CDリリースラッシュ(明未の視点)
2030/4/2(火)
昼食後、蒼絵お姉ちゃんの19歳の、わたしの14歳の、そしてママの20歳の生誕祭を纏めて行なう為、昼食後に買い出しに出掛けて、必要な食材等を近所の大型デパートで買い揃えて帰宅し、その直後にBerryenの皆も来て一緒に準備を終え、楽しく美味しく過ごし、そして日付けが変わり、ハッピーバースデーを歌い終えた後…。
2030/4/3(水)AM0:01
「それじゃあママ、20歳の誕生日おめでと~!。わたし、自分の事以上に嬉しいよ!」
「ボクもっす!。早速お酒飲んでみたらどうっすか?」
「ありがとー皆~!。でも桂亜の事も考えて、1杯だけにしておくよ。それじゃあ頂くね」
そしてママは皆が見守る中、ビールを飲んだ。それを見た蘭お姉ちゃんが食い気味に尋ねる。
「どうっすか?、ママ」
「苦いなあ、あーしはあんまり好きじゃないかな~…。」
「まあ徐々に慣れて行くよママ」
「嗚呼、あびるお姉様がどんどん大人の階段を登って行きますわ~…。」
「ウチらも同い年やん、すぐ体験出来るようになるわ」
「アタシはまだ1年近く先だけどな…。そう言えば3月27日に出したCD、全タイトル初週で130万枚以上売れたらしいぞ?」
と蒼絵お姉ちゃんが言うと、瑠実お姉ちゃんが驚きながら。
「全タイトル初週130万枚以上!、売れ方明らかにおかしいやろ?」
「瑠実お姉様の言う通りですわ!」
「くくく。我が魔力を使えば当然の事だ!」
「そりゃ3枚同時であれだけ売れれば、世間も大盛り上がりだろ。ネットでも『ラ●クの再来だ!』とか言われてたし」
「そう言えば3人に印税、5千万ずつ位振り込まれてたよ~♪」
「そんな大金わたしが持たない方が良いからママに管理して欲しい!」
「ボクもっす!」
「嗚呼、俺達本当に音楽で生活出来るようになったんだな~…。」
とパパがしんみりしていると、ママが。
「あーちなみにこの5枚のCDの中で、現時点で一番売れてるのはめいみんバンドの曲だから」
「そりゃそうだよ、ボランティアソングで、しかも税込み500円だし…。ちなみにアルバムは2500円。これらはちゃんとあーしらの懐に入って来るよ~、シングルの分も含めて♪」
「流石にデジタトゥのCD迄ボランティアだったらどうしよう、って想ってたよわたし」
「ボクもっす!」
「ウチらもやん。BerryenのCD迄ボランティアやったら叶わんわ~!」
「ちなみにデジタトゥが僅差で勝ってるぞ」
「くっそ~。我らは3曲同時だからいけなかったのだろうか…。」
「そう言えばわたし達、無事ロック、サマーオニック、ロッキージャパン、これらに出させて頂く事が決まったんだよ。Berryenも一緒に」
「蒼絵姉ずっと言ってたもんなあ?、いつか日本3大フェスに出たい!、って」
「そうなんだよ。しかも3箇所共全部メインステージに立てるんだアタシら!」
「くくく。我らに最も相応しいステージではないか?」
「それと同時並行でアタシら、7月3日から9月25日迄毎週シングルをリリースする事になったんだよ…。」
「そうでしたわ。社長から『昔、●田●未さんがシングル12枚連続リリースしたから我々もやるぞ!』って言われましたわ…。」
「1シーズン13週やから、合計13枚連続で出す事になったんや、ホンマにしんどいわ、幾ら前回同様、一流アレンジャーに編曲して貰えるとはいえ…。」
「売れてるからと言って、こき使い過ぎだ、人間共め…。」
「蒼っち達、今の内思いっ切り稼いどきなよ、いつ人気無くなって仕事も収入もガクンと減るか解んない訳だし…。さあ、もうそろそろ寝よう。皆も今日は泊まって行きなよ」
「だな、明未と蘭も明日から普通に学校に通う日々が始まるし。それに女性が1人で夜道を歩くのは危険だからな。てか大変だな、お前らも…。」
