巡り11
建物の中は夜だからか薄暗い。人間にランプがあることの重要性はこれなのかと知識と照らし合わせる。
「お母さん、ただいま。ねぇ、かごある?」
「かご?どんな?」
部屋に入ると女がいて、スウリとの会話から母親らしいとわかった。
「果物かごで取っ手のあるやつ?」
「こんなのは?」
というと、両手で抱えるより少し小さめ、深さ20センチくらい、持ちても片手で持てるけど太めで仔竜のムラサキが乗っても壊れなさそうなかなりベストなかごが出てきた。
「ぴったしよ!」
「何に使うの?」
「内緒!ありがとう。」
そう言うとそそくさとスウリはムラサキを隠しつつ、自分のベッドに行った。先程よりさらに狭い部屋に入るとムラサキをとりあえず、ベッドに降ろされた。
人間はこの狭さで動きにくくはないのだろうか?
とムラサキは感じた。
「ムラサキはあまり人に見られない方が良いわよね。」そうムラサキにつぶやきながらかごに布を数枚入れて、自然の中で今までいたし、寝床の雰囲気に似せて枯れ葉もあった方が良いのかしら?とぶつぶつ言いながら、こそっと外に出て戻って、枯れ葉も布の下に敷き詰めた。そしてそっとベッドのムラサキをかごの中に置いてくれた。
「今日の寝床はどうかしら?丸まった時に体にフィットするほうが良いかなと思ってこの大きさにしてみたのだけれど。」
スウリはムラサキに感触を聞いた。
普段土の上で寝ているのだから、布がある時点でかなりふかふかだが、スウリはさらにムラサキのいつもの生活を取り入れてくれようとしてくれた。
“スキ”
ムラサキは嬉しく感じた。
「そ?良かったわ。これからご飯なの。皆に見られるのが良いことか私にはわからないのよ。一人だけどお部屋に居てくれる?」
“…”
私はこの部屋にいろと言うことか?せっかく離れないようについてきたのに?
さっきの嬉しさはどこへやら、沈黙してしまった。
「スウリ!配膳手伝って!」
「はぁい。お願いね。」
沈黙している間に、スウリは出ていってしまった。




