13話 白銀の彗星が墜ちる時
昨日の夜は早めに就寝し、先生との戦いの疲れを癒した。
しかし、あんな短い戦闘で疲労困憊になってしまうとは情けない。
そして今日の午前は、やっとちゃんとした授業ができた。
別に勉強が好きなわけでもないので、ただただ通常通り授業を受けていただけなのだがな。
そして今、俺は昨日同様早めに昼食を取り終え、図書室目指して廊下を歩いていた。
昨日はじっくり謎の部屋の内部を見れなかったからな。
今日はしっかり見ておくようにしなくては。
謎の部屋の入口となる本棚の前には、もう既に例の女子が待っていた。
「遅かったわね」
これで遅いだと!?
昼食は五分かそこらで済ませたはずなのだが。
「ああ。すまない」
「別にいいわ。じゃあ開けるわね」
カチッ
扉が開いた合図を聞くと、本棚の中に吸い込まれた。
何かめぼしい本は……
この本は白銀の彗星について書いてそうだな。
白銀の彗星についてのページを見つけるまで、ページをパラパラと捲って流し読みする。
やっとあった。
白銀の彗星が墜ちる時期か……
この本によると西暦400年内に墜ちるとのことだ。
今は西暦399年だから、来年か。
この事実を知っている者はどれほどいるのだろうか。
歴史から葬られる程の秘密を持つ彗星が墜ちて来るとなれば、何か大きな動きがあってもおかしくないだろう。
むしろ、動きが無い方が不自然ってもんだ。
四年前の研究所での事件、固く閉ざされた研究所の一室、白銀の彗星。
この学校……いや、政府絡みで何か企んでいることが動き出すような予感がする。
失ってからでは遅い。
今年の内に仲間は護れる程の実力を付けなければ。
この部屋から今得られる有力な情報は、とりあえずこんなところか。
他の本は普通の歴史の本の内容と同じようなものだったしな。
「ありがとう。今日は帰るよ」
「そう。誰もこんな部屋使わないだろうから、私はこれからも使わせて貰うことにするわ」
部屋を出るとすぐに図書室を後にした。
この部屋にももう用はないな。
午後の授業を終えたら、いよいよ今日は光汰達と初の手合わせだ。
二人の実力が如何程のものか楽しみだ。
咲気も、最近は一緒に特訓してなかったから前よりも強くなっているのではないのだろうか。
皆に俺の風が通用することを願おう。