こうして蒼絵お姉ちゃん、わたし、ママの3人の生誕祭は無事終わった。ちなみに今回の新曲は、Berryenが3曲同時リリースという事で『ラ●クの再来』と大きく話題になった事もあり、デジタトゥの新曲やめいみんバンドの曲、共々大ヒットした。ちなみに、初週の売り上げ、及び順位は下記のようになった。
1位 132.0万枚 夢を絶対叶えるんだ!(めいみんバンド)
2位 131.5万枚 わたし達のHome(Digital Tattoo)
3位 131.0万枚 闇夜の流星(Berryen)
4位 130.5万枚 闇夜の月(Berryen)
5位 130.1万枚 闇夜の太陽(Berryen)
最後に、これらの累計売り上げは下記のようになり、デジタトゥの3rdアルバム、Berryenの1stアルバム、共に155万枚以上売れ、バンドスコアも、2組共1万冊以上売れた。
151.9万枚 ●は●らない(A●B●8)
151.5万枚 夢を絶対叶えるんだ!(めいみんバンド)
151.1万枚 わたし達のHome(Digital Tattoo)
150.9万枚 闇夜の流星(Berryen)
150.5万枚 闇夜の月(Berryen)
150.1万枚 闇夜の太陽(Berryen)
149.8万枚 ね●い(●'z)
{上記の記載は作中のオリジナルの設定で、実在する売り上げ記録とは一切関係ありません。}
この日の夕方、社長から大事な話があると言われ、学校帰りに会社に寄った。桜庭さんから上記の結果を改めて報告された後、社長からとんでもない事を言われる。
「お前達、生誕祭でリフレッシュ出来たか?」
「はい、とても楽しかったです」
「それに、ご馳走やケーキもとても美味しかったですし」
「ボクもっす!。お陰でボクら今、凄っいヤル気満々っす!」
「そうか、ではお前達も13曲連続リリース行けるな?」
余りに突拍子も無い事を言い出す社長に対して、わたし達は一瞬で能面のように真顔になった。思わずパパが「ど、どういう事ですか?」と聞くと、桜庭さんが。
「つまり、デジタトゥもBerryenにぶつける形で、全て同じ日にシングルをリリースして頂く、という意味です」
「待って下さい!。向こうは4人共作詞作曲出来るから負担が4等分されるんですよ?」
「しかも向こうは全曲、編曲を一流のアレンジャーにやって貰うんですよ?。メタルを主軸に幅広い音楽性で挑んできますよ。対するこっちは全曲、作詞は俺ら3人で、作編曲は全部俺1人でやる事になるんですよ?」
「ボクもっす!、そんなに量産出来る程人生経験無いっす!」
「確かに私のやり方はいつも強引だとは思うが、お前達に出来ない事をさせるつもりは無い」
「がっはっはっは!、そういう事だ。それにこれ迄、色んな修羅場を潜り抜けて来たお前らなら、今回も絶対出来る筈だ!」
「でも、そんなハードスケジュール、本当にやり切れるんでしょうか?」
「わたしも、パパにあまり負担を掛けたくないです…。」
「ボクもっす…。」
「では又今年も99キロランナーに挑戦するか?。今度は桂と3人で」
「やろうパパ!、13曲連続リリース。わたし頑張るから!」
「ボクもっす!」
「わ、解ったよ。又お前達をあんな過酷な目に遭わせる訳に行かないからな~…。」
こうして急遽、わたし達も13曲連続でリリースする事が決まった、本当に出来るのかな~…。そして家に帰って来て、今日はママの誕生日なので、Berryenの4人と一緒に又ご馳走を食べるに来てくれていたので、今回の決定事項を話すと、瑠実お姉ちゃんが血相を変えて。
「何考えてんねん!、あんたらが同じ週に出したら、ウチら1位取れへんやろ?」
