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【ギャグ満載の本格推理】瀬川歩の事件簿  作者: 瀬川歩
【休憩編】ショートコメディ
125/125

超ショートコメディ 「クラス対抗球技大会 -何とか種目を変えられないだろうか編-」

※本エピソードはクラス対抗球技大会シリーズです。前話までをお読みになってない方は下記リンクからどうぞ。


▼シリーズ1話: バスケの試合か……、星でもコートに落とすか

https://ncode.syosetu.com/n5612ez/114/


▼シリーズ2話: クラス対抗球技大会 -もはやイグアナが戦ってね?

https://ncode.syosetu.com/n5612ez/122/


▼シリーズ3話: クラス対抗球技大会 -木村くんは違う小説に行ったほうがいいんじゃない?

https://ncode.syosetu.com/n5612ez/123/


▼シリーズ4話: クラス対抗球技大会 -近づくものは斬る編

https://ncode.syosetu.com/n5612ez/124/



【登場人物紹介】

瀬川(せがわ) (あゆむ):高校一年生。将棋が好き

桜井(さくらい) (かつら):高校一年生。キザなイケメン。歩と同じクラス

葉月(はづき) 珠姫(たまき):高校二年生。歩の幼馴染。容姿端麗な生徒会長

飛鳥(あすか) 翔子(しょうこ):高校一年生。冷静沈着な名探偵。歩と同じクラス

翔子「ついに決勝戦まで来たか。もはやチームは満身創痍だな。イグアナ使いの田中君のイグアナは疲れ果てて眠りに入った。強力な呪文を唱え体育館に隕石を落とした木村君のMPは未だ回復せず、本人曰く、『MPって宿屋に泊まらないと回復しないんだ』とのