表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/14

終息とこれから

これにて失礼

side デイジリー


…これで23人目、か


「デイジリー様!表の別動隊が犯罪者集団からの不意打ちを受け半数が死亡、他多数負傷しました!」


…役に立たない


「あなたたちは全員でそちらのカバーに回りなさい。こっちは私がやる」


「はっ!」


この(おとな)達は(こども)に命令されて大人しく従って、悔しくはないの?そんなんだから停滞する…一部の当主じゃ私にはもう相手になら無い


ガチャっという音と共に確認していないフロアの扉を開けると雷の雨という熱烈な歓迎を受けるが


「「ライトニングフラッシュ」」


閃光を弾けさせて相殺する


「!!?魔王の(・・・・)!!」


……お母さんの威光が凄いのは分かる。現闇の魔王が出張るまでは今代最強なんて言われてたレベルだし…


でも


「私は私、デイジリー・シャイニーラ」


ちゃんと名を呼んでくれる人は本当に少ない…誰も私を見ない


「…戦闘員三名、及び非戦闘員若干名確認…殲滅開始」






……



「…今ので50を越えたかな」


呆気ない…もうこの国は終わってるわね……勇者がどうにかしてくれるレベルのものでもなし…いや、もうこの世界はこの程度か


「デイジリー様、こちらも殲滅完了です。今は逃げ出した者達の確認に入っています」


「そう、分かった。あなたたちはそれを続けなさい。私はお母さんの所へ行くから」


「はっ!」


……


「お疲れ様、どうじゃった?」


「はっきり言って平和ボケし過ぎ…今の実力主義とは名ばかりの比較的平和なご時世ならしょうがないかもしれないけど」


「ふっ、そう言うな…お前は選ばれし者なのじゃからな。元より私も含めて魔王候補は幼少期からその実力は並々ならぬ者が多い。去年の大会を観たじゃろう?」


「ええ……確かに、今の学生は粒ぞろい」


特にあの六郎坂勇人、闇の魔王の息子は格が違う


「チュネの方、注意しておいた方がいいかもしれぬ。あそこは魔王の娘が入ったことで士気が上がりたった数ヵ月でジャッポネを抜いたからなの…全体としてのレベルは既にジャッポネ以上かもしれぬ」


…驚いた、お母さんがジャッポネ、闇の魔王以外を意識するとは…


「じゃからと言って、負けることは許されないぞ?」


またか…


「分かってる、裏ランカーの両親から生まれた私が、学生風情に負けることなど無いから」


「ならいい」


お母さんから、お父さんからもか、二人からしたら私はただの道具…まだ負けを経験したことはないからまだ私を見ていてくれてる………もし負けたら…いや、考えるのはよそう


「それと、少々予定が狂ったが勇者を引き込む準備にはいる。予定通りやれ」


「分かった」


先ずは王族側、魔王側、どちらにも支配されない中立的立場に置き実力の向上をはかる。予定では年を跨ぐ前に始まる予定だったのにここまで延びるとわね………これが勇者にとって吉と出るか凶とでるか…


「そうだ、明日がなんの日か知っているか?」


明日?2月14日……ああ


「バレンタイン」


「そうじゃ。まあ今のお主は心配ないと思うが、弱いやつなど言語道断じゃからな?ま、お主より強ければ自由にしろ」


「分かった」


魔王の執務室を出て王族のところへ向かいながら考えるのは、同年代での自分より強い存在…


大会のビデオを見る限りサラ・ハルストロームよりは私の方が強い…だが正直言えば六郎坂勇人の力は未知数だ…相手に合わせて出す力を変えてるように見えた


「でも勝つのは私…!」


知らず知らずのうちに声が出て、拳を握っていることに気づく


もし負けたら私を見てくれる人は居なくなる…まだ勇者の二人は見てくれるがほとんど畏怖が混じってる…いや、まだ力也の方はましか。どちらにせよ、誰も私を見ない、心を許せる相手もいない、そんな状態、耐えられない……私は皆が思ってるほど強くない…!


