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第5話:巨乳女子マネは本気

 今は放課後。


 聖黒守学園1年C組みの教室にて、神鳴辰巳は帰る仕度をしていた。


 6時間目は散々であったから早く帰りたかった。


 今まで1日連続で勝負を持ちかけられたことはなかったが、連戦はめんどくさい。2日連続も受け付けない主義である不良生徒ではあるがな、パンチラ少女の襲撃には用心にこしたことはない。


 というか、6時間目とあの勝負があってから周りの視線が変わったような気がする。


 まぁスルーするがな。


 辰巳は即座に教室を飛び出そうとしてやはり掴まった。


「か、神鳴くん、ま、待って下さい!」


「お、おう、なんだ神崎か、どうした?」


 苗字に神が付く者同士に何かの因縁があるわけでもないのだが、神崎若葉は野球部(笑)のマネージャーで巨乳である。


 神鳴はチラっとみて目を逸らした。


 いけないところだった。否、神崎と目があって目を逸らされた。


 バレた。だから余計に気まずい。


 というか、帰ろうとするスケベでおたんこなすな神鳴に告げた。


「きょ、今日、私達、掃除当番……ですよね?」


 脅えながらの上目遣いは反則だ。


 などと1人冷静に思考を巡らせるヤンキーに神崎は思い切って告げた。


「あ、あの、ちゃんと掃除はして帰りましょう。同じ野球部の一員として!」


「だから野球部に入った覚えはねーよ!!?」


「ひっ!??」


「あ、悪い怒鳴って……」


「い、いいんです、こちらこそごめんなさい。別に全然気にしてないですから、神鳴くんの目なんて怖くないです。はい」


「お、おう、そんな気にすんな……」


 でも、めっちゃ目を逸らす巨乳少女。


 そんなに死んだ魚の目が怖いのか神崎若葉!!


「そ、その吸い込まれそうで、でも、同じ野球部の一員になるのだったら私、頑張って克服しますから。はい、これ雑巾です」


「さいですか………」


 ヤンキーは雑巾を手に入れた。手が触れ合うだけでハプニングが起こるんじゃないかと2人してまたしどろもどろになるのだがな。


 この巨乳ちゃんだとどうも調子が出ない。


 目は巨乳に行っちゃうし心は乱れそうだわで調子が優れないというか言いたい放題なんだが。


 小波エミルならガツンと言えるのだが……


 傍から見たら面白くないやり取りである。


 そんなやり取りを良く思っていない者達からの野次も凄かった。


「ちょっとちょっと何で2人して同じところ拭こうとしているのさ!教卓は神崎さん。窓拭きは神鳴くん!ほらもっと離れたまえキミたち!!」


「おいヤンキーお前あんまり神崎さんを困らすなよ!マネージャー辞めたらお前責任取れるのかよ?お??」


「………」


 この2人は遠慮なく、しばいて廊下に放り出してやった。


 これで大人しく神崎若葉にどこら辺を掃除していけばいいか指示を貰ってやり過ごそう。


 まー廊下から覗き見るあのバカ2人組みをスルーするのも凄くめんどくさいと思う辰巳であった。


「お疲れ様です、神鳴くん」


「おう、神崎もお疲れ……」


 辰巳は思った。


 掃除っていいもんだな、と。さっきまでお互い会話が躓いて噛んだりもしていたのに、今は緊張がほぐれたのか普通に会話もできるってもんだ。


 もう一度言うが、神崎若葉との掃除っていいもんだな。


 ちょっと仲良くなれた気がする。


「じゃあな。また明日な……」


「はい、神鳴くん。また明日……///」


「「ぐぬぬぅ……」」


 さて、野次馬2人はほっておいて帰ろうとする辰巳。


 しかし、また彼は腕をつかまれた。


「あ、やっぱり、その待って下さい。私から神鳴くんに話したいことがあります///」


「「「「「「「え……」」」」」」」


 え……とヤンキー、パンチラ少女、東條弟、あと他掃除当番だった者、そうじゃない者さえ驚きを隠せない。


 まさかだ。


 確かに掃除している時から2人は良い雰囲気だった。と傍から見た面白くない感想であろう。でも、まさか、こんな教室に数名野次馬が残っている放課後に、4月のこんな早くまだお互いのこと全然知らないのにまさかまさか本当にアレなのか??


 辰巳は困惑した。


 頬を赤らめる巨乳少女に。


 エミルはそれを阻止しようとするが掃除当番だった女子に阻止された。


 同じく、マネージャーに気がある東條弟も阻止しようとするが残りの女子から廊下にまた追い出されていった。


「あ、あのっ、神鳴くんっ!!」


「お、おう……っ!!」


「私、神鳴くんと……その……///」


 これが青春なのだろうか。


 小波エミルは涙を流しながら全力で暴れてもがいて廊下に放り出された。


 神崎若葉は勇気を振り絞って告白する。


「私と勝負してください!」


「「「「「「「え」」」」」」」」


 神崎若葉は野球部マネージャーである。


 よって、一打席勝負もできなければ他に妙案を思い浮かばなかったヤンキーにこう提案した。


「ジャ、ジャンケンで宜しくお願いしまーすっ///」


「………」


 なに、この可愛い生き物。


 このあと、割とガチなジャンケンで神鳴辰巳が野球部に入るかどうかの勝敗を決めるのであった。


 もちろん、勝者はヤンキーくんで。

おまけSS

「か、神鳴くん、3回勝負したのに一度も勝てなかったです」

「まーそりゃいろいろ俺の作戦勝ちですわー……」

「さ、作戦勝ち……え?ジャンケンに作戦とかあるんですか!?」

「お、落ち着け神崎。あまり興奮するな、キャラ崩壊待った無しだぜ……」

「ごめんなさい。それより、神鳴くんの作戦とは一体……教えてください」

「まー神崎だから特別サービスだ。というか、別に大したことなんてしていないが、まず神崎。お前、目瞑ったままジャンケンするのはやめといた方がいいぜ。あとだしされるからな」

「え、あとだし?私目瞑って気が付かなかった??え、うそ???えぇぇぇえええええええええええええええ………っ!??」

 このあと、もう一度ちゃんとした、神崎若葉が目を開けたままのジャンケンをしてヤンキーくんは勝利を手に入れましたとさ。

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