「瑠実お姉様の言う通りですわ!」
「アタシらの話題性に乗っかるなんてやり方、ロックじゃねえ!」
「貴様ら、我等とその眷属を潰す気か?」
「文句なら社長に言ってよ、わたし達が決めた訳じゃないんだから…。」
「初お姉さん、眼鏡貸して欲しいっす」
初お姉ちゃんが戸惑いつつ、蘭お姉ちゃんに眼鏡を貸すと、蘭お姉ちゃんがそれを掛けながら、知的な振りをしながらこう言い出す。
「これは決定事項です。皆さん、社長の指示には絶対従って頂きます」
「もしかしてそれ、桜庭さんの真似か?。ていうかBerryenの方が1位取れるだろ?、全員が作詞作曲で、アレンジは一流の方々にお願いする訳だから。俺達は全曲作詞は俺ら3人で、作編曲に至っては全曲俺1人でやるんだぞ!。曲のカラーがどうしても似てしまう、そうなるとファンやリスナーに飽きられてしまう」
「それもそやな、何かそれ聞いて安心したわ…。」
「瑠実お姉様の言う通りですわ…。」
「くくく。人間の限界を思い知るが良いヤミノよ!」
「今から楽しみだぜ、13週連続で『1位、Berryen。2位、Digital Tattoo』って各音楽番組で発表されるのが」
「それは実際そうなってから言おうよ、蒼っち…。」
「でも本当に、13曲もどんな詞を書けば良いか、わたし解んないよ…。」
「ボクもっす、いっそゴーストライター雇うっすか?」
「やめろ蘭!。そんな事したら俺ら、大炎上するぞ…。」
「そだよ蘭姉ちゃん、佐●河●守の二の舞になるよ~?。だったらさ、今3人から湧き出て来る物をそのまま出そうよ。てかもうそうするしか無くね?」
「だな。どっちみち、新たにインプットしてる時間は無いし」
「もし売れなかったら社長の責任っす、ボクらは社長の指示に従った迄っす!」
「何かママがそう言うと、何とかなりそうな気がするよ…。」
こうしてママの誕生日を祝いつつ、翌日からそれぞれの仕事に着手する事になった。
2030/5/5(日)
日本3大フェスの一角、ロッキージャパン当日。わたし達とBerryenは、メインステージの『ガラスステージ』に立つ為、控室で準備していると、蒼絵お姉ちゃんが感慨深い表情でこう言い出す。
「アタシずっと出たかった、日本3大フェスに…。」
「その日本3大フェスの一角に、ウチらいよいよホンマにに出るんやな~、感慨深いわ…。」
「瑠実お姉様の言う通りですわ…。」
「くくく、そうだな。それより貴様ら、曲作りは順調か?」
「い、今の所何とかなってるよ…。」
「ボクもっす…。」
「俺もだ、今迄聴いて来た音楽を総動員しつつ、無理矢理時間を作って色んな曲を聴いている…。」
こんな感じで語り合い、先ずわたし達が出て、次にBerryenが出た。いずれも大盛り上がりで終えられた。そして7月4日、奇しくも初お姉ちゃんの20歳の誕生日に全曲レコーディングを、何とか無事終えられた、Berryenの皆も同じく終わった、との事。その日の夜、又いつもの8人でわたし達の家で初お姉ちゃんの生誕祭兼、お疲れ様会を行なう事となった。初お姉ちゃんにハッピーバースデーを皆で歌い、「乾杯~!」と皆で言い合って、ジュースを酌み交わし合った。そんな中、ママが先ずこう切り出す。
「皆お疲れ様、ホントよく頑張ったよ~♪」
「ホントっすよ、マジでしんどかったっす、夏休みの宿題より…。」
「でも一番しんどかったのはパパだよ」
「俺もう、暫く曲作りたくねえ~…。」
「くくく、疲労困憊のようだなヤミノよ。これはもう、我等が全曲1位確定だな…。」
「もうすぐ昨日のデイリーランキングの結果が伝えられる筈だから。それよりういっち、早速お酒飲んでみたら?」
「あびるお姉様の言う通りにさせて頂きますわ」
そう言って初お姉ちゃんは、皆が見守る中、ビールを恐る恐る飲んだ。
