14:エピローグ
第1部・エピローグです。
ここまでご覧いただき、ありがとうございましたm(_ _)m
遠い山並みの間に夕陽は沈む。
近くには崩れた岩山の瓦礫や、完全に倒れた鉄の塊。
邪神との恐るべき戦いだけでなく、その後襲われた災害による激しい破壊の跡はあちこちに残っている。
だが…脅威は今はない。
こうして
最強最大の恐怖達は去っていき――
「だぁあああ!!」
バキャッ!
という激しい音と絶叫と共に、崩れた鉄の塊の中から飛び出してくるデラデューン。
激しい戦いの跡なのか、厄災のせいか…それともただ単に魔神弐號がコケた衝撃のためか…その姿は全身ボロボロで、丈夫なローブすらあちこち破けて煤けてしまっている。
「情けない!! たかが冒険者風情にやられよって!!」
怒りから血圧が上がったのか、ふーっふーっと息を切らし、顔を真っ赤に染めてデラデューンは叫ぶ。
…どうやら自らが協力してやっていた邪神の、あまりのへタレな負けっぷりに怒り心頭のようだ。
そんなカッカと血圧を上げる主を心配そうに見つめながら、イブナートも何とか瓦礫の中から這い出して来る。
「あーんな情けない邪神に肩入れしたのが間違いじゃった!!」
「……」
思う通りの結果が出ず、邪神に八つ当たりする主をイブナートはただただ黙って見守っている。
「行くぞ! イブナート!! 新たな眠れる邪神を求めて!!」
「え…行くんですかぁ…?」
主の切り替えの早さに、思わず嫌そうな声が出てしまう。
「ええいッ! 口答えは許さんッ!!!」
「ああっ! お許しを…お許しを~」
…そんな従者の態度に八つ当たり先を変え、相変わらず軽快に折檻するデラデューン。
……そんな背景のやり取りなど全く気付かずにいた冒険者達は…
「あーッ!!!?」
突然アリスが叫ぶ。
「何よ、大声出して」
いきなり近くで叫ばれ、耳のいいラルシオンは顔をしかめる。
「みっ…見てよ、これぇ!!」
だがアリスはそんなラルシオンの表情よりも顔をしかめ、手にあるモノを皆に見せる。
「鳥笛の…心臓宝石が…石に…!!」
見ると、鳥笛にハマっていた青く輝く宝石は、完全に石に変わっていた!?
「うそ!!?」
「ホントよぉ」
皆が慌てて確認する。
しかし、どんなに目をこらして見つめても、心臓宝石だった物は石コロのままで…。
「ああああ…命懸けでがんばったのに…もう二度と使えないなんて…」
ラルシオンが悔しそうに半泣きでつぶやく。
「望みも叶わない、金目の物もなくなるなんて…」
あたしの400万…とアリスも半泣き状態である。
皆もその石と化した宝石を見てがっくりと肩を落とす。
それぞれの願いが叶うはずだったのに…希望だったハズの鳥自身に酷い目に遭わされ、その結果がコレではあまりにも報われなさすぎる…と。
「ドントマインドだよ、みんな♡」
そんな皆を慰めるようにギルが明るく声をかける。
「何事も思い通りにいかないもの…それが人生ってやつだろ?」
フッ…と大人びた表情で何やらとてもカッコいい言葉を述べるギル。…いや、人形の表情に大人びたも何も無いとは思うのだが…。
「ね♡」
「ね♡…って、あんたね…」
ギルの爽やかな言葉に、ふるふるとアリスは体を震わす。
「人形に人生の何がわかるってーのよ! あたしの450万G返してよぉ!!」
「ぼ…ボクのせいぢゃないよぅ…」
人形の首を絞めながら、アリスは泣きながら八つ当たる。
苦しそうに暴れるギルなのだが…勿論本当に人形が苦痛を感じているワケではないのはデフォである。
「…あきらめなさいよ、もう」
そんな二人?のやり取りをラルシオンが止める。
ガックリと落ち込んでいたが、気持ちを切り替えたのであろうか。
…それとも諦めの悪い人間の姿を目の当たりにして逆に少しは落ち着いたのか。
