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Sランク冒険者を探せ

「⋅⋅⋅⋅⋅⋅ん、んん?」


窓から差し込む日光に目が眩む。徐々に慣らすように、恐る恐る目を開けると見知らぬ天井が⋅⋅⋅⋅⋅⋅って異世界転移あるあるが言いたい訳じゃないわ!


そもそも見知らぬ天井ですらない。ナナの家の、いつものベッドから見える天井だ。久しぶりすぎて一瞬分からなかった⋅⋅⋅⋅⋅⋅。


打って変わって隣に感じる感触はいつも通り暖かくて柔らかい。王都でもここでも寝るときは自然に腕に抱きついてくるのだ。


朝はだいたい俺のほうが先に起きるので、ナナが起きるまでのこの時間を密かに楽しみにしていたりする。


ナナの可愛い寝顔を眺めていたが、そんな至福の時間も永久ではない。


「⋅⋅⋅⋅⋅⋅ん、うぅ~ん。シュウぅ~、おはよぉー。」


「お、おはよう⋅⋅⋅⋅⋅⋅」


一瞬声が上擦る。目を覚ますナナが余りに可愛く感じて見惚ていたのだ。


王都では色々忙しかったからか、ゆったりとナナを見るのも久々だ。だからいつも見てるナナに見惚れていたのだ⋅⋅⋅⋅⋅⋅と思う。(主観)


「なんか変だよ~?大丈夫?」


「あ、あぁ、大丈夫だ。」


あっさり気づかれました⋅⋅⋅⋅⋅⋅。まぁだからといって何の問題はないがな。


「そう~?」


ドキッ⋅⋅⋅⋅⋅⋅!


布団にくるまれたまま首を傾げる姿が何か心にきた。やはり今日は大丈夫じゃないかもしれない。


耐えられなくなり顔を伏せる。横に寝転ぶナナの頭には???が浮かんでいるが、そんなことは気にしていられない。


一度頭をリセットするのに時間を少々、落ち着いてから何もなかったように顔を上げる。


「そうだ、ナナ。今日はマリアの様子を見に行こうと思うんだが。」


「そうなの?」


「無事家が見つかったか心配だからな。」


俺のところに来てないってことは大丈夫だったってことだとは思うけどな。それかコラルドさんの方に行ったかもしれないし。


とりあえずできることがあれば手伝うつもりだ。


「やることがあったらお手伝いしないとね。じゃあ私はご飯作ってくるから、出かける準備しててね。」


手伝いに関してはナナも同じ考えみたいだ。


することはあまり多くないが、顔を洗って軽く髪を整える。出かける用の服に着替え終えた頃にはリビングにいい香りが漂っていた。


その後、朝食をしっかり食べて(今日はフランスパンっぽいものとスープ)ナナの準備を待つ。


女性は準備に時間がかかるとよく言うが、ナナは直ぐに終わる。まぁ、ナナ以外を知らないからこの世界がどうなのかは分からないが。


「お待たせ~。」


別にさほど待ってはいないが、そういって出てきたナナは特段おしゃれはせず動きやすい格好をしている。


うちの彼女は別におしゃれなどしなくても十二分に可愛い。(あんまり触れてないからお忘れかも知れないが、俺とナナは付き合ってるからな?だからといってどうという話ではないが⋅⋅⋅⋅⋅⋅。)


惚れ気思考を一旦止め、ナナと今日の予定を確認する。


「おぅ、別に待ってないぞ。今日はマリアから話を聞きたいし⋅⋅⋅⋅⋅⋅とりあえずギルドだな。」


家の購入はギルドでやるからな。何らかの情報が入るだろうし、もしかしたらギルドで会えるかもしれない。


え?何故事前に話を聞けるように予定を立てていなかったのかって?それはだな⋅⋅⋅⋅⋅⋅うん。誰にだって忘れることがあるってものだ。ほら、宿題もやったのに家に忘れたりすることあるだろ⋅⋅⋅⋅⋅⋅って誰に言い訳してるんだ?


