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AIオタクは恋をする  作者: 寺田ゆきひろ
第四章 婚約者と彼女
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第十七話 紫乃さんの脅威

 今日は、叔母でもある義理の母紫乃と妹の花蓮を迎えに愛斗と麗花は、成田まで来ていた。

 飛行機が到着してアナンスが流れたので、愛斗と麗花は到着ゲートで待っていた。

 しばらくすると到着ゲートから乗車していたお客が出てきていたが、一向に紫乃と花蓮が出てこなかった。

「あれ、おかしいな」と愛斗が言うと最後に女性と一人の女の子が出てきた。


 女性の方は、背丈は標準、セミロングのストレートで痩せているタイプである。この女性が紫乃であった。

 女の子の方は、愛斗と背丈は一緒で、やはり痩せているタイプだ。髪型はストレートロングでツインテールである。この女の子が花蓮であった。


 愛斗が見かけて、叫んだ。

「あ、出てきた。マミー、花蓮、こっちこっち」

「あっ、いたいた。愛斗、元気だったぁ」と紫乃も叫んだ。

 愛斗と麗花は、二人のところに駆け寄った。


「元気だったよ。マミー、花蓮も元気だったか」

「うん、元気よ、お兄ちゃん」

「あら、もしかして、麗花ちゃん」と紫乃が言った。

「はい。お久しぶりです」

「随分、大きくなったわね。ん…、それに、もの凄く可愛いらしくなってぇ、美人さんね麗花ちゃんは」

「ふふふ、ありがとうございます」

「もう、こんな可愛い子、愛斗には勿体ないわ」

「えー、なんでよ」と愛斗が言うと花蓮も「ほんとほんと」と頷いた。


「アンナから、麗花ちゃんのことは聞いているわ。色々と愛斗のお世話してくれてありがとう」

「いいえ。たいしたことやっていないです」

「愛斗、こんな可愛い麗花ちゃんを泣かしたら、承知しないからね」

「泣かすようなことしていないよ。ねぇ、麗花ちゃん」

「あら、どうかしら、色々、あるしね―」

「愛斗っ、何、色々って、白状しなよ」

「ちょっと、麗花ちゃんてば」

「ふふふ、冗談です。紫乃叔母様」

「ちょっと、麗花ちゃん、叔母様ではなくて、お母さんと呼んでよ。麗花ちゃんは私の娘になるんだからぁ」

「あっ、はい。紫乃お母さん」

「んー、いい。麗花ちゃんにお母さんって言われて本当に嬉しい」

「マミー、気が早いよ」

「何、言っているの。あなた達は、直ぐ婚約して、高校卒業したら結婚するのよ」

「えー、もう、結婚」

「だって、愛斗、結婚しても生活に困んないでしょ。あなたは、働かなくても生活出来るぐらいお金持っているし、何が問題なの」

「だって、まだ、未成年だよ」

「男は十八歳で結婚できるんだから。それに早く麗花ちゃんを自分の娘にしたいのよん」

「自分勝手な、マミーだよ」

「麗花ちゃんは、嫌かしら」

「えっ、私は、愛くんが大好きだから直ぐに結婚してもいいかな」

「えー、ちょっと、麗花ちゃん」

「いいから、あなた達は結婚するのよ。わかった愛斗、これは、決定事項よ」

「マミー」

「何んで、そんなに嫌がるのよ。あなた、まさか浮気なんかしていないでしょうねぇ」

「えっ、しっ、していないよ」

「何、今の反応」

「別に何もないよ」

「本当でしょうね。浮気していたら、どうなるかわかっているでしょうね。覚悟しなさいよー、愛斗ぉ」

「えー、何もないってば」

「まっ、いいわ。じゃ、明日、早々に結納するから」

