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AIオタクは恋をする  作者: 寺田ゆきひろ
第五章 愛斗の正体
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第ニ十六話 記者会見

 今日もいい天気で秋晴れの季節である。愛斗は朝早く起きて家を出る準備をしていた。

 今日は、愛斗と麗花は別行動だった。愛斗は、記者会見を行うために日本エイアイケー本社に行き、麗花は学校に行くことになっていた。

「愛斗、準備できたの」とアンナが声をかけた。

「アンナ、準備オッケーだよ」

「じゃ、行きましょう」と愛斗とアンナは玄関を出た。


 玄関を出ると麗花が立っていた。「おはよう。愛くん、アンナ さん」と麗花が声をかけた。

「おはよう、麗花ちゃん」「おはよう」と愛斗とアンナは挨拶をした。


「愛くん、今日は、別行動だけど、頑張ってね」と麗花が言った。

「うん、頑張るよ。麗花ちゃん」と愛斗は言って、アンナと車に乗った。車は、会社の方に向かった。

 麗花は、車が行くのと見届けてから学校に向かったのだった。


 愛斗とアンナが会社に着くと早速、社長室に向かった。

 愛斗は、社長室の前で「コンコン」と社長室のドアをノックした。

「どうぞ」と声が聞こえると愛斗とアンナは社長室の中に入った。


「おう、愛斗、待っていたぞ」と俊介が声をかけた。

「おはよう、俊介さん」「おはようございます。社長」と愛斗とアンナは挨拶をした。

 そこには、望月と愛夏もいた。

「あれ、愛夏姉ちゃん、なんでいるの」と愛斗は声をかけた。

「色々と準備があったのよ、その手伝い」と愛夏が言った。

「そうか」

「愛斗さん、今日のスケジュールを説明します」と望月が愛斗に予定を説明した。


 その頃、麗花は学校の授業を受けていた。

「早く、授業が終わってくれないかな。愛くんのところに早く行きたい」と思っていた。

 午前中の授業が終わり、昼休みに入ると麗花のところにクラスメイトの女子が集まって来た。


「神崎さん、今日、愛斗くんはどうしたの」と聞いてきた。

「愛くん、今日、記者会見するために会社に行ったの」

「会社に、今日、記者会見するの」

「そうよ、学校にマスコミが集まって皆んなに迷惑がかかるからって、学校に来ないように記者会見をすることにしたの」

「そうなの。それで、記者会見の時間って」

「十七時って、言っていたわ」

「そうなの。だけど、神崎さんって、愛斗くんのこと詳しいよね」

「そうでもないわ」

「やっぱり、二人は、付き合っているの」と一人の女子が聞いた。

 麗花は、少し間をおいて答えた。


「うん」と麗花は(うなず)くと、近くにいた男子は「えー、やっぱり、そうなのか」「いいなぁ、あんな可愛い子と」「羨ましい」と声が上がって、残念がっていた。

「でも、神崎さんと愛斗くんは、お似合いのような気がするよ。なんか。かみ合っているから」

「ありがとう。皆んな」と麗花は答えた。

 麗花の心の中では「愛くん、頑張ってね」と願っていた。


 会社の方は、記者会見会場の準備が進んでいた。午後に入り、音響設備も入れて記者会見の準備は整ってきた。

 少しずつマスコミも入ってきていた。日本の報道陣や海外の報道陣も集まってきていた。


 そして、学校の授業も終わって、麗花と美香、詩織は急いで帰り支度をして、愛斗のところに行こうとしていた。


「麗花、詩織、いくわよ」と美香が声をかけた。

「いいよ」と麗花も答えた。

 すると「私達も、一緒にいってもいい」と京香と和美も声をかけてきた。クラスメイトの何人かの女子も声をかけてきたのだった。


「いいよ。じゃあ、行きましょう」と麗花は答えた。

 麗花達は、学校を出て記者会見の場所に向かったのだった。


 記者会見の場所では、報道陣が会場一杯に集まっていた。望月が前に出て話をした。

「報道陣の皆様、忙しいところ、お集り頂いてありがとうございます。本日、十七時から記者会見を始めたいと思いますので、もう少し、お待ちください」と説明した。


 そのあと、一時間程度経過した。麗花達も会社に着いた。

 会社に入ろうとしたとき、入口で「麗花」と声が聞こえた。

「こっちよ、麗花」と愛夏が声をかけていた。

「お姉ちゃん」

「会場にいくには、受付のチェックがあるから、こっちから入って」と愛夏は、スタッフ口から麗花達を記者会見会場に案内した。


 そして、十七時になった。望月が前に出て話した。

「十七時になりましたので、記者会見を始めたいと思います」と望月が話すと、愛斗と俊介が会場に入ってきた。

 カメラのフラッシュが、ピカピカ光っていた。

 愛斗と俊介が席に座って、俊介が話をした。

「本日は、忙しいところ、お集まりありがとうございます」と俊介が挨拶した。

「皆さんのご存知のとおり、当社、CEOである愛斗・フランクスは、日本で生活をしております」

