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竜に気に入られた乙女  作者: 相衣 律
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竜騎士9

“ねぇ、あっち、あっちにいこう”

“キラキラしてるのは何?”

“いい匂いもたくさんする。”

「キラキラは湖、いい匂いは…お花かな?」

“早く早く!”

スウリが嬉しくて泣いてるとわかり、嬉しくて泣く気持ちはわからないみたいだが、とりあえず安心した雌仔竜達はまた興味を探求する方に気持ちが戻っていった。ムラサキだけがまだスウリの隣で心配そうに見上げていた。

雌仔竜達を追いかける形で皆歩いて湖の方へ向かった。

雌仔竜達は青く澄んだ湖と綺麗な花畑にに驚きを見せて更にはしゃいだ。

“母様、母様達が持ってきてくれるお水はここの?”

“飲んでいい?”

“ええ、ここのは、飲んで良いわ。飲めるわ。”

“飲めない湖もあるの?”

“あぁある。緑に濁っている湖はやめたほうが良い。綺麗でも人間の毒を取り込んでいるものもあるから、知ってる竜に聞くなどして安心できる湖でだけ飲むようにせよ。ここの湖は泳ぐこともできるぞ。”

“泳ぐ?泳ぐって?”

“湖に入って手と脚を動かしてみろ。体で覚えよ。”

「チッタ、大雑把すぎない?」

“私はこの時期湖にはもう入りたくない。”

「冷たいものね。ってその水温に仔竜入っても大丈夫なの?!」

“竜の棲家へ高度の高い空を飛べば外気は冷たい。それに慣らす為でもある。今なら地上だ。かぜをひけば我らの腹の下で温めることもすぐできる。棲家に着くまでの道中で安全な所を探して5匹の竜が下立つ所を探す手間より余程よい。”

そういう父親的考えがあったとは…とスウリはチッタを感慨深げにみた。ウールもだろう。

まぁ私からしたらチッタはおじいちゃんみたいな存在だった。怒られることがなく見守ってもらうほうが多かったからである。

許可をもらった仔竜達は雌仔竜ドタバタと怖いもの知らずに、ムラサキは警戒しながら入っていった。


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