エピソード83 六人の騎手と七頭の馬
レヴェンガルドの東の街道は、霧と口論の中で朝を迎えた。
霧は街道沿いの宿屋の濡れた屋根の間を漂い、窪地に留まりながら、石の斜面からゆっくりと退いていった。
街道が岩壁を回り込む場所では、深い谷の上で道幅が狭まっていた。
内側では、荷車の車輪がほとんど岩に触れそうになる。
外側には古い杭が一列に並び、土を盛った路肩の端を示していた。
曲がり角の上方には、二階建ての街道官房が建っていた。
上階の窓からは、街道と、階段のそばに馬つなぎ場のある中庭が見渡せた。
エドガー・ビョルンは窓から、すれ違うことのできない二台の荷車を見ていた。
壮年のダークエルフの濃い灰色の肌に、冷たい朝の光が目元の細かな皺を浮かび上がらせていた。
銀と黒の混じる髪は、仕事の邪魔にならないよう後ろで束ねている。
目の前の机には、同じ街道についての二通の報告が置かれていた。
道路職人たちは、夜の雨で曲がり角の外側の路肩がえぐられたと警告していた。
一方、交易監督の担当者たちは、正午までに通過する予定の荷物を遅らせないよう要求していた。
扉の向こうでは、二人の役人が今朝二度目の口論をしていた。
「重い荷車を止めたら、進入路全体を塞いでしまいます」
「通してしまえば、進入路そのものが残らないかもしれないでしょう」
エドガーは道路職人の報告の最後の行を指でなぞった。
「職人たちは、どれくらい時間が必要だと言っている?」
「期限は示していません」
「交易監督の者たちは、路肩を自分で調べたのか?」
「報告は届いています」
「彼ら自身は下まで行ったのか?」
「その話は聞いていません」
エドガーは書類を重ねたが、片づけはしなかった。
「曲がり角まで降りてもらおう。私も、何について争っているのか実際に見ておきたい」
下の中庭では、馬が石の地面を蹄で打ち、屋根の下の鳩たちを驚かせた。
馬つなぎ場では、御者が別の御者に、荷車をどけるよう要求していた。
エドガーは彼らの横を通り、短い石造りの通路を下って街道へ出た。
*
曲がり角への進入路では、重い荷車が斜めに止まり、片方の車輪が轍にはまっていた。
その後ろには、さらに二台の荷車が待っていた。
向かい側では、岩壁のすぐそばで、ほとんど荷を積んでいない荷車が動き出そうとしていた。
袋を抱えた歩行者たちは、内側の岩壁に沿った狭い隙間を通り抜けていた。
軽い荷車の馬が頭を振るたびに、人々は冷たい岩へ背中を押しつけなければならなかった。
エドガーはその細い通路を進み、重い荷車の外側の車輪の向こうに、新しい亀裂があるのを見つけた。
下の岩の間では水が音を立てていた。
盛り土の断面には、雨のあとも乾ききらない湿った土が露出していた。
「動かすな!」
曲がり角の向こう側から叫び声が響いた。
泥に汚れた作業着姿のダークエルフの道路職人が、向こう側の軽い荷車へ急いでいた。
軽い荷車の御者が手綱を引いた。
軽い荷車の外側の車輪がわずかに動くと、路肩の下から小石がひと握りほど崩れ落ちた。
石は斜面を音を立てて転がり、はるか下で見えなくなった。
後方の荷車につながれた馬が横へ跳ねた。
その馬の御者は両足を地面に踏ん張り、手綱を引いて馬を押さえた。
エドガーは岩壁のそばにいる人々へ振り向いた。
「全員、広い進入路まで戻ってください。馬と岩壁の間に立たないように」
重い荷車の御者が、彼の前へ出た。首に擦り切れた布を巻いたダークエルフだった。
「俺は夜明けからずっとここにいるんだ!」
「見ています」
「なら、通してください」
エドガーは石の落ちていった谷を指さした。