「どう、ういっち?」
「苦いですわ~、わたくしは苦手かも知れませんわ…。」
「まあ、徐々に慣れて行くさ、俺もそうだったし…、ん?」
突然パパのスマホが鳴り出した。古田さんからで、パパが出るとこっちに迄聴こえる程の大声で。
「がっはっはっは!、喜べ桂!。デイリーランキング、僅差だがウチが勝ったぞ!」
パパが通話を終えると、「だそうだ」と言うと、瑠実お姉ちゃんが納得行かない表情で。
「何でや!、万全の体制のウチらが負けんねん?」
「くくく、焦るなルミナスよ。まだ始まったばかりではないか?」
「だな。まだ最初だから3人共アイディアとエネルギーに満ちてる状態で創ったんだし。ここから徐々にクオリティーが下がって行く筈だ、アタシらの品質は、最後迄ほぼ一定だ…。どうしたウィッチ?、物憂げな顔をして…。」
「実はわたくし、高校卒業と同時にバンドを辞める予定だったんです、当初は」
「えっ!、何でやねん?」
「わたくしに取ってのバンド活動は、高校生活を安全に過ごす為の手段で、卒業したらそのまま辞めようと想っていたのですが、辞めるのをやめますわ!」
「それがええねん!。でもどうしてそう想ったんや?」
「だってこの間、マリみたの原作者の『今度お行き』先生と、作画担当の『響くレイン』先生、そして漫画版の絵を描かれてる『長崎さとり』先生からも、サイン入り色紙を頂いたのですわ~!」
と初お姉ちゃんは、自慢げにサイン入り色紙を見せてくれた。
「こんなに素晴らしい物を頂いたら、辞めるなんてとても出来ませんわ~!」
「なっ!。アタシらとバンドやってて良かっただろ、ウィッチ?」
「ええ、蒼絵お姉様の言う通りですわ!」
「お互いベストを尽くして良い作品を作ったんだから、それで良くね?。結果はコントロール出来ないんだから、それはそれで受け止めて行こうよ…、う゛っ!」
と言うとママはすぐさまゴミ箱に向かって、なんと吐いた。
「どうしたのだアルビレオよ?」
「まさかウチのたこ焼き、不味かったかいな?」
「そんな訳ねえ!、ルミーのたこ焼きは最高に美味いぞ?」
「蒼絵お姉様の言う通りですわ!」
「って、この流れはまさか出来ちゃったっすか?」
「そのまさかだよ蘭姉ちゃん、2人目だよ!」
「おめでとうママ!。又わたし達に新しい家族が増えるんだね?」
「時期的にもうそろそろかと思ったけど、又食事中になるなんてなあ…。」
とパパが呆気に取られる中、ママの2人目の妊娠が発覚しつつも、お互い楽しくお疲れ様会を終えられた。そして7月3日から怒涛の13週連続リリースが始まり、7月24日迄どいう訳か?、全曲わたし達が、僅差とはいえ1位で、Berryenが2位という結果となった。
2030/7/28(日)
無事ロック当日、瑠実お姉ちゃんが血相を変えてこう言い出す。
「どういう事やねん!、何で負担が4等分されてて、尚且つ一流アレンジャーに編曲して貰えてるウチらが負けとるんや?」
「瑠実お姉様の言う通りですわ!」
「そ、そんな事言われても、わたし達も解んないよ…。」
「ボクもっす…。」
「ぐぬぬ、何故だ!。闇の加護を受けた我等が人間ごときに勝てぬのだ?」
「答えは簡単だ。アタシらの闇の加護より、こいつらへの姉貴の加護の方が上だった、という事だ…。」
「正に魔性の女やないけ、あびる姉!」
「まだ4曲だけだ。残り9曲全部、俺達が負けるかも知れないし…。」
こんな感じで無事ロック、そして8月18日日曜日のサマーオニックも同様の流れで大盛況の中、無事終える事が出来た、のかな?。そして最後の曲を9月25日にリリースし終えて、リリースラッシュは幕を閉じた。ちなみに2組共全曲、初日で100万枚以上売り上げ、木、金、土、日の4日間で5万枚以上売り上げ、初週で105万枚以上売り上げた。それ以降TOP50から消える迄の間5万枚以上売れ、全曲累計最低でも110万枚以上は売れた、それがお互い13曲続いた事になった。ちなみに何故か?、全曲わたし達が1位で、Berryenが2位、となった。
