8.肯定
見つけて下さってありがとうございます!
アメリアは目の前にいる家族を見つめる。静かな沈黙が流れ、周りの真白の風景と相まって何十分、何時間と錯覚する程の時間が経つ気がした。
「わ、わたしもお母さん達の所へ連れて行って····」
静寂を破り、アメリアは声を上げた。その声は悲痛に満ちていて聞いている方が痛々しくなってくる。
その言葉はアメリアにとって、一番の願いだった。家族が一番大切で何時だって会いたいと願った。自殺だって考えた。
しかし、死に対する恐怖と生きる事への執着は消えそうもなかった。
「·······アメリア」
「何?」
アメリアの母がアメリアの頬に手を添えた。
「貴方の夢は見せてくれないの?」
「ゆ、め?」
アメリアの目が見開かれる。夢とはアメリアが子供の頃、家族に話したことだ。
『ねぇねぇ!アメリアね、大きくなったら世界中の綺麗な所をお母さん達に見せてあげる!!』
『ふふっ、期待してるわ』
『うん!!』
無邪気な顔をしたアメリアは家族にいつも話していた。世界中の綺麗な場所を家族に見せるのが夢だと。
小さな町で育ったアメリアは、まだ見ぬ外の世界に憧れを抱いていた。その結果が家族に話した夢だったのだ。
「私の、ゆめ?」
「そうよ。私達に見せてくれるんでしょう?」
「でも、お母さん達はもう―――····!!」
「忘れたの?いつも貴方の事を視ていたって。貴方の見る景色を私達にも見せてちょうだい」
「でも、···でも····」
アメリアの母が眉を下げる。困ったような表情だ。出来るだけ言葉を選ばなければ、アメリアはいつまでも家族の死に囚われ続ける。
そんな事になっていい訳が無い。自分のせいで娘に背負う必要の無い重荷を背負わせてしまった。いつも視ていたアメリアは、以前のような笑顔が無く、自身を簡単に傷付けていた。
その場面を見る度に、心が自責と後悔の念に覆われた。責めても後悔しても手遅れだと分かっている。しかし、こちらからは何も出来ない。
それがどれ程歯がゆかったことか。どうか、何も出来なかった自分を責めて欲しい。何も言わないで一人にさせた罪を償わせて欲しい。
――――しかし、口から出た言葉は謝罪でも懺悔でも無く
「アメリア、私達の『死』を背負いたいなら背負えばいいの」
「·······へ?」
自身の娘の生き方を肯定する言葉だった。
本当に!遅くなりましたー!!すみません(土下座)




