02:大冒険武闘大会 ①
第二部「大冒険武闘大会編」第2章1話目、です。
大冒険王城のふもと…城下町にいつの間にか建立された巨大なコロシアム。
普段の城下町の賑わい以上に騒がしく盛り上がっている人々。
そんな中、合図のようにポーンポーンと軽い破裂音をさせながら音花火が何度か上がる。
『――――というわけで、いよいよ始まります!!』
そんな喧噪の中、魔法の伝声管で音量を上げ周囲にアナウンスの大きな声が響く。
『大冒険大陸初の一大イベント…』
その声は周囲の人々の期待をさらにあおる。
『第一回大冒険武闘大会――開催です!!!』
…そう、ついに開催される武闘大会!
大きなコロシアムの大きな入り口には大きな看板が掲げられ、そこには『第一回大冒険武闘大会』と大きく書かれている。
『出場チームは全64組!人数制限ナシのバトルロイヤル!!』
アナウンスの声はさらに武闘大会の説明をテンション高く始める。
『これから一週間かけて真の大冒険者達を決める戦いをくりひろげます!』
その声に応えるように観客達の、おおおおおお!!! という期待の雄叫びがコロシアム中に大きく響く。
『各パーティにはA・B、二つのブロックに分かれて戦ってもらいます』
アナウンスは説明を続ける。
『勝負は勝ち抜きトーナメント方式。A・Bそれぞれのブロックの勝者が決勝で激突です!』
具体的な武闘大会の流れを説明するアナウンス内容に、アルフレッドは自分の手にある振り分け札を見る。
彼の持つ札には『A』と書かれている。
『巨大コロシアムを二つに分ける壁が取り払われるのは決勝戦のみ!!』
そう、巨大なコロシアムを分断するように真ん中に分厚い壁がある。
…この可動式の巨大壁を調子に乗って作ったことにより、予算を大幅に超えてしまった…という事実は関係者達しか知らない。
そして、そのために王が直々にトトカルチョをやっていることも…。
その可動式壁にたとえ二つに分断されていてもバトル場の広さは十分ある。
そしてA側もB側も、あふれる程のたくさんの観客を収容出来る程の広さも充分ある。…が、その広すぎる観客席は既に完売し、立見客も目一杯入り、試合が始まる前からもうひしめき合っている状態だ。
そのたくさんの熱狂と賑わいを背に、『B』の札を持ち、控室に向かうのはラルシオン達。
…このコロシアムで戦える64組の中に入れた事で村の皆の期待に何とか応えるためのスタートラインに立てた…とホッと胸を撫で下ろしたが、この人々の熱狂と盛り上がるアナウンス内容にこの先の大変さが伺えて今から疲れた顔をしている。
…嬉しそうに跳ねているのは戦い大好きなギルだけである。ニコニコ笑顔で喜んでいる…が、人形の表情は相変わらずの固定状態なので、どれ程本人が喜びに盛り上がっているかは周囲から見ても甚だ不明である。
…そんな騒がしくも盛り上がるコロシアム中にアナウンスの説明の声は流れ続ける。
『――そして、勝ち残った最強パーティには十万Gの賞金と王様自らの表彰が…』
実況アナウンサーの後ろには、紹介されにこやかに手を振る気さくな王とその娘・エリザベス王女が一段高い位置に整えられた王族用の玉座に座っている。
『解説は大冒険王とエリザベス王女です!』と改めて紹介され、さらに盛り上がる観衆。
『果たして最後にこの闘技場の上に立つのは誰か!?』
その観衆の盛り上がりをさらに煽るアナウンスの声。
『ただいまコロシアム入場口で勝者投票券を発売中です!!』…と、ちゃっかりトトカルチョの宣伝も忘れない。
コロシアムの中では開会式のパレードが始まり、華やかな音楽も鳴り響く。
観客も、そして音だけしか聞こえないコロシアムの外の人々も、その華々しい空気にいやが上にも盛り上がる。
「……ふん。浮かれやがって…」
そんな盛り上がる人々の中、不敵に口元を歪ませる黒髪の少女。
その少女の言葉にフッ…と口元に皮肉な笑みを浮かべた金髪の長身の男。
「しかし、このおかげで王の近くに行けるわけだ…」
「…勝てればね」
その言葉に、
「勝てるさ!!」
と力強く応える少女と他の仲間達。
…そう、レイア達とダイナー達帝国の6人。
ダイナーの手には『A』の札が。
レイアの手には『B』の札が。
それぞれが上手い具合に別のブロックに振り分けられた。神の采配を感じる。
「この程度の奴らならまとめて始末してやる!」
「フフ…言いますねェ」
目の前にはAB控室への誘導看板と、それぞれの控室に向かう猛者達。
大勢の出場希望者は既に予選でふるいにかけられ、かなりの実力者達しかこの場にはいない。