「えー、明日ぁ」

「そうよ、善は急げよ。ほら、荷物持ってよ」

「はいはい」と愛斗は言って荷物を持って、紫乃と愛斗は並んで歩き出した。

 そのうしろを花蓮と麗花は歩いた。並んで歩き出したあと花蓮は、麗花に話しかけた。

「麗花ちゃん、久しぶりね」

「えぇ、花蓮ちゃん、久しぶり。花蓮ちゃんも可愛いくなったね」

「麗花ちゃんこそ、美人さんだよ。お兄ちゃんには、ほんと勿体ないよ。本当にいいの、こんなので」

「ふふふ、こんなのでも、いいわ。愛くんが大好きだし」

「お兄ちゃん、幸せ者だね。念願の麗花ちゃんと一緒になれて」

「私と一緒になることが念願だったの」

「そうよ、アメリカでは麗花ちゃんのことばかり言っていたんだから」

「ほんと、嬉しい」

「おい、花蓮、喋りすぎだよ」と愛斗は言って赤くなった。

 それから、愛斗達は電車に乗って家に向かった。


 そして、愛斗達が住む家に着くとアンナが家で待っていた。

「アンナ、久しぶりね。元気だった」

「紫乃、久しぶり。元気よ」

「アンナ、愛斗のこと面倒を見てくれてありがとうね」

「いいえ。気にしなくていいわ」


「愛斗、アンナに迷惑かけていないでしょうね」

「していないよ。ねぇ、アンナさん」

「ふふふ、どうかな」

「ちょっと、アンナさんまで」

「そう。ま、いいわ」と紫乃は言って麗花の前で正座をした。


「ねぇ、麗花ちゃん。あらためて、愛斗のことお願いしますね」と言って頭を下げた。

「はい。こちらこそ末長くお願いします。お母様」と麗花も正座して頭を下げた。


「ううん、お母様だって、いい響き。それとね麗花ちゃん、愛斗のことは、しっかり、しつけた方がいいからね」

「えっ、しつけるんですか」と麗花が言うと愛斗が話した。

「マミー、何それ、犬っころじゃないんだから」

「犬と一緒よ。あんたは、餌を与えてしつけないと」

「ふふふ、愛くん、お母様には、かたなしね」と麗花は笑っていた。

「ひどいよな―」と愛斗は言った。


「じゃ、荷物を纏めたら、挨拶しに麗花ちゃんの家に行くわよ」と紫乃が話した。

 そして、荷物を纏めて、愛斗達は麗花の家に向かった。


 麗花は、自宅のドアを開けて「ママ、愛くん達が来たよ」と言うと梨沙が玄関まで来た。

「いらっしゃい。紫乃さん。ご無沙汰してます」と梨沙が言った。

「久しぶりです。梨沙さん」

「さぁ、中に入って」と梨沙は、リビングに案内した。


 リビングのテーブルには、父和人が待っていた。

「いらっしゃい。紫乃さん。ご無沙汰」

「久しぶりです。和人さん」と紫乃は挨拶した。

「この度は、色々とお世話になっています。これからも、愛斗のこと宜しくお願いします」と紫乃が正座して挨拶をした。

「いえ、こちらこそ、麗花のことお願いします」と和人も挨拶した。

 そして、お互い話しをして明日の結納予定を話し合った。


 翌日の昼前、愛斗と麗花は昼時に予約した店に行くことになっていた。

 麗花の両親、紫乃とアンナと一緒に昼食をとりながら話をした。

 そして、あらためて両家の挨拶、結納を交わして結婚の約束をしたのだった。


 家に帰ってくると愛斗は、自分の部屋でボーとしていた。

「あぁあ、とうとう麗花ちゃんと婚約したのか。なんか実感湧かないよなぁ、こんなんで婚約を交わしていいのかな」と思っていた。

 すると花蓮が愛斗の部屋にきた。

「お兄ちゃん、結納はどうだったの」と聞いた。

「なんか、実感湧かないな」

