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AIオタクは恋をする  作者: 寺田ゆきひろ
最終章 次世代AIチップ
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第ニ十九話 クリスマス

 今日は、クリスマスイブ、楽しい一日を過ごした愛斗と麗花は家に帰ってきたのだった。


「愛くん、今日は、ありがとう。楽しかったよ」

「麗花ちゃん、僕も楽しかった」

「今日は、ずっと一緒にいたいけど、明日は、朝早くから詩織とクリスマスするんだもんねー」

「ごめんね。麗花ちゃん」

「ううん、仕方がないもん。でも、妬けちゃうな」

「ううっ、ごめん。僕、麗花ちゃんが大好きだよ」

「ほんとかなぁ」

「えー、ほんとだよ」

「ふふふ、冗談よ。私も、愛くんが大好きだから」と麗花が言うと愛斗は、麗花にキスをした。

「ふふふ、愛くん、キスが好きだよね」

「うん、大好き。でも、相手が麗花ちゃんだからだよ」と言って、もう一度、二人は濃厚なキスをした。


 二人の唇が離れると愛斗は、麗花の顔を見ながら言った。

「麗花ちゃん、初詣は一緒に行こうよ」

「そうね。一緒に行きましょ」と麗花も答えた。

 そして、二人は「じゃ、おやすみ」と言って別れを惜しみながら家に入っていったのだった。


 愛斗が家に入るとアンナとマイクがリビングにいた。

「熱いね。二人は」とマイクが言った。

「見ていたの」

「窓から見ていたわよ」とアンナが話した。


「ねぇ、マイク、アンナ、二人に聞きたいことがあるんだ」

「なに」「なんだよ」と二人は答えた。

「二人は、どうなっているのさ。お互い、まだ、好きなんでしょ」と愛斗が話した。

「もう、マイクには、愛想尽かしたのよ」とアンナが言うとマイクも「そうかよ」と怒った顔で言った。


「はー、もうさぁ、二人とも、素直になりなよ」と愛斗が言うと二人は、黙ってしまった。

「マイクさぁ、アンナに謝りなよ」

「うー」

「ほら、ねぇ、マイクってば」

「わかったよ。アンナ、本当にごめん。もう、ほっとくなんてことしないから」とマイクが言った。

「とても、信じられないわ」とアンナも言った。


「ねぇ、アンナ、僕、来年には、アメリカに戻ることにしたんだ」

「えっ、ほんとなの。それ、麗花ちゃんは知っているの」

「まだ、話せていない」

「麗花ちゃんのことは、どうするの」

「次世代AIチップの開発目処がたったら、麗花ちゃんのために戻って来る」

「そうなの。麗花ちゃん、寂しがるわね」

「うん、だから、麗花ちゃんには、ちゃんと話しをするよ」

「そうした方がいいよ」とアンナが言った。


「それとマイク、同じことだよ」

「マイクも、ちゃんとアンナに話しをした方が良かったんだ」

「アンナもマイクのこと本当は好きなんでしょ」と愛斗が言うとアンナは、黙ってしまった。


「アンナ、僕が悪かったよ。だから、今度は、ちゃんとする。愛斗とアメリカに戻るけど、アンナも一緒に来てほしいんだ」とマイクがアンナの顔を見て話した。


「アンナ、二人には、幸せになってほしいんだ」と愛斗が真剣に話しをした。

「もう、わかったわ、今度、同じことをしたら本当に別れるからね」とアンナが言った。


「ありがとう。アンナ、愛しているよ」とマイクが言うと「調子がいいわね」とアンナが話した。


「良かった。ずっと、気になっていたんだ」と愛斗が話した。

「だけど、愛斗、麗花ちゃんには、どう話すの」

「まだ、考えていない。でも、しっかり、話はする」

「そうね」とアンナが言うとマイクは、「そうした方がいいよ」と言った。

「マイク、あなたが言える立場じゃないからね」とアンナが話すと三人は、大笑いした。


「じゃあ、風呂に入るよ」と愛斗は言って風呂に入った。

 愛斗は湯舟につかりながら考えていた、