「今まで表に出てきませんでしたが本日、この場にて皆さまの前で話しをさせて頂きます。それでは、愛斗、お願いします」と話した。


「皆さん、僕が愛斗・フランクスです。本日は、お集まり頂きましてありがとうございます」

「僕は、あまり、表だったことは好きではありません。ですから、あまり、表に出ませんでした。このような記者会見も初めてです」

「今日、記者会見をしたのは、マスコミ関係者の方々に自重して欲しかったからです」

「僕は、まだ、高校生です」

「普通の生活を侵害されて、学校の生徒達に迷惑が掛かるかも知れません」

「ですから、学校に押しかけてきたりするのは、やめてほしいと思っています」

「これからも、あまり、騒ぎ立てないでほしいと思います。どうかお願いします」と愛斗は、頭を下げた。


「僕が日本に来た目的は、日本で普通の高校生活をしたかったからです」

「普通に学校に通って、勉強したり、恋もしたり、普通の生活をしたかったからです」

「それと、日本での生活の中から新しいものを見つけ、次世代AIチップを開発したかったからです」と愛斗が話すと、会場がざわざわしだした。


「どうか、騒ぎ立てず。そっとして欲しいと思います」

「それと、直接、取材には応じますので、お願います」と愛斗は、話をした。


 愛斗の話が終わると俊介が話をした。

「私からも、お願います。あまり、騒ぎ立てないでほしい」と俊介も頭を下げた。

「それでは、質疑応答を受け付けます」と俊介が言うと手を上げる記者が大勢いた。

 俊介は、一番早く上げた女性記者を指した。


「あの、さっき、恋もしたりと言っていましたが、今、彼女さんはいるのですか」と質問した。

「はい。大好きな彼女はいます。彼女は一般の女子高生です。彼女に対しても、そっとしておいてください」と愛斗は答えた。


「じゃ、次の人」と俊介が話すとニ番目に手を上げた男性記者を指した。

「次世代AIチップを開発すると言っていましたが開発は始めているのでしょうか」

「まだ、構想段階です。詳しいことは言えませんが、開発するための予算、人材など考え中です」と答えた。


 愛斗は、いくつかの質疑応答を受けて答えていった。三十分の質疑応答を行ってから、質疑応答を終わりにした。


「それでは、本日の記者会見は、これで終わりにしたいと思います」と望月が話して、愛斗と俊介は退場した。

 記者会見も終わり、愛斗達は控え室にいた。そこに麗花達も控え室に入って来た。


「愛くん、お疲れ様」

「あっ、麗花ちゃん、緊張したぁ」

「ふふふ、愛くんも緊張するんだ」

「するよ、あれっ、皆んなも来ていたんだ」と愛斗が話すと和美が聞いた。


「ごめんね、愛斗くん、私のせいで」と和美が言うと「大丈夫だよ。気にしないで」と愛斗は言った。

「ねぇ、ねぇ、愛くん、彼女がいるって言ったのは、麗花のことでしょう」と美香が聞いた。

「本当は、そうだけど、詩織ちゃんのこともあるしね」と話した。

「えっ、詩織ちゃんのことって」と和美が聞くと詩織が話した。


「実は、私、親の命令で婚約されそうだったのよ。婚約するのは嫌だったから、愛くんと付き合っていることにしてもらったの。そのおかげで、婚約を破棄できたの」と詩織が話した。

「そういう事情があったの。だから、二股している感じだったのね」と和美が言った。


「とりあえず、学校とか皆んなには迷惑はかけないようにするから、安心して」と愛斗が言った。

 皆んなは、笑顔で答えていた。


 しばらくすると控え室に望月が入ってきた。

「愛斗さん」と望月が声を掛けた。

「どうしたの、望月さん」

「愛斗さんに取材の申し込みが殺到しているんですよ。どうしますか」

「受けますよ。学校もあるんで、無理のないスケジュールを組んでもらって下さい」と愛斗は答えた。

「わかりました。調整しておきますね」と望月は言って控え室を出て行った。


「なんか愛斗くんって、私達と住む世界が違う人って感じだね」と和美が話した。

「皆んなと同じ、普通の高校生だよ。さぁ、帰ろう」と愛斗は言って、この場は解散となった。


 メディアでは、記者会見の様子が日本のテレビ、海外のメディアに報道されたのだった。


 会社を出た愛斗と麗花は、一緒に帰りの電車に乗った。

 二人は、ドア越しに立っていると視線を感じた。

「ねぇ、愛くん。周りから見られている感じだよ」

「うん、そうだね、麗花ちゃん、ちょっと、まずいかな」と二人が話していると声が聞こえてきた。

「あの人、もしかして、愛斗・フランクスじゃ」と話し声が聞こえた。


 愛斗と麗花は、気まずくなり、他の車両に移動してさけたのだった。

 やっと自宅がある駅に着くと愛斗は、麗花と手を繋いで速攻で降りた。

 二人は、手を繋ぎながら早歩きをした。駅を出て急いで家の方を歩いた。


「麗花ちゃん、なんか、注目を浴びて、やだね」

「そうね。仕方がないのかな。愛くん、有名人だもの」と二人は、話しながら家に帰ったのだった。


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