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「かしこまりました。では最後に注意事項を。
まず、男性との直接連絡先の交換は禁止しています。
トラブルの原因にもなりますので。また、男性が嫌がる行為等
も禁止しております。あまりにもひどい場合はその場で利用停止と
なることもありますのでご了承ください。
なにかございましたらこちらに連絡を」
電話はそこで終わったけれど、それからの私はそわそわしていた。
待ち合わせ場所は、T駅に13時。
確かに電話でそう言っていたけれど、行っただけで分かるのだろうか?
会ったことも名前も知らない人なのに。
そもそもどんな人が来るのだろう。
それでも、久しぶりに服にメイクにも気合いが入る。
こんなことなら新しい服を買っておけば良かったと今更ながら思う。
まじまじと鏡の中に映る私はなんだか疲れた顔をしている。
ナチュラルなメイクを心がけながらも
アイラインは何度も書き直した。
いそいそと用意をしてT駅に着いたのは約束の15分前だった。
人であふれかえったこの中から、私を見つけられるのだろうか?
そう思った時、手に持っていた携帯が震えた。
『ナツ様でいらっしゃいますか?』
『はい』
それは先ほどまで電話で話をしていた受付の女の人だった。
『今どちらです?』
『ちょうど駅に着いたところです』
『わかりました。ちなみに今の恰好を教えて貰えますか?』
周りがうるさかったせいもあり、私の声はいつもより大きかったかもしれない。
男性ももう少しで着くと思うから、駅を抜けた広場で待っていて欲しいとのことだった。
通話を終えると、近くにあったベンチに腰掛ける。
行き交う人に知り合いの顔は見あたらない。
携帯を握りしめる手に力が入る。
少しだけドキドキしていた。
どんな人が来るのだろうか。