「初詣に行ったときに話そう。アメリカに戻ることを麗花ちゃんに言おう」と思っていた。

 風呂から上がるとすぐ、自分の部屋に入って机に向かっていた。

 なるべく早く、次世代AIチップの開発が進むようにアメリカに戻ったときの計画を考えていた。

 しばらく考えているといつの間にか寝ていたのだった。


 朝、目が覚めるともう朝だった。「いつの間にか寝てしまったのか」と独り言を言うと「ピンポン」とチャイムの音が鳴った。

「誰だ」と愛斗が思っていると「愛斗」とアンナの声が聞こえた。

 部屋のドアが開きアンナが部屋に入ってきた。


「愛斗、詩織ちゃんが来ているよ」とアンナが言うと愛斗は、「なんでだ」とボケていた。

 少し考えていると「あっ、今日は詩織ちゃんと出かけるんだった」と思い出し、すぐ、玄関に行った。

 すると詩織が玄関で待っていた。


「ごめん。詩織ちゃん。おはよう。すぐ用意するから待っていて」

「おはよう。わかったわ。愛くん」と詩織が言うと、すぐに愛斗は部屋に戻って着替えていた。

 服装はなんでもいいやとラフな格好をして、顔を洗ってから詩織が待っている玄関に行った。


「詩織ちゃん。お待たせ」

「うん、大丈夫だよ。ふふふ、愛くん、随分、ラフな格好ね」

「まぁ、この格好だったら無難かなと思って」

「ふふふ、じゃあ、行きましょう」と詩織が言って、二人は家を出た。


「愛くん、この車に乗って」と詩織が言って二人は堂島家の車に乗った。

「詩織ちゃん、今日はどこに行くの」

「車で、品川まで行くの。その後は新幹線で大阪まで行くわ」と詩織が話した。

「大阪まで行くの」

「うん。そこで、私の両親と会ってもらうわ」

「わかった」

「ごめんね。愛くん」と詩織が言った。


 そして、品川に着き、新幹線で大阪に向かったのだった。

 新幹線に乗っている間、詩織は楽しそうだった。

 大阪に着くと堂島家の車が待っていた。


「愛くん。この車に乗って、私の実家まで行くのよ」

「わかった」と愛斗は話して、二人は一緒に乗ったのだった。

 車の中で詩織と話をしていると詩織の実家に着いた。


 愛斗と詩織が車から降りて、家に入ると詩織の両親が待っていた。 

「遠くまで来て頂いて、ありがとうございます」と詩織の父が挨拶をした。

「お招き、ありがとうございます」と愛斗も挨拶をした。

「いらっしゃい。ゆっくり、していってくださいね」と詩織の母も挨拶をした。

「ありがとうございます」と愛斗も挨拶をした。


「愛斗くん、今日は、夕方五時から身内だけのクリスマス会をします。それまで、詩織と一緒に待っていてください」と詩織の父が話して席を外した。

 詩織の父が行ってしまうと詩織の母親が愛斗に声をかけた。


「愛斗くん。色々と無理を言ってごめんなさね」

「別に無理はしていませんよ」と愛斗が言うと詩織が話した。

「ねぇ、愛くん。実は、母は私達が付き合っていないということを知っているの」

「そうなんだ。だけど、やっぱり、嘘は駄目だと思う。正直に話そうと思うんだ」と愛斗が言うと詩織が黙ってしまった。

「僕に任せてよ、詩織ちゃん」

「わかった。愛くん」と詩織が話すと「私も協力するわ」と詩織の母が言った。


 夕方の五時になり、クリスマス会が始まった。詩織の父、母、弟、姉が集まって食事をしたのだった。

「皆んな、今日は、詩織の彼氏が来ているんだ。楽しもう。詩織、紹介して」と父が話した。

「たぶん、知っていると思うけど、愛斗・フランクスくんです」と詩織が話した。

「えー、もしかして、あのAIで有名な」と姉が言った。

「凄い人なんだ。お兄ちゃん」と弟もびっくりしていた。

「愛斗くん、詩織と仲良くな」と父が言うと愛斗も「はい」と答えた。

「じゃあ、食べよう」と父は言って、皆んな食事をした。


 詩織の姉は、愛斗に興味深々だった。愛斗は、質問攻めにあっていた。

「ねぇ。お姉ちゃん。もう、いい加減にしてよ。愛くん、困っているよ」と詩織が話した。

