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【第2部開始】ぬいぐるみばかり作っていたら実家を追い出された件〜だけど作ったぬいぐるみが意志を持ったので何も不自由してません〜  作者: 月森 かれん
第2部 始祖竜編

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ドラゴニアメモリーズ〜青の章〜

 遠い昔のお話です。

 雪と氷に囲まれた山に大きな青いドラゴンが住んでいました。


 毒を思わせるような色と鋭い爪や牙のせいで、住処に近づく人はいません。

 ドラゴンはいつも一人ぼっちでした。


 そんなある日、住処に子どもが迷い込んできました。

猛吹雪だというのに、薄着で裸足でした。顔も手足も真っ赤です。


 ドラゴンは何も言わずに子どもの壁になりました。

ヒュウヒュウと吹雪が体に当たりますが、涼しそうな顔をしています。


 周りが暗くなった子どもは不思議そうに顔を上げて、思わず叫びました。


 「ひいっ!ド、ドラゴンっ!」


 子どもは必死に逃げようとしましたが、寒さのせいで体が動いてくれません。


 「た、たべないでっ……」


 ドラゴンはその場にうずくまると、子どもを翼で包みました。

 子どもはいつ食べれるのかとブルブル震えていましたが、だんだん体が温かくなっていて、とうとう眠ってしまいました。

  


 ドラゴンは眠った子どもを背に乗せると、静かに飛び立ちました。

そしてふもとの村の入り口にそっと下ろしたのです。


 早朝。

 村の大人たちに起こされた子どもは、興奮した様子で自分に起こったことを話しました。


 「本当だよ!ドラゴンがぼくのことを助けてくれたんだ!

翼で温めてくれたんだよ!」


 しかし、大人たちは取り合ってくれませんでした。

 「夢を見たんだ」「霧に化かされたんだ」。

そんなことを言って。

 

 彼等にとってドラゴンは恐怖の象徴です。 

 気まぐれで吹雪や雪崩(なだれ)を起こしているといわれているドラゴンが、そんなことをするはずがないと思ったのでした。


 子どもは諦めずにドラゴンは優しいと言い回っていましたが

いつからか、全く口にしなくなってしまいました。

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