「お兄ちゃん、前々から言っていたもんね。麗花ちゃんと恋ができたらって」

「でも、これって恋なの。とんとん拍子で、いきなり婚約になってしまって」

「お兄ちゃんは、麗花ちゃんのことどう思っているの」

「最初、単なる幼馴染で仲良くできればいいかと思ってしまったんだよな。だから、なんか分からなくなってきた。恋って何。花蓮」

「んー、私も恋したことないからな。例えば、一緒にいたいとか、くっついていたいとか、キスしたいとかかな。お兄ちゃんは、麗花ちゃんと一緒いたいとかないの」

「ん…、一緒にいたいかな」

「ねぇ、麗花ちゃんとキスはしたの」

「えっ、ん…、した」

「どうだった」

「もう、ドキドキだったよ」

「じゃ、お兄ちゃん、麗花ちゃんに恋しているんだよ」

「だけど」

「何、だけどって」

「いや」

「何、何かあるんでしょ」

「だから」

「白状しろ、お兄ちゃん」

「実は、詩織ちゃんという子もいて」

「えー、お兄ちゃん、二股しているの」

「いや、違うよ。うまく言えないけど」

「ふーん、麗花ちゃん知っているの、そのこと」

「うん、知っている」

「じゃ、後で麗花ちゃんに詳しく聞くわ。へへへ。ねぇ、これってさ、マミーが知ったら超大変かも」

「えっ、やっぱ、そうだよね。うー、マミーが怖い、花蓮、黙っててくれない」

「へへへ、これ、凄い大きい貸しだよね。お兄ちゃん」

「なに、なんかイヤなの予感」

「お兄ちゃん、都合よく使ってあげるわ。感謝しなさい」

「えー、花蓮。ひどくない」

「ぜんぜん」と花蓮が答えると、麗花が愛斗の部屋に入ってきた。


「愛くん、いる、あっ、花蓮ちゃんも一緒にいたんだ」

「麗花ちゃん、お邪魔虫でごめんなさい」と花蓮が言うと

「いいのよ。邪魔じゃないわ」

「どうしたの、麗花ちゃん」と愛斗が聞いた。

「ほら、温泉に行く約束よ。詩織に連絡しなきゃいけないんじゃないの」

「あっ、そうだった」

「じゃ、今、電話する」と愛斗は言って部屋を出て電話しに行った。


「ねぇ、麗花ちゃん。温泉って」

「友達の美香と詩織と私達で温泉に行こうと話しになっていて、いつにしようかと話していたの」

「そうなんだ。ねぇ、麗花ちゃん、私も一緒に行ってもいい」

「えっ、いいわよ。じゃ、一緒に行く」

「うん。それと、詩織ちゃんのこと知りたいんだけど」

「詩織のこと」

「そう。お兄ちゃんが二股していること」

「えー、聞いたの」

「うん、少し。だから、詳しく聞きたいの」と花蓮が聞いた。

「じゃ、話しをするね」と言って、麗花は、全てのことを花蓮に話した。

「ふ―ん、そういうことだったの。でも、詩織ちゃんともキスしたのよね。お兄ちゃん」

「まぁ、そうね」

「マミーが知ったら、超大変だよー」

「そうよね。あの迫力だものね。花蓮ちゃん、黙っていてくれないかな」

「いいですよ」

「ありがとう。花蓮ちゃん」

「お姉ちゃんになる人の頼みだもん」

「お姉ちゃんかぁ、そうだよねー、愛くんと結婚したら、花蓮ちゃんの姉にもなるんだよね」

「そうだよ。お姉ちゃん」

「ふふふ、なんか実感湧かないな」


 すると、電話が終わって愛斗が戻ってきた。

「麗花ちゃん、詩織ちゃんが来週はどうかなって聞いていたよ。僕、来週だったら時間が取れるから」

「私は、いつでも、美香も来週だったら大丈夫だと言っていたから、いいんじゃない」

「じゃ、もう一度、電話してくるよ」

「待って、花蓮ちゃんも一緒に行くと言っておいて」と麗花は言った。

「花蓮も行くの」

