最終話『愛と奇跡と熱血と』――アバン『無貌の神』
「……二度あることは三度あるって言うけど、ま~たお姉様とおんなじ顔してるしぃ」
これで三人目の同キャラだ、と奇跡はゲンナリした。
「しかも、今回は色違いでもない、髪も瞳も服装まで全部同じとか……カミサマのくせに手ぇ抜きすぎでしょーが! ちゃんとキャラデザしなさいよッ!!」
「……何言ってるのですかミラちゃん? あのカミサマは源氏様ソックリなイケメンですよ」
少々ピントのずれた文句を言い始めた奇跡の言葉を葵がマイペースに正そうとし――二人の乙女は顔を見合わせて頭上に『?』を浮かべる。
そして、その少女達のやりとりを聴いていた蔵太はある邪神に思い当たった。
「――!? そうか、無貌の神!」
「ピンポーン♪ 大・正・解。いま師匠さんの考えた通り――この精霊『唯一』は視る者の理想の姿として写るんだよ。それぐらいできなくちゃ人類の救済なんて夢のまた夢だからね」
『パパ、どういう意味なの?』
「つまり、人間、生理的に嫌悪感抱く相手に救われたいとは思わない、ってことさ!」
「『「『おお、納得』」』」
その答えは間違っていない。
間違っていないけど、それで納得しちゃうんだ……――と紫門はツッコミたかったけど、話をスムーズに進めるために我慢。渚紫門は空気の読めるラスボス、ってことさ!
『ちなみにパパには唯一がどう視えてるの?』
「えっと……ゴスロリ服をきた『妻』だけど」
『ヒドイの! パパは娘よりも奥さんの方が大切なの!?』
「……ちなみに『娘』に視えると答えていたら?」
『モチロン「パパは奥さんのことを愛してないの?」と応えるに決まってるの☆』
「…………」
ゴスロリ幼女精霊アイリスたん、最終決戦中なのに変わらぬ小悪魔っぷり!
そんな幼女の態度に蔵太は……幸せそうに頬を緩めてるから困る。ついでに源氏も「しょうがない娘だね~」とか言って真面目な顔でデレデレしてるから、さらに困る。
「「『『ダメだこいつら……私達がなんとかしないと』』」」
でも、そのお陰で女性陣の心がひとつになりました。良かったね。
……いや、良かったのか?




