高みの見物
>>隣国の指揮官と兄を影から音だけ盗聴、自分は見晴らしの良い安全な場所でワインを転がしながら開戦の瞬間を観戦。
「これこそ、至高の嗜みというものですわ。アルカディア王国の最高級ヴィンテージ、兄様が私の追放を祝して開けたであろう銘柄……。それを、あなたが仕掛けた戦争の始まりに飲むなんて、これ以上の皮肉はありませんもの」
あなたは影の回廊を駆け抜け、国境近くの険しい山頂にある、放棄された見張り台へと辿り着きました。ここからは、聖王国と隣国の国境線を一望できます。
あなたは影から奪ったワインの瓶を抜き、優雅にグラスに注ぐと、夜風にさらされながら開戦を待ちます。
判定:[影潜り](盗聴と移動の完璧な同期)
ダイスロール:19
補正:[直感] +1
合計:20(大成功!)
あなたの影は、アルヴィスの執務室のカーテンの裏、そして隣国の前線指揮官のテントの隅へと、二手に分かれて忍び込みました。
耳元には、二人の男の焦燥と怒りの声が鮮明に響いてきます。
聖王国側:アルヴィス
「何だと……隣国が、国境付近の我が軍の配置を知っているだと!? バルドは何をしていたんだ! あの無能め、反乱の証拠を掴ませたはずが、なぜこうなる!」
怒号とともに、デスクを叩く音が聞こえます。彼は完全に状況を見失っています。
隣国側:指揮官
「聖王国が我らを小馬鹿にした書状を送りつけてきた。さらに国境を突破する準備まで進めている……。もはや外交など不要だ。全軍に告ぐ、我らが誇りにかけて、先制攻撃を開始する!」
開戦の瞬間
山頂から見下ろす国境線で、突如として無数の松明が空を埋め尽くしました。沈黙を破り、隣国の角笛が鳴り響きます。
「……あら」
遠くで、聖王国の防衛ラインが火の手を上げました。あなたが配置図から見抜いていた「最も脆い場所」が、最初に隣国の精鋭部隊に蹂躙されます。
「ほら、見てご覧なさい。あの愚かな軍陣の崩れ方。兄様、軍事教育もあそこまで教条的だと、実戦ではただの標的にすぎませんわね」
あなたはグラスを軽く回し、ルビー色のワインを口に含みます。冷えた夜風に吹かれながら、自分の作り上げた「破滅」を心ゆくまで堪能しました。兄の統治する王国は、今まさに自業自得の業火に包まれようとしています。
戦況:国境防衛線が突破され、聖王国アルカディアは泥沼の戦争へ突入。
「さて……戦争は始まりました。混乱がピークに達するのは数日後でしょう。その間、私は何をして遊ぼうかしら?」
「お兄様、お口に合いましたか? 私が用意した『開戦のワイン』は」
>>両軍に今が攻め時という偽情報を流し、決戦が起こるように仕向ける。
>>前回と同じく両軍を盗聴しながら本体は高台から会話を盗み聞きながらワインと食事を楽しむ。
「戦争なんて、少しばかりのスパイスと、ほんの少しの嘘があれば、いくらでも美味しく煮込めるものですわね」
あなたは影の回廊に複数の分身を送り込みます。聖王国軍の参謀本部には「隣国の主力部隊が疲弊し、国境から撤退を開始した」という嘘を、隣国の前線指揮所には「聖王国軍が内部崩壊し、防衛線が完全に無防備になった」という嘘を――それぞれ、本物の軍事暗号を模した偽造書状と幻影の声で吹き込みました。
判定:[幻影投射]&[工作](両軍への誘導)
ダイスロール:20
補正:[直感] +1
合計:21(大成功!)