「そうよ、お兄ちゃん、私も行くから。いいよね」と花蓮が言った。

「仕方がないな」と愛斗は、言って電話をしに行った。


 そして、愛斗が戻って来ると「麗花ちゃん、来週早々にという話しになった。それと、詩織ちゃんが美香ちゃんに連絡するって」

「わかったわ。楽しみね」と麗花が言った。

「ねぇ、本当に花蓮も一緒に行くの」

「当然よ。お兄ちゃん。詩織ちゃんという子とも会ってみたいし」

「そう。だけど、なんか言いそうだな。花蓮は」

「そうかな」と話していると「愛斗っー」と叫んだ紫乃の声が聞こえた。

「なーに」と愛斗も大声を出した。

「夕飯の買い物、行ってきてよ」と紫乃が叫んだ。

「えー」と大声を出すと、「行ってきなさいよ」と紫乃が叫んだ。「早速、小間使いか」と愛斗がつぶやくと麗花が「私も一緒に行ってあげるよ」と言ってくれた。


「あーあ、見せつけてくれるわ。もう、夫婦水入らずで行ってきなさいよ」と花蓮が言った。

 すると愛斗と麗花はお互いの顔を見て赤くなった。

「じゃ、行こう。愛くん」と言って、二人は部屋を出て、買い物に出て行った。

 紫乃に買い物リストを渡されたので、二人は買い物リストを見ながらスーパーに入った。

 愛斗がカートを押しながら麗花は頼まれたものをカートのかごに入れていった。


 買い物をして帰ると紫乃が「あっ、麗花ちゃん、一緒に夕飯の支度をしない」と聞いた。

「はい、一緒にやります」

「私、夢だったのよ。愛斗のお嫁さんと一緒に夕飯の支度するの」

「そうだったんですか」

「そうよ、それも、こんな可愛いお嫁さんの麗花ちゃんなんだもの」

「ふふふ、ありがとうございます。お母様」

「お母様ですって、嬉しい。麗花ちゃんも一緒にご飯食べていくでしょ」

「はい」と麗花は返事をした。二人はお喋りをしながら紫乃と麗花は夕飯の支度をした。


 夕飯の支度も終わわると愛斗と花蓮、アンナを呼んで五人で夕食をとった。

「ふふふ、麗花ちゃん、料理上手だね」と紫乃が言うと「そんなでもないです」と麗花が話した。

「愛斗、こんな、料理上手なお嫁さんいないからね。大切にしなさいよ」

「わかったよ。マミー」

「ふふふ、紫乃、相当、麗花ちゃんを気に入ったみたいね」とアンナが言った。

「もう、最高よ。可愛いお嫁さんだもの」と紫乃は麗花をベタ褒めした。


「ねぇ、マミー、いつまでいるの」

「再来週までかな。再来週、新製品発表があるでしょう。発表が終わってからアメリカに帰るわ」

「そうなんだ」と愛斗は、がっくりした。

「なに、帰れと思っているでしょう。そうは、いかないからね」

「はいはい」

「だから、それまでは一緒よ。麗花ちゃん」

「ふふふ、はい、お母様」

「お母様と呼ばれると嬉しいわ」


「あっ、そうだ、来週ですけど、友達と温泉に行くんです」

「そう。麗花ちゃんだけ」

「愛くんと一緒です。そのとき、花蓮ちゃんも行きたいと言うので一緒に連れて行ってもいいですか」

「ん…、麗花ちゃんがいないのは寂しいわね。じゃ、私も一緒ではどう」

「えー」と愛斗が叫んだ。

「なに、愛斗、その反応、そんなに嫌なの」

「だってさ」

「わかったわよ。行かないわよ。お土産宜しく」と紫乃が言った。

 愛斗は、「良かった。詩織ちゃんとも会わせたくないし、知れたらもう相当やばい。なに言い出すかわからないよな」と思って、ホッとしたのだった。



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