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“ユウタ”に会ってから何日か過ぎた頃、私の携帯が震えた。


『ヒカリコミュケートでございます。先日はご利用いただきありがとうございます……』

電話に出るのがめんどうだったのでそのままにしていると

留守電のアナウンスの後に声が続いていた。

なんの用だろうか?

料金については振り込みで支払ったはずだし、電話が来る意図がわからない。



『ナツ? 今度は何処行こうか。また連絡待ってる』

最初の女性の声に続いたのは、間違えなく“ユウタ”の声だった。

これが属に言う営業というやつなのだろうか。

確かに連絡先を交換している訳じゃないから、直接は連絡をとることはできないだろうし。

うーん。

でも、まがいなりにもこうやって連絡をくれるということはユウタにとって

悪い印象ではなかったのかなとも思う。


そう考えるとなんだか少し嬉しくなってしまい、

今度の休みも電話してしまおうかなんてだんだん気が大きくなった。

それに、ある程度割り切ってつきあえる関係もなんだか都合が良かった。

確かに、彼氏はいないけど。

じゃあ、いまから彼氏を作ろうかという気になるかというとそうでもない。

なんというか正直、邪魔くさい。

学生の頃は、何度か好きになって一生懸命恋をしていた。

だけど、今そこまで一生懸命に誰かに恋をするほど今自分に余裕はないし。

ただ、休日をもてあましているだけだから、

“ユウタ”との関係はなおさら魅力的に思えた。


冷蔵庫を開け、冷えた缶ビールを取り出す。

プルタブを開けると心地良い音と共に少し白い気泡が飛び出した。

胃に流し込むと冷えた液体が体中に染み渡るような気がする。

ふうと、この時だけは心から息をつける気がつけるような気がした。

着信が終わった携帯でもう一度留守電を再生させる。

――また連絡待ってる。


騙されてるのかな?

でも、今度の休みの日にまた電話をかけようと思った。



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