2030/10/1(火)
この日、その集計報告を聞く為、わたし達は会社に寄った。桜庭さんから上記の結果を伝えられると同時に、古田さんがご機嫌で大笑いしながら。
「がっはっはっは!、まさか全曲1位でミリオン行くとは思わなかったぞ」
「ホントっすよ。けどもう2度とゴメンっす!」
「特にパパがそう想ってますよ」
「俺なら大丈夫だ。それより、Berryenと険悪になったらと想うと…。」
パパがそう言うと、社長が訝し気な表情でこう切り出す。
「そのBerryenが、恐らく明日の朝刊の見出しでこう書かれるだろう。『Berryen、全曲デジタトゥに大惨敗!』とな」
「何でBerryenがそんな風に書かれなきゃいけないんですか?。わたし、納得行かないです!」
「ボクもっす!。何で『デジタトゥ大勝利』とかじゃないんすか?」
「悲しいけど、人は『大勝利』より『大惨敗』の方が興味を掻き立てられる生き物なんだよ」
「そういう事だ。それより蘭、高校へは行くのか?」
「社長の仰る通りです、もうそろそろ進路を決めないと…。」
「ボク高校へは行かないっす。元々勉強もスポーツも苦手な上に嫌いですし、何よりあんな自己中の巣に3年間も通いたくないっす。それにパパ達と出逢う前からボク、高校に行かず働いて、あの家を出るって決めてたっすから…。」
「そうだったんだ。わたし、初めて聞いたよ…。」
わたしが物憂げにそう返すと、社長がこう続ける。
「そうか、お前がそう決めたのなら、私はこれ以上何も言うつもりは無い。その分仕事とスキル向上に専念出来るな?」
「はいっす!、漸く義務教育とかいう訳解んない物から解放されて清々するっす!」
「では早速仕事に専念して貰おう。早速次の依頼が来てるぞ、氷の里ホールで毎年冬に開催される『氷の里クリスマスライブ』に、シークレットゲストとして出て貰う、勿論Berryenも出る予定だ。開催日時は12月22日、日曜日だ。ちなみにボランティアだ」
「又地元っすか?、てかボランティアでなんかやりたくないっす!」
「それにわたし達、又危険な目に遭うかも知れませんし…。」
「てか何で又それに俺達を出させようと思ったんですか?」
「実は先日、お前達のファンの地元の女子小学生から『本当に大ファンなので出て下さい、私達も出ます』という趣旨のメールが届いたんだ、名前は確か…。」
社長がそう言うと、すかさず桜庭さんが「佐々岡奈留さん、小学5年生だそうです」と返した。
「佐々岡って、まさか修蔵君の娘?」
「修蔵さんって、国太達と以前のわたしん家の玄関を陣取った人達?」
「そんな奴等の頼みなんか聞く事無いっすよ!、ましてボランティアなら尚更!」
「皆さんの仰る通り、お父様の名前は修蔵さんと仰るそうで、お母様の名前は愛理さん、だそうです」
「そう言えば桂、お前昔愛理さんの事好きだったろ?、身辺調査済みだ」
「がっはっはっは!、折角だから初恋の女性に会いに行ったらどうだ?」
「お断りします!、今更愛理さんに会いたくないです!」
「それにそんな事したらママを不安にさせるっすよ?」
「まして地元に行ったら、又どんな危険な目に遭うか…。」
「そうか、Berryenはかなり乗り気だそうだが…。」
「社長の仰る通りです。特に蒼絵さんが『地元の大ファンの子の切なる願いに応えられない奴なんざあロックじゃねえ!』と仰ってたそうです」
「がっはっはっは!。今度は先方も、警備体制を充分整えるのでご安心下さい、と言ってたし、あたしと座木さんも付いてるから安心しろ!」