「石は今、許可もなく先に行ってしまいました。あなたには同じことを勧めません」
職人は亀裂のそばに膝をつき、湿った土の塊を慎重に取り出した。
「重い荷車が乗れば、端は持ちません」
「軽いものなら?」
「岩壁寄りを通り、対向車がなければ、点検のあとに試すことはできます」
「盛り土は重い荷車を何台まで支えられる?」
職人はエドガーを見上げた。
「私にも分からない数字を求めないでください」
エドガーは頷いた。
(全部閉鎖すれば、御者の一部は下の迂回路へ向かう。だが、雨のあとでは、あそこは空の荷車でさえ立ち往生するだろう)
彼は亀裂から離れた。
「重い荷車は道幅の広い場所で向きを変えさせる。軽い荷車は職人の許可が出たものだけ、一台ずつ通そう」
「俺の荷物はどうなるんだ?」
重い荷車の御者は引き下がらなかった。
「俺は荷を届けて初めて金をもらえるんだ。ここで行儀よく待ってたって払ってもらえない」
「時間を失うことは分かっています」
「なら、あんたが払ってくれるのか?」
「いいえ」
エドガーは、落石のあともまだ震えている馬たちを見た。
「ですが路肩が崩れれば、それよりずっと多くを失うかもしれません」
御者は埃の上へ唾を吐いた。
「自分の金が俺の荷車に載ってない奴は、気楽に言えるもんだな」
「その点は否定しません」
エドガーは作業員たちへ向き直った。
「まず後方の道を空けてください。重い荷車は広い進入路まで下がらせる。向こう側の軽い荷車は、職人が通路を確認するまで動かさないように」
後ろにいた二台の荷車は、ゆっくりと広い場所へ下がった。
作業員たちは、轍にはまった車輪の縁に板を差し込んだ。
御者は手綱を引き、慎重に馬を後ろへ歩かせた。
車輪が轍から抜けると、重い荷車は広い進入路まで戻された。
そこで作業員たちは、重い荷車を脇へ寄せ、軽い荷車が通るための道筋を空けた。
道路職人は、岩壁沿いの内側の通路をもう一度調べた。
「軽い荷車なら通せます。一台ずつです。対向車は入れないでください」
二人の作業員が、軽い荷車をゆっくり岩壁寄りに導いた。
軽い荷車が危険な区間を抜けたあと、広い進入路では重い荷車を方向転換させる作業が始まった。
そして、車輪が危険な路肩に入り込まないよう、木の柵が設けられた。
渋滞は消えなかった。
だが、少なくとも馬たちは、互いを谷へ押しやることなく向きを変えられるようになった。
*
正午近くになると、太陽が官房の下の中庭の石を温めていた。
エドガーが階段を戻っていると、門のそばに埃まみれの騎手が止まった。
騎手はダークハーフエルフで、はっきりと尖った耳と、短く刈った髪が目立っていた。
肩には細長い報告書用の筒を下げていた。
馬は頭を下げ、荒く息をしていた。
騎手は中へ入る前に、自分の監視区画の印を衛兵へ示した。
「古い分岐路のそばの監視所から来ました」
エドガーは階段で立ち止まった。
「報告が作成されたのはいつだ?」
「昨日の夜明けです」
「なぜ今になって届いた?」
「監視所からの直通路が土砂崩れで塞がれました。丘を迂回するしかなかったんです」
騎手は筒を差し出した。
エドガーは封が破られていないことを確かめてから開け、中の紙を広げた。
高い監視台から、岩の張り出しの下を通る一団が目撃されていた。
六人が馬に乗っていた。
七頭目の馬は、乗り手がいないまま引かれていた。
一団が岩陰から出てきた時、監視員たちは人とは別に馬の数を数えた。
顔は見分けられなかった。
騎手たちの素性を確かめられるような印も、監視台からは確認できなかった。
一団は監視所の門には近づかず、脇の分岐路へ入り、姿を消した。
エドガーは最後の行を読み直した。
