『双子の片割れ』
筆が乗ったので!早めに投稿!
双子の片方、ルーシー視点です。
こんにちは。ルーシーの名前はルーシーっていうの。年は5歳。
お姉さまもお母さまも、挨拶は大切なのよって言うから、ルーシーはきちんと挨拶するのよ。偉いでしょう?
ルーシーにはね、弟がいるの。ジャンっていうのよ。ジャンはルーシーを妹だって言うけれど、弟はジャンの方なの。本当よ?
ああ、それとね、ルーシー達にはお姉さまがいるの。とっても素敵なお姉さま。ジャンは将来お姉さまをお嫁さんにするって言っていたけれど、駄目よ。お姉さまはルーシーのお嫁さんになるんだから。
「ルーシー、ジャン」
お母さまがルーシー達に微笑みかける。
「今日はお祖母様とお祖父様がいらっしゃるから、お出迎えの準備をしなくてはね」
「「はーい」」
ルーシーもジャンも、お姉さまがとっても好きだけれど、勿論お母さまも大好きだし、お父さまだってセバスだって、おじいさまもおばあさまもエドお兄さまも好きなのよ。……でも、フレッドは……ちょっとキライ。好きだけれど、キライよ。いつもお姉さまをルーシー達から取るのだもの。
「ルーシー、ジャン!また大きくなったわねえ!」
おばあさまがルーシー達を抱きしめる。おじいさまはお姉さまに挨拶していたわ。
「アンジュ、また一段と美人になったね。ほら、お土産だ」
「ありがとうございます、お祖父様」
ひとしきりおばあさまがルーシー達を撫でたら、今度はおばあさまがお姉さまの所へ行って、おじいさまがルーシー達の前で膝をついたの。
「子供の成長とは早いものだな……ジャン、ルーシー、良い子にしていたかい?」
「「うん!」」
「そうかそうか。そんな良い子達にはお祖父様からお土産だ」
「「わーい!」」
ルーシーとジャンは普段、考えないで話した言葉は大体重なるけれど、それは普通の事じゃないんですって。変なの。ルーシーもジャンも、お互い考えている事が分かるから、『普通の事』なんてよく分からないの。だってこれがルーシー達の『普通』なんだもの。
「アンジュちゃんがお嫁に行ったら寂しくなるわね……」
ふと聴こえてきたおばあさまの言葉。ルーシーとジャンは驚いて、顔を見合わせたわ。
「「お嫁に!?」」
「お姉さまはルーシーのお嫁さんになるの!」
「違うよ!ぼくのお嫁さんになるんだから!」
「「むうう!」」
おばあさまもおじいさまも、そんな優しい顔をしていないでルーシーの味方をしてよ!ジャンにお姉さまが取られちゃう!
フレッドはお家に来ると、ルーシー達といっぱい遊んでくれる。ルーシーもジャンもその時のフレッドは好きなのだけれど、お姉さまを独り占めするフレッドはキライなの。
お母さまは、フレッドはお姉さまを好きで、お姉さまもフレッドが好きだから一緒にいさせてあげなさいって言うのだけれど……ルーシーとジャンだってお姉さまが好きなのに。
本当はね、一度だけ、フレッドに言ったことがあるの。お姉さまを取らないでって。フレッドばっかりお姉さまを独り占めしてずるいって。
そうしたら、フレッドはとっても真剣な顔で言ったの。
「君達には本当に申し訳なく思っている。私はいつか、君達の大切なお姉様を奪っていくのだから。けれど、彼女の……アンジュの事は私が必ず護るから」
フレッドの言った言葉の意味は、全部は分からなかったわ。でもね、フレッドは子どものルーシー達を相手にして、真剣に話してくれたのが分かったから。
だから、ルーシー達も真剣に思いを態度で表したの。
つまり、それから、数回フレッドが来た時に、お部屋にこもって、顔を合わせなかったわ。
だってフレッド、ルーシー達からお姉さまを奪うって言ったもの!敵よ!
結局エドお兄さまにお願いされて、しかたなく許してあげたけれど。
エドお兄さまにね、「フレッド様はひょろひょろなよなよしているだろう?頼りないからジャンとルーシーも一緒に姉上を護ってあげてほしいな」って頼まれたから。
……勘違いしないでね?お部屋にこもるのをやめただけ。フレッドがお姉さまを奪う事を許してなんかいないんだからね!
フレッドはルーシー達とエドお兄さまに感謝するべきね!
次回は長編大作、弟視点前編(予定)です。
30万PVに到達していてびっくりしました……。いつも読んでくださりありがとうございます!