「そういう訳だから桂、それ用にシングルを作るから又曲作ってくれないか?。今度はカップリング曲も含めて、ちなみにリリースは来年元旦だ」
こうして、社長達からの集計報告兼、ボランティアへの出演命令と、蘭お姉ちゃんの進路報告は終わった。この事をママに報告すると。
「ならあーしも付いて行くよ、皆を守る為と、パパが色んな意味で情に流されない為にも。それと今度の今度の10日に、桂亜の1歳の生誕祭をやろう?、13曲連続リリースの打ち上げも兼ねて!」
「でもわたし達、この日学校があるから準備手伝えないかも知れないよ?」
「ボクもっす!」
「そこで、以前のBerryenのお詫び券をここで使おうよ?。以前瑠実っちに言った『週刊誌にネタ売ったお詫びに、手料理振る舞って後片付けして』という」
「そうだったな…。てか良いなそれ!」
「わたしも桂亜の誕生日を祝いたい!」
「ボクもっす!」
こうして開催日時が決まり、Berryenの皆に事情を説明すると、二つ返事で了承してくれた。翌日、例の朝刊を買いつつ、10日木曜日にわたし達が学校から帰って来ると、桂亜の生誕祭の準備は概ね整っていて、早速行なう事になった。ハッピーバースデーを歌って桂亜の誕生日を祝福して乾杯して始めるも、瑠実お姉ちゃんが例の朝刊を見ながら怒りつつ、こう切り出す。
「何やねんこの見出し?、思いっ切りふざけとるやんこいつら!」
「瑠実お姉様の言う通りですわ!」
「こんな見出しで大衆を煽るなんざあ、ロックじゃねえ!」
「つくづく人間というのは、愚かな生き物だ…。」
「これが、あいつらの『仕事』なんだろうな…。」
「何かゴメンっす、ボクらのせいで…。」
「蘭お姉ちゃん…。」
「そう言えば5thシングルと2ndアルバムの印税が3人に入ってたよ、税金引かれて8千万位」
「うわっ!、凄いな3人共。夢があるわ~♪」
「我等の収益、税金引かれた状態の2千万が霞んでしまうではないか…。」
「やっぱアルバムと一緒に出したのが功を奏したか…。」
「蒼絵お姉様の言う通りですわ…。」
「それよりBerryenも今度地元に行くんでしょ?、例のライブに出る為に」
「そうなんだよ姉貴。折角の地元のキッズの切実な願いを無下にするなんざあロックじゃねえ!、と想ってな」
「けどスマン、そのせいで皆を巻き込んでもうて、又トラブルとか起きなきゃええねんけどな~…。」
「瑠実お姉様の言う通りですわ…。」
「人間という生き物は、どこで狂うか解らんからな…。」
「所謂『無敵の人』って奴ね…。さあ、気を取り直して皆食べよ!。折角瑠実っち達が一生懸命ご馳走を作ってくれたんだし!」
こんな感じで桂亜の生誕祭、兼13曲連続リリースの打ち上げを楽しく過ごす事が出来た。ていうか、Berryenと険悪にならなくて、本当に良かった…。
ここ迄読んで下さり有り難う御座います、感謝御礼申し上げます、作中でBerryenが3曲同時リリースにした理由は、私実はラルクさんの大ファンで、高3の夏にシングル3枚同時リリースして全て大ヒットしたのがあまりにも衝撃的だったのと、倖田來未さんが昔、12曲連続でリリースした事も衝撃的だったので、そこから着想を得て書きました。ちなみに、無事ロック、サマーオニック、ロッキージャパンはそれぞれ、フジロック、サマーソニック、ロッキンジャパンのオマージュです…。そしてジャスティン・ビーバーさんがピコ太郎さんのPPAPを褒めた時も又、衝撃的でした。最後にビリー・アイリッシュさんがMステに飛び入りで出演した時も、物凄く衝撃的でした。もし面白ければ★5つ、つまらなければ★1つを遠慮無く付けて頂けるととても有り難いです、宜しくお願い致します。