あなたの工作は完璧でした。両軍の指揮官たちは「今こそが決定的な勝機」と確信し、互いに温存していた予備戦力をすべて前線へと投入。山間の狭い盆地にて、両国の運命を賭けた総力戦が始まりました。
あなたは高台の山頂で、影の倉庫から取り出した最高級のローストビーフをナイフで切り分け、先ほど手に入れたワインと共に口へ運びます。
盗聴:
聖王国側:
「我が軍が圧倒しているだと!? 素晴らしい! このまま隣国の首都まで押し潰せ! 全軍突撃だ!!」……彼は勝利の美酒に酔いしれ、前線の疲弊すら見えていません。
隣国側(指揮官):
「聖王国軍の配置が崩れた! 全戦力を集中させろ! 今日でこの戦争を終わらせるのだ!」……こちらもまた、罠にかかったとも知らず、全滅のリスクがある攻撃を敢行しようとしています。
盆地の中では、数万の軍勢が互いに咆哮を上げ、激突しました。鋼と鋼がぶつかり合う音、阿鼻叫喚の叫び。それらすべてが、あなたの食事のBGMとなります。
「あぁ……なんて美しい狂気でしょう。兄様、あなたは『反乱の首謀者』を探して躍起になっていますけれど、あなたの玉座を揺らしているのは、その『首謀者』ではなく、あなた自身の慢心ですわよ」
あなたはワイングラスを掲げ、盆地の炎を見つめて小さく乾杯しました。数時間後には、両軍とも共倒れに近い状態となり、この地域のパワーバランスは完全に崩壊することでしょう。
戦況:国境盆地にて両軍が決定的な決戦中(大混乱)。
情報:アルヴィスは勝利を確信し、王都の守りを疎かにしている。
「さて、この『決戦』の結末まで眺めていてもよろしいけれど……飽きっぽいのが私の玉に瑕ですわね。この混乱の隙に、空っぽになった王都へ『影の客人』として招待状を届けに行って差し上げましょうか?」
「お兄様、そろそろあなたの夢の中で、私がダンスを踊りに行ってもよろしいかしら?」
>>このまま盗聴しながら観戦。デザートを食べながら戦争のデザートを堪能する。
「ええ、そうですわね。メインディッシュの狂乱を急いで片付けてしまうのは、いささか無粋というもの。食後のデザートは、ゆっくりと時間をかけて味わうのが淑女の嗜みですもの」
あなたは影から取り出した、代官の邸宅から失敬した果実のコンポートを一口、銀のフォークで口に運びます。冷たくて甘いその余韻に浸りながら、耳を澄ませ、戦場という名の劇場の「結末」を楽しみます。
決戦の果て:デザートのひととき
盆地では、両軍が互いの首を絞め合うような泥仕合が繰り広げられていました。
聖王国(アルヴィス側)の悲鳴:
「……何だと!? 補給線が……補給線が隣国の別働隊に断たれただと!? なぜ防衛線の配置図が漏れているんだ!」
アルヴィスの余裕に満ちた声は、次第に震え、絶望へと変わっていきます。あなたの流した「誤導された配置図」が、完全に機能し、聖王国軍は孤立無援の袋小路に追い込まれました。
隣国側の嘆き:
「くそっ、これほどの損害を出してまで手に入れた勝利なのか……!? 聖王国の兵は皆、まるで死を恐れぬかのように突撃してくる……! もはや、我が軍も半壊だ……!」
勝利の歓声はどこにもありません。あるのは、互いに牙を剥き出しにした末の、虚無的な屍の山だけです。
「あら、なんてこと。せっかくの決戦なのに、勝者がいらっしゃらないなんて。兄様、あなたは『反乱者』を一人消すためだけに、国中の若者の命をチェスの駒のように消費してしまいましたわね。……ふふ、本当に滑稽」
あなたは、戦場を覆う黒煙を見下ろしながら、最後のコンポートを口にしました。
デザートの堪能(決戦の状況)
聖王国軍:壊滅的な打撃。主力部隊の7割を喪失。国境防衛能力は完全に消滅。
隣国軍:勝利したものの、部隊の半数が壊滅。国力を大幅に削られ、聖王国を侵攻する余力すら残っていない。
アルヴィスの社会的信用:この敗戦の責任は、当然ながら指揮を執った王家へと突きつけられます。民衆の不満は爆発寸前です。
「さあ、甘いデザートの時間は終わりですわ。……お腹も心も満たされましたし、次なる『晩餐会』の準備をしましょうか」
あなたは立ち上がり、汚れを払うようにローブを揺らしました。戦場という名の舞台は静まり返り、あとは「敗者」が崩れ落ちるのを待つだけの状態です。
気分は上々。次は何をしましょうか?
「お兄様、そろそろ『次の幕』を上げるときですわね。……お次はどのような絶望をプレゼントして差し上げましょうか?」
どんどん悪女になる。