「彼らは君たちの衛兵と話したか?」
「いいえ」
「書類は確認したか?」
「その機会がありませんでした」
「つまり、その騎手たちがレヴェンガルドに仕えていたかどうかは分からない」
「分かりません」
「次の丘を越えたあと、どこへ向かったかも見ていない」
「はい」
エドガーはもう一度、馬の数を見た。
六人の騎手と七頭の馬。
そのわずかな言葉だけで、中庭いっぱいに噂を広げることもできただろう。
だが、監視台から見ていた者たちには、騎手たちの意図も、それまでどの道を通ってきたのかも見えていなかった。
「監視員たちは、なぜこの移動を別に報告する必要があると判断した?」
「彼らは主要な監視所を避け、乗り手のいない馬を連れていました。監視台から見えている間は、水場にも立ち寄っていません」
「監視所を避けたこと自体は犯罪ではない」
「はい」
報告書を手に残したまま、エドガーは筒を閉じた。
「監視員それぞれに、自分が実際に見たことを別々に書かせてくれ。追加の記録では、互いの話を一つにまとめさせないように」
伝令が頷いた。
「もしあの騎手たちが戻ってきたら?」
「時刻、方向、特徴を記録すること。それから、七頭目の馬がいるというだけで矢を射ないように」
伝令は疲れきった馬を、馬つなぎ場へ連れていった。
エドガーは階段に残った。
下では、職人たちがまだ盛り土を調べていた。
手にした報告書だけでは、六人のうち誰の身元も確かめられなかった。
*
午後になると、二人の監督官が柵の設けられた曲がり角まで降りてきた。
一人はダークエルフ。
もう一人は街道業務に携わる人間族だった。
二人は、宿屋の方まで伸びた列の前で足を止めた。
道の内側では、職人たちがすでに木材を積み重ねていた。
柵の向こうには、暗く湿った筋の残る盛り土の断面が露出していた。
「我々の承認なしに物資の輸送を止めたのですか」
エドガーは、荷車が方向転換できるようになった広い進入路に立っていた。
「すべての輸送を止めたわけではありません」
「こちらの会計担当者たちは、一日を失うことになります」
「その人たちは、道の外側を何が支えているか見たのですか?」
監督官の一人が命令書を広げた。
エドガーは紙ではなく、盛り土の下から作業員を離れさせている職人を見た。
「もう少し近づいてください。ただし、柵の向こうには入らないで」
「我々は道路職人ではありません」
「私もです。だから、ここで作業している人に尋ねているのです」
職人が立ち上がり、手のひらについた湿った土を払った。
「支えの下には、まだ空洞があります。先に支柱を立てなければ、新しい石を積んでも意味がありません」
監督官は路肩へ視線を落とした。
細い亀裂が、岩の張り出しから盛り土へ向かって斜めに伸びていた。
ここからなら、はっきり見える。
官房の窓からでは見えなかったものだった。
「重い荷車を通せるのはいつだ?」
「補強と点検が終わってからです」
「それでは、いつになるか分からない」
「必要な支柱の数が分かるまでは、いつ終わるかも言えません」
エドガーは職人の説明を遮らなかった。
朝に言い争っていた、あの御者も荷物のそばで待っていた。
馬たちは干し草を食べ、男は木箱に掛けた覆いの濡れた端を伸ばしていた。
「今度は俺たちがここで年を取る様子でも見に来たのか?」
「なぜ通れないのか、確かめに来たのです」
「俺にとっちゃ大して違わないね」
エドガーは頷き、その言葉を認めた。
言葉を重ねても、御者が失った一日は戻らない。
夕方までに、道路作業員たちは仮の柵を固定し、荷車の方向転換用の場所を確保し、支柱を立て始めていた。
重い荷車は待たされたままだった。
