紫竜1
家に帰るとハルワと意思疎通してたのか、ヒサキが外でテントから出て出迎えてくれた。
もちろんと言っていいのか…私がハルワに一人で騎乗してることにはなんの反応も示さず。
「ハルワ、久しぶりのチッタとの会話や子守は楽しんだか?スウリ、早くお入り。ご飯を用意してくれてるよ。ハルワからもうすぐ着くと聴いてたからスウリ待ちだったんだ。」
「そう?では先に入ります。ハルワありがとう。」
“初子守なように感じたけど、12年前にスウリと関わってたのと似てるわ。人間も竜も子守は変わらないみたい。ヒサキは…ラフな格好しちゃって、休日を満喫してるかのようね。”
16歳のレディに向かって、うるさい仔竜と一緒と言われると失礼な事を言われてる気がしたが、後ろに聞きつつ、家に入っていった。
さぁ、ムラサキはどこに置こう…
「お母さん、ただいま。ねぇ、かごある?」
「かご?どんな?」
「果物かごで取っ手のあるやつ?」
「こんなのは?」
というと、両手で抱えるより少し小さめ、深さ20センチくらい、持ちても片手で持てるけど太めで仔竜のムラサキが乗っても壊れなさそうなかなりベストなかごが出てきた。
「ぴったしよ!」
「何に使うの?」
「内緒!ありがとう。」
そう言うとそそくさと自分のベッドに行った。ムラサキをとりあえず、ベッドに降ろす。
「ムラサキはあまり人に見られない方が良いわよね。」そうムラサキにつぶやきながらかごに布を数枚入れて、自然の中で今までいたし、寝床の雰囲気に似せて枯れ葉もあった方が良いのかしら?と考え、こそっと外に出て戻って、枯れ葉も布の下に敷き詰めた。そしてそっとベッドのムラサキをかごの中に置いてあげた。
「今日の寝床はどうかしら?丸まった時に体にフィットするほうが良いかなと思ってこの大きさにしてみたのだけれど。」
“スキ”
「そ?良かったわ。これからご飯なの。皆に見られるのが良いことか私にはわからないのよ。一人だけどお部屋に居てくれる?」
“…”
「スウリ!配膳手伝って!」
「はぁい。お願いね。」




