。

「これを、あっちの世界でも使えるようにすれば良いんだよ!」

「はい…?」

「つまり、このスマホをタロちゃんの霊感に接続して、通話やメールだけじゃなくて、ネットも使えるようにするの!」

「あの〜もしもし?使えるようにするのは百歩譲って良いとして、電気はどうするんです?」

「大丈夫だよ。当時のドイツでも、電気くらいあるでしょ?」

「無理ですよ!常にフル充電で使える訳じゃないんですから、それにヒトラーに近い人達が触ったらどうするんです?」

「じゃあ、電気はタロちゃんの霊感を使ってやろう!」

「なんかいろいろ搾り取られそうですね…」

「大丈夫だよ!死にはしないし、連絡が取れなくなったら❝この姿❞で会いに行くしさ!」

「いくらなんでも、天使の姿はマズイじゃないですか!」

「それくらい分かってるよ!だから翼とかは隠してに決まってるじゃん!」

「そうなると、イオフィエル様の事をどう呼びます?そのまんまって訳にはいかないでしょう?」

「じゃあ、タロちゃんの事は“おじさま”って呼ぶ事にするよ!」

「良いですね。ヒトラーの年齢なら、丁度ピッタリですね!」

「…で、タロちゃんの方はどうする?」

「…どうしましょう。」

「私ね、思うんだけど、タロちゃんも“あだ名”で呼んでくれた方が良いと思うんだ。それなら、簡単に遠い親戚のおじさんと子供って事に出来るしね」。

「分かりました。じゃあどう呼びましょう?イオフィエルだからイオとか、ヨフィエルだからヨフィとかですかね?」

「じゃあ、ヨフィで呼んでくれるかな?」

「分かりました。それではヨフィ、今度は私が行く年を決めないといけないですね。」

「そうだね。1944年は問題外として、タロちゃんはいつ頃が良いと思う?」

「そうですね…ナチスが与党第一党になった1932年位から始めるのはどうでしょう?」

「1932年ねぇ〜。確かナチスは与党第一党にはなったけど、大統領選でヒトラーは負ける上に、その後の選挙で議席を減らした年だったね」。

「はい。まず❝ナチスの民族自決❞を利用して、経済を良くしないと、無神論の共産主義に飲み込まれて

戦争が起こらなくても粛正名目の虐殺はあるでしょう。

とにかく、そこを止めようと思います」。

「わかったよ。じゃあ、1932年に行く事で決定だね!」


これで、加納太郎はアドルフヒトラーとして、1932年のドイツに行く事になるのだった。


おはこんばんちは!

はっつあんです。

ようやく、太郎はドイツに行けそうです。

1932年のドイツで、太郎は何から始めるんでしょうかね?


この場で、設定についてお話しさせて頂きます。

イオフィエルとメタトロンですが、ユダヤ教とキリスト教の大部分ではイオフィエルの方が上位になります。

(メタトロンが七大天使に入っているのは、ごく一部です。)

しかし、ここでは下ネタ挑発の後の仲裁役として、イオフィエルをあくまで智天使扱いして、メタトロンを上位にさせて頂きました。


それでは、またの機会をご贔屓にみなさんそれではさようなら〜!

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