「いいじゃない。ねぇ、愛斗くんは、詩織のどこが好きなの」と姉は聞いた。

「詩織ちゃんは、可愛いと思います。正直、僕には勿体ない女の子です。とても、優しいし、素敵な人です」と愛斗が言うと詩織は赤くなった。

「あぁあ、ごちそうさま」と姉は言った。

「ねぇ、愛くん、少し、庭を歩こうよ」と詩織が言って愛斗を連れ出した。


「愛くん、今日は泊まって明日は、東京に帰りましょ」と詩織は言った。

「今晩、お父さんと話がしたいんだ」と愛斗が言うと「わかっている」と詩織も話した。

 愛斗と詩織が戻ってくるとクリスマスケーキとコーヒーが用意されていた。


「二人は、仲がいいな。さぁ、食べよう」と詩織の父が話した。

 愛斗と詩織は、赤くなりながらお互いを見つけた。

「なんか、ういういしいね」と詩織の姉も話した。

 愛斗は、「ありがとうございます」と言ってケーキを食べ始めた。


「愛斗くん、今日は、泊まっていってくれ」と詩織の父が話すと愛斗は、「ありがとうございます」と言った。

 ケーキを食べ終わると愛斗は、「お父さん、あとで話があります」と話した。

「大事な話しみたいだな。あとで私の書斎に来てくれ」と詩織の父は話した。


 クリスマス会が終わり、少し経ってから愛斗と詩織は、書斎の前まできた。

 詩織が書斎をノックすると「入りなさい」と声が聞こえた。

 二人が書斎に入ると詩織の父と母がいた。


「時間を取らせてすみません」と愛斗が話すと「いや、いいんだ」と詩織の父が返事をした。

 愛斗は、深呼吸をしてから話し出した。


「お父さん、お母さん、大切な話があります」

「何かね」

「実は、僕と詩織さんのことなんですが、恋人同士ではないんです」

「さっき、家内から聞いたよ」

「そうですか。嘘を言ってすみません。詩織さんは、僕の大切な友達です。嫌がる結婚を無理にさせないためです」

「彼女には、幸せになってほしい。だから、好きな相手と結婚してほしいと思っています」

「政略結婚とか、嫌がる相手と結婚させるのは、やめてほしいのです」と愛斗は話した。


「わかったよ。詩織、お前は好きな相手と結婚すればいい」

「お父様」と詩織が声を出すと詩織の母は、頷いた。


「ありがとうございます」

「僕には、麗花という婚約者がいます。恐らく、麗花がいなければ、詩織を選んでいたと思います」と愛斗が話すと詩織は笑顔になった。

「詩織は、魅力的な女の子です」と愛斗が言うと詩織が「もう」と言って赤くなった。


「僕は、来年、アメリカに帰ります」と愛斗が言うと詩織は驚いた。

「愛くん、アメリカに帰るって、どうして」

「二年後、次世代AIチップを完成させるためです」と愛斗が話した。

「次世代AIチップだと」と詩織の父は吃驚した。


「見返りと言ってなんですが、堂島グループとエイアイケーグループと資本提携しませんか」と愛斗は話した。

「資本提携だと」

「はい、次世代AIチップができる前までに資本提携すれば、お互いメリットがあると思います」と愛斗は話した。


「それは、願ってもない。堂島グループも飛躍できる」

「僕達も、堂島グループの販売ネットワークが使える。次世代AIチップの販売にも有利に進めることができる」と愛斗は話した。

「愛斗くん、資本提携しよう」と詩織の父は話した。

 詩織も、「愛くんは、やっぱり、凄い人なんだ」と思っていた。


「さぁ、話しは終わりね」と詩織の母は話した。

「お母様、ありがとう」

「いいわよ。詩織には幸せになってほしいもの。愛斗くんを婿殿に迎えられなくて残念だけど」と母が話すと和やかな雰囲気になった。


「じゃあ、僕は失礼します」と愛斗は書斎を出た。

 愛斗は、「なんか、スッキリしたな」と思いながら寝泊まりする客間に向かうのだった。



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