「しょーがないよ――そろそろ行こーか」
夕陽が沈みかけている。
さすがにそろそろ動かなければ、こんな場所での野宿になってしまう。
その事に気が付いたからか、ラルシオンは早々に意識を切り替えたようだ。
各々落ち込んだり八つ当たりしたり…そんな周囲を見廻しながら声をかけるラルシオン。
その声に、皆も諦めがついたのか、ゆるゆると動き始める。
そして…ラルシオンはただ一人、全く動けないでいる人物に向かって、
「アルフくん」
…と声をかける。
邪神との対決で絶望に落ち込んだあの時よりもさらに落ち込んで蹲っているアルフレッドの姿は、地面にめり込まんばかりの様子である。
「…落ち込んでないでさぁ…」
「………」
苦笑を浮かべながら促すラルシオンの言葉にも、ずうううーん…と落ち込みっぱなしのアルフレッド。
…しかし…
皆が気持ちを切り替えつつゆっくりと動き始める。
アリスが取れなかった狸の計算をしながら顔をしかめている。そんなしかめっ面を見ながらラルシオンがあきれた表情で溜息をつく。
クララとティムはダメだったのはしょうがないと早々に意識を切り変え、楽しそうに魔法談義を始めている。
ギルは柔らかい人形の拳を握りしめ、バーバラに向かって再戦希望を掲げている。バーバラは…何も考えてないようだが、多分人形ではなく人間バージョンのギルとなら喜んで再戦するだろう。
……そして……
「アルフ―」
「行くよぉー」
「早く―!!」
少し離れた先から、仲間達が振り向いてアルフレッドに声をかける。
その声に、ガックリと地面に手を付いていたアルフレッドも顔を上げゆっくりと立ち上がる。
落ち込んでいても仕方がない…
自分も前を向かなければ…と。
「…さてと……行くか…」
――そうして……勇者は、仲間達の方に――前に向かって走りだす。
―――かくして…
大冒険大陸には再び平和が訪れた――
しかし、冒険はこれで終わったわけではない。
この島にいる限り新たな冒険はいくらでもやってくるだろう――
――そう――
冒険者達の新たなる冒険は――
今――
始まったばかりである――!!
「ね♡」
…笑顔満開の人形にそう同意を求められても、微妙に腹が立つのは否めないが……×
――おまけ――
「み…見てらっしゃ~い」
…鳥の攻撃?のせいか、さらに幼児化が進んでいる邪神。
「次は負けないわよぉ」
怒りに震えながら中指を立てている。
…が…
「デ…デスフォート様、コレ…続きがあるかどうか…わかりませんよぉ」
召喚師は…疲れきった表情で冷静にツッコんでいる。
……はい、それについては神?のみぞ知る…というコトで……m(_ _;)m
TO BE CONTINUED…?
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よかったらぜひ、のぞいてみてくださいませm(_ _)m
第1部の第14章…というか、エピローグになります。
何とか今日まで毎日連続更新も出来ましたw
ここまでご覧くださいまして、本当にありがとうございましたm(_ _)m
次は…第2部になります「大冒険武闘大会編」になりますが…まだ全然準備出来てませんorz
始めるのは少し(結構?)遅くなると思いますが、気長に待ってやってくださいませ(^_^;)
…あ、明日は間に合えば、登場人物紹介のページを更新するかもです。
その時はいつも通り20:30頃になると思います。
よかったらまた覗きに来てくださいませm(_ _)m
出来ましたら…ぜひ拡散とか宣伝とかもしてやってくださいませw
ではでは。
次回…またお会いしましょう。
よろしくお願いしますm(_ _)m
あと…最後にお願いがw
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