だが、レイア達もダイナー達も、負ける気は全くない。
「さて…」
ダイナーが横に立つレイアを見て口角を軽く上げる。
「ここから先…私達は他人ですよ」
「ああ」
ダイナーの言葉に、レイアも口元を緩め挑戦的に笑いながら間髪入れずに答える。
「もう話しかけるなよ」
それぞれのパーティでそれぞれ結果を出す…帝王様の勅命もこなし、かつ相手より強い自分を証明するためにも、ここで二つのパーティは分かれるコトになる。
だが…相手の実力も分かっている彼らは、最後の決勝で相対するのはお互いのパーティだろうと理解はしている。
だからこそ、そこで決着をつけるためにも…
「さあ、行くよ!!」
レイアが振り向きざまに後ろに続く仲間に声をかける。
ダイナーも同じように振り向き、己の仲間を見て声をかけようとする。
…が…
「レイアさーん! これ、美味しいですよーっ♡」
両手いっぱいに大冒険名物屋台まんじゅうを抱えたミディが全開の笑顔で手を振る。
ウェルダンも同じ屋台で「あ、オレも一つね」とうきうきと購入している。
1つ30PG…約30円程のお得価格の割になかなかのボリュームのあるほかほかまんじゅうは、路上の屋台で売られる大人気の食べ物だ。
大冒険コロシアムの入り口に向かう大通りの両側には、所せましといろんな屋台が並んでいる。
もちろん食べ物だけでなく、武器や鎧等…出場者向けの商品もあれば、服や小物などの日用品、遠方から来る観客向けのお土産等、ありとあらゆる商品が売られており、コロシアムの外もテンション爆上げで盛り上がっている。
現にフライも変わった服を並べている屋台の前で、「へぇー…今、こんな服はやってんのぉ?」と目を輝かせている。
服屋の屋台の親爺は美人の笑顔に鼻の下を伸ばし、「ねーちゃんにピッタリだぜ♡」と勧めている。
ちなみに…迷子にならないようフライのマントを掴んで立っているグリルは、ミディが手に持ってブンブン振り回している屋台まんじゅうを指をくわえて見ている。
…生まれた時から何もない薄暗い地下で生活していた彼等は、こんな明るく広々とした場所に数限りなく並ぶ店自体が物珍しく心浮き立つ状況なのだろう。
……しかし…一応パーティのリーダーであるレイアとダイナーは、そのはしゃぎまくる仲間達の姿を見て…もちろん自分も物珍しい数々に目を奪われそうにはなるが、それよりも帝王様直々に命じられた内容を思い…
「か…勝てるわよね…あたし達…」
「た…多分ね…」
…と、疲れた笑顔でお互いため息をつく。
その後ろで「どーしたんですかーレイアさーん!食べないんですかぁ」とか「あぁーん♡ これもいいー♡ ほしーい♡」とか、テンション上がりっぱなしの仲間達のはしゃぐ声が聞こえる。
その羽目の外しっぷりにダイナーがそっと「神よ…お許しを」と帝国民が信仰する神に小さく祈っていた。
『さあ!!』
そんな喧噪の中、アナウンスの声が一際大きく響く。
『開会式パレードも終了し…いよいよ手に汗握る武闘大会の始まりです!!』
ついに武闘大会の開催が宣言される!
※下の方 ↓ に、原作マンガや同人誌が読めるサイトや、Twitter(X)のリンク先が貼られています。
よかったらぜひ、のぞいてみてくださいませm(_ _)m
第二部「大冒険武闘大会編」第2章1話目です♪
いよいよ武闘大会!…とか言いながら、まだ始まりませんでしたがw
次回、期待してくださいませm(_ _)m
…実は本日、夏コミ108の前日搬入です。
超バタバタしてますorz …うっかり更新忘れそうなくらいには←マジで忘れてましたしorz
次回の更新はコミケ終わってますが…冬コミの申し込みもあるし、やっぱりバタバタしてて更新忘れそう(T^T)
…忘れなければ…次は来週更新になる予定です(^_^;)
そんな明日からの夏コミ108の予定は…
8/15(土・1日目)「茶々組」「初心の会」東3ホール・ホ11ab
8/16(日・2日目)「ずぅこく商会」東7ホール・G44a ←自分達のサークルが落選したので相方の所に居候ですw
大冒険の新刊は確実に出ます!!
他にもいろいろ持って行きます♪
ウマ娘本もトリッカル本も…あと、グッズもいろいろ揃えてますので、良かったらぜひ夏コミ、遊びに来てくださいませ♡
ではでは。次回…来週も忘れずに無事更新できましたらまたお会いしましょう。
よろしくお願いしますm(_ _)m
あと…最後にお願いがw
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よろしくお願いいたしますm(_ _)m