「わかった。」


ナナが小走りで外に出ていくのを、俺は後ろから歩いて追いかける。


「早くー!」


「はいはい。」


時間差で俺が外に出ると、ナナが無言で手を握ってくる。


「⋅⋅⋅⋅⋅⋅あまり人に見られると面倒だからな。ちょっとだけだぞ。」


「うん!じゃ、早くギルドに行こー!」


そんなに急がなくてもいいのに。


ナナに軽く引っ張られながら、俺たちはギルドへと向かった。





ギルドに到着する。


昨日のこともあり、回りの冒険者からじろじろと見られたりしないだろうかと心配していたが杞憂だったようだ。


全くない訳ではないが、変に突っかかってくるやつもがいないのは嬉しい。ナナの馴染みの冒険者たちも、この時間帯はあまりギルドにはいないようだった。


いつも通り受付まで行くと、昨日とは違いミイが受付にいたので話しかける。


「ミイ~!」


「ナナ!あとシュウさんも。今日はどうされましたか?」


「ちょっと人を探していてな。」


「人探し、ですか?」


「ここに、赤髪で切れ長の目をした、あと背が高めの女性が来てるのを見なかったか?」


「んー⋅⋅⋅⋅⋅⋅、私は見てないですね。」


「そうか。」


「お役に立てずすいません⋅⋅⋅⋅⋅⋅」


まぁ突然聞いたからな。分かるわけがないか。


「いや、無理難題言ってすまなかった。」


「ごめんね~」


「いえいえ。」


他の職員の人と、あとその辺の冒険者に地道に聞いていくか。そう思い次に行こうと思ったその時、


「そ、そのような方なら、先ほど居られましたよ。」


少し強張った声だったが、ミイの後ろに来た職員がそう話す。


良く見ると、昨日の驚かせてしまった受付嬢だった。


「本当か?」


「はい。昨日住宅購入の手続きをされておりまして、私は対応の見学をさせていただいたので良く覚えています。」


どうやら職員になって間もないらしい。俺の対応をした後住宅購入の手続き見学もしたらしく、その時にマリアらしき人を見たとのことだった。


「今日も少し前に来ておられまして、不動産スペースの方で職員と話をされていると思います。」


「そうか。因みに、その人の名前とか冒険者ランクは分かるか?」


「っ!そうでした。名前は忘れてしまったのですが、Sランクということで、Aランクのあなたといい、Sランクの彼女といい、何があったんだという話になったのを覚えています。」


「え、Sランクですか!シュウさんはその方とお知り合いで?」


まぁ、知り合いと言うより⋅⋅⋅⋅⋅⋅


「マリアって言ってな。パーティーを組ませて貰ってる。」


「「パ、パーティー!?」」


「何ですかその桁違いに強いパーティーは!」


「私も教えて貰ってないですよ!」


言ってないからな。


「まだ依頼は受けてないけど、一ヶ月後に調査を兼ねた依頼に行くようにオスペオさんから言われた。」


「「オスペオさん?」」


「あ、えーっと、国王だな。」


「「こ、国王!?」」


国王です。直々に言われましたぜ。


「とりあえず、教えてくれてありがとな。」


「ありがとうございます!」


「いえ、こちらこそ。あ、不動産スペースはどこか分かりますか?」


そういや、分からんな。


「いや⋅⋅⋅⋅⋅⋅ナナは?」


「分かんないかな。」


と言うことらしい。まぁずっとあの家に住んでたら関わりが無いだろうしな。


「じゃあ私が案内しますね。」


「助かるよ。」


「じゃあ、ミイまたね~。」


「うん。またね、ナナ。」


そう言って受付嬢⋅⋅⋅⋅⋅⋅名前がわからん。後で確認しとくか。


とにかく、ついていくことにした。

マリアとの話までは行けませんでした。


次話には入れるはずです。てか入らないと進まない。


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