強く、目を瞑り拳を握る


「………はぁ、弱音を考えちゃだめね」


先ずは目的を果たしましょう



目を開き立ち止まっていた足を万江に出す。その顔に憂いも戸惑いも映さずに



side out


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


コンコン


『どうぞ』


戸を開けて入る


「!!?力也!!もう起きて平気なのか!?」


「落ち着けど阿呆、ただ腕が無くなっただけだ。不便だがそこまで気に病むことはない」


「…その、なんだ………すまん」


「ふん、お前がああゆうことを起こすのは分かってたからな、どれだけ焦ったか…まあそんなのはもう過ぎたことだ、お前はもう、大丈夫だろ?」


「…ああ!」


「ならいい。それより部屋に引き込もって考え事してるせいでメイドが心配してるらしいぞ?なにやってんだ?」


「うげ、そうなのか?悪い事したなぁ……たださ、今回ので今までのやり方じゃ駄目だって思ってさ…」


「だよな。実力不足も甚だしい…一緒にこいよ、姫さんにデイジリーと話をする」


「!!分かった!」





……






「で、何かしら?」


「わざわざ悪いね、聞きたいことがあってさ…俺らの実力不足についてなんだが」


「…そうね、そっちのは本当に何も出来てなかったしね。力也は片腕失ってるし」


「つーわけだ。いい加減びびるのは止めて俺らに一から教えてくれよ。王族側に居ても強くはなれねぇ…」


「……巫女がそちらの配下な以上勇者という存在は王族側のものなの。ツートップとは名ばかりの圧倒的実力のずれ、なんでそんなのが成り立ってきたか、考えたことある?」


「うぐっ…」


「勇者、巫女という象徴、崇拝に近いか…国民を纏め上げるのが王族側の役目で、王族のカリスマ性に勇者や巫女という崇拝の対象がある。魔王側がそれに対称的な軍事に秀でてる、それ故の二権分離か?」


「ま、及第点かな…そんなところ。国民は力がそれほど無い者が大半で当たり前、そういうのにとって勇者や巫女っていうのは心の支えになりやすい…基本常に魔物の恐怖は付きまとうものだからね。だからこそ、魔王が恐れるのは数代前のような、勇者が魔王を越える力を持つこと……はっきり言えば、カリスマ性に力を持たせたら魔王側は要らないからね」


「…わざわざそれを話すということは」


「別に協力しないことはない。ただ条件があるってこと」


魔王が恐れるのは王族側が勇者という戦力を持つということ…


「つまり、王族側を外れろってことか?」


「そこまでは言わないわよ。分かってるからわざわざ姫様を連れてきてるのでしょう?」


「ちっ、年下の癖にかわいげがねえな…ま、そうなんだけどさ」


「どういうことだ力也?私がいるからなんになる?」


「簡単だよ…俺らは別にそれほど強く縛られてはいないから正式なものは必要ない。ただ王族側の道具じゃなくて魔王側にも関わる、中立的立場を俺らに認めてほしいってことで、それには王族がいてほしい。姫さんなのは話が通じやすいからだな」


「…簡単な話、魔王側と王族側どっち付かずの状態になるのを認めろと?」


「正確に言うならむしろどっちにも所属している、だな。今回ので俺らの実力不足は露見したから王族は誰をつれてきても認めざる終えないだろうが」


「…ちょっと待てよ力也、それじゃあもしかして…」


「気が付いたか英雄。今回のはたまたま良いのがあっただけだ、初めから言われてたろう?魔王を殺すのが目的のひとつだと。力をつけさせてもらえるのは元々決まってたんだよ…ただ王族側の存在からより魔王側へと近付けるためにあえて離してた…そうさ、魔王のもくろみ通りだろうな」


「正解よ。ほんとはもっと早くの予定だったけど、こんなに遅くなってしまった、これは本当に想定外だったのよ。これから一月半は一日中、お母さん直々に私達を訓練してくれることになってるわ。学生世界大会がある8月までは学園の授業プラスお母さんの訓練ね」


「今からでも?」


「そうね、あなたはもう直ぐにでも修行には入れるわと力也は魔力を感じるところからやり直し」


…え?


「……マジで?」


「大マジ。こればかりは才能とか感覚とかになってくるから。でもここはかなり大事だからしっかりとやること。ま、一日二日でできるわ」


……才能っていいなぁ


「姫さん、結局終始空気だったけど大丈夫?」


「あ、ああ!大丈夫だ問題ない…力也は別に魔王側に付くって訳じゃないんだな?こっちにもいるんだろ?」


「そうだよ。認めるしかないと思うけど、認める?」


「ああ、それしかあるまいしな」


「はい、私の役目は終わり。今お母さんは特別訓練場にいるから、まずはそこね」


そう言ってぱっぱと出ていってしまうデイジリー


ほんと、良いように操られてんなぁ


「力也、頑張ろうな!」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