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【BL】冷酷な最終兵器は俺にだけ執着する ーFalling into E.D.E.N ー  作者: 雨森ユキ


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第25話 先で待つもの

 



 ……どれくらい、歩いただろうか。


 通路は三叉路に分かれていた。


 左。


 右。


 そして正面。


 どれも同じように暗く、同じように静かだった。


 その時、どこか遠くの通路の奥でかすかな音がした。


 ず……、


 蒼真の足が止まる。


 耳を澄ます。


 もう一度。


 ずずっ……ずる…………


 片足を引きずるような音。


(……もう、来たのか)


 残り四人。


 左の通路の奥で、さっきの足音が止まった。


 ゆっくりと振り向く影。


 男が、こちらを見ている。


 赤い目が、蒼真を捉えた。


 蒼真の背筋が凍る。


(さっきの奴と同じ、目だ……)


 神崎はいない。


 敵はもう人とは言えない化け物じみたものばかりだ。


 蒼真はゆっくり後退した。


 通路は暗い。


 逃げ道も分からない。


 それでも。


 頭の奥で、声がよみがえる。



『足搔け』



 蒼真の指が、腰の拳銃に触れた。


 呼吸を整える。


 心臓が、ゆっくり鼓動を刻む。


(……やるしかないか)


 通路の奥の闇を見据えて、一歩踏み出した。


 相手との距離をじりじりと測りつつ、やはり右足を引きずっているのを確かめる。


 左膝に弾を命中させれば、何とか有利に進められるかも知れない。


 緊迫した空気の中、狂化した男が突然片足で床を蹴った。




 だん……っ!




 爆発したような踏み込みだった。


 蒼真の視界に、膨れ上がった腕が迫る。


(速い……!)


 反射で身体が動いた。


 横へ滑る。


 次の瞬間、男の拳が壁に叩きつけられた。




 ドンッ!




 鈍い衝撃音。


 壁に細い亀裂が走る。


 蒼真は距離を取りながら腰へ手をやった。


 冷たい武器の感触。


 黒い拳銃を引き抜く。


 (マガジン……)


 装填済みが一つ。


 ポケットに予備が二つ。


(合計三本。無駄撃ちはできない)


 男が振り向き、瞳孔が開ききった目が蒼真を捕らえる。


 鈍い声を漏らした。


「……ァァ……!」


 次の瞬間、また突進。


 蒼真は息を整え、腕を伸ばした。


 狙いを定めて、トリガーを引く。




 パンッ。




 乾いた発砲音が通路に響く。


 男の身体がわずかに揺れた。


 何とか狙った左足に当たった。


 だが────、男は止まらない。


「チッ……!」


 蒼真はすぐ横へ跳んだ。


 拳が空気を裂く。


 男の腕が通り過ぎ、風圧が頬をかすめる。


 蒼真は後退しながらさらに撃つ。


 脇腹に、肩に。


 弾は命中している。


 だが狂化した身体は、痛みを無視しているようだった。


(まともにやり合うな)


 蒼真は視線を走らせた。


 通路。


 壁。


 天井。


 そして目に入る細い金属パイプ。


(……あれだ)


 蒼真はわざと後ろへ下がった。


 男を誘うように。


 釣られた男に踏み荒らされ、激しく床が揺れる。


 距離が縮まる。


 蒼真は天井パイプの真下で止まった。


 男が腕を振り上げる。


 その瞬間。


 蒼真は銃口を上へ向けた。




 パンッ!




 弾がパイプに当たる。


 甲高い金属の破裂音。


 次の瞬間、




 シューッ────、





 白い霧が吹き出した。


 薬剤か、毒性のあるガスか。


 通路の視界が一瞬で霞む。


 蒼真は素早く後ろに下がって白い気体を避けた。


 男の動きが鈍る。


 視界を失ったのだ。


「……今だ」


 蒼真は横へ回り込んだ。


 至近距離まで近づく。


 足音を聞きつけた男が大きく腕を振るう。


 蒼真はしゃがみ込みながら、もう一発撃った。




 パンッ!




 衝撃で男の体勢が崩れる。


 上体がぐらりと揺れ、膝をつく。


 蒼真はすぐに距離を取った。


 銃口を向けたまま、呼吸を整える。


 通路には蒸気の漏れるような音だけが響いた。


 やがて。


 男の動きは止まった。


「……はぁ……はぁ……」


 蒼真は銃を下げた。


 肩で息をする。


 静寂が戻る。


 さっきまでの騒音が嘘みたいだった。


(俺が撃ったせいじゃなく、殆どあのガスの直撃で死んだみたいだ)


 あれを吸うことはなるべく避けたが、この場からは早く去った方が良さそうだ。


 蒼真は銃を握り直す。


 通路の奥を見る。


 迷宮はまだ続いている。


 薄暗い照明。


 長く伸びる影。


 慎重に罠が無いかを確認して、先を急ぐ。


 初めてひとりで敵を倒し、それだけで頭が一杯だった。


 自分の背中を見つめる赤い眼がもう一対ある事に、蒼真はまだ気付かなかった。

春の寒暖差についていけず急に発熱したり

体調激わるです……(´・ω・`)

そのうえこんな展開でへこむよー。

バイオな〇ザードかよー。

あんなゲーム怖くてできない超チキンなのになんでこんな事に(泣)

もうちょい……で迷宮編終わるから……!

何とかあとちょっと頑張ろー(*_*;

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