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2学期のボクと、黒髪メイドと、あとひとり(11)
今まで、縁もなかろうと思っていた子に、
なんだか一種の「親しみやすさ」のようなものを感じた一瞬。
あの子でさえ、
あれだけやらなくてはいけないんだ。
あんな子に『近づきたい』。
あれ?
頭にそんな考えがよぎったが、
『近づく』ってなに?
あの学力レベル、
容姿、
財力?
なんでそんな考えが浮かんだ?
自分でもよくわからん。
今まで、「友だち」なんてどうでもいい、
わずらわしいだけの存在だと思っていた。
いちいち気を遣って、
いちいち声をかけて、
いちいち行動をともにして、
いちいちトイレも一緒で、
いちいちSNSして。
きりがない。
だから、友だちが欲しいなんて思ったことがない。
冴子さんは、
ボクが言うのもおこがましいけど、
「友だち」というより、
「戦友」と言った方が、近い。
この子は本物の「宇宙人」レベル。
だけど、手に届かないというほどの存在でもない。
また、声をかけてくれないかな。
今日は、数学の勉強に集中できなかった。