軽い荷車は職人の確認後、一台ずつ通された。
エドガーが通行の手順に署名したのは、作業員たちが実際にどこまで終えたかを見てからだった。
監督官たちは不満を隠さなかった。
重い荷車は広い進入路に残ったまま。
そして軽い荷車の通行を許可する責任は、エドガーが負うことになった。
*
夕暮れが近づく頃、曲がり角の手前にある宿屋の中庭では、追加の布の天幕が張られていた。
柱の間では人々が袋を運び、また降りそうな雨から荷物を守ろうとしていた。
開いた門からは、荷車の列の最後尾と、道路に設けられた木の柵が見えた。
エイルドは荷運び人の邪魔にならないよう、入口の脇に立っていた。
壮年のドロウである彼は、ごく普通の街道仲介人の身なりをしていた。
左手には、人差し指と中指だけを露出させた手袋をしていた。
足止めされた商人たちの中でも、特に目立つことはなかった。
周囲の者たちが声を荒らげても、彼は静かな声で話した。
門のそばの板には、新しい通行条件が掲げられていた。
そこには荷車の重量、点検、盛り土の補修作業について書かれていた。
「じゃあ、今夜はここに泊まるのか?」
隣にいた小柄な人間族の商人が、旅用の木箱に巻いた縄を締めていた。
「職人たちが終わらなければ、明日もここかもしれない」
エイルドは掲示をもう一度読んだ。
「少なくとも、誰が通行を許可するかは書いてある」
「それで俺が楽になるのか?」
「私も楽にはなりません」
籠を持った年配のダークエルフの女が、二人と扉の柱の間を通ろうとした。
エイルドは一歩下がり、彼女を天幕の下へ通した。
街道から車輪の軋む音が届いた。
(一日、通行を止めるだけで、誰もが自分を先に通してくれる相手を探し始める)
エイルドは、自分の道中の覚え書きに記された日付を見た。
取り決めはまだ有効だった。
だが、彼が見込んでいた日程は、もう成り立たなかった。
彼は覚え書きを畳み、鞄にしまった。
商人はすでに別の誰かと話していた。
エイルドは、なぜここに留まることにしたのか説明しなかった。
*
日が暮れると、官房の上階の執務室では、まだランプが灯っていた。
エドガーは机の上に、二つの記録を離して並べた。
盛り土の亀裂についての報告。
そして、七頭目の馬を連れた六人の騎手についての報告。
最初の問題は、自分の目で見ていた。
二つ目について知っているのは、遠くの監視台から一団を見た衛兵たちの報告だけだった。
エドガーは道路の報告を脇へ寄せ、騎手についての記録の最後の行を確かめた。
そこには名前も、丘を越えたあとの確かな進行方向も書かれていなかった。
エドガーは、その報告に新しい印を付け加えなかった。
窓の外では槌の音がしていた。
下では作業員たちが、新しい支柱に横木を打ちつけている。
槌が振り下ろされるたび、乾いた木の粉が宙に舞った。
エドガーは騎手の報告を脇へ置き、街道の略図へ戻った。
図には、主要な街道から分かれるいくつかの脇道が描かれていた。
窓から見えるのは、そのうち一つだけだった。
「明日は残りの進入路も調べよう」
彼は小さく独り言を漏らした。
足止めされた荷車は、今も危険な曲がり角のこちら側に並んでいた。
丘の向こうでは、六人の正体不明の騎手が移動しているかもしれない。
翌朝までには、馬も道筋も変えているかもしれない。
七頭目の馬は、ただの予備馬だったのかもしれない。
六人の騎手が目撃された。
七頭目の馬も。
だが、その馬が誰のものなのか、監視員たちには答えられなかった。
エドガーはランプを消した。
窓から見えていた街道は、闇の中へ消えた。
それでも、道にできた列は残っていた。




