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マヤ 〜忌みつ姫と森の若長〜  作者: 早瀬ヒカル
27/59

愛人④





にっこり。




男はさも当然と言いたげに微笑み、整った顔がまたマヤに近づいて降りてくる。




あまりにも自然な仕草と動きに、マヤは呆然とあっけにとられてしまう。




「ちょ…、ふざけるのもいい加減にしなさい…!!」




マヤはすぐに正気を取り戻し、必死に顔を背けて男の唇から逃れる。




「………信じられないなら唇以外にもたくさんキスしようか?耳とか首とか他にもいろいろ…。耐えられる?」




「……~~~っ!!!?」




顔を背けたマヤの耳に向かって発せられる男の過激な言葉。




マヤの顔から火が噴く。




彼女の顔は、悔しさやら怒りや何やらでゆでだこのような状態だ。




ダメだ…。あり得なさすぎてめまいがする。





火事場の馬鹿力で必死に抵抗するが、完璧な羽交い締めで力が入らず、まったく意味はない。





(この男、いったい何なのよっっ…!?)





必死に抵抗するマヤだが、男は何食わぬ顔だ。



チュ。




「っ??!」




今度は言葉通り首筋にキスをしてきた。






「ちょっ、ほんとにする奴が…っ!?」





「本当にするよ。君は話してくれる様子も無いし、時間も無いし…。とりあえず既成事実だけでも作っておこうって思ってるんだよね」





(!!??)





男のとんでもない言葉に、マヤは思わず両目をぎょっと見開いてしまう。






「いうなれば…子づくり?」




………ブチッ。





マヤの思考はここで途切れた。




(…………殺す)






(殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す!!!!!!!)





(絶っ対に殺してやる……………っっ!!!!)





マヤの限界は臨界点を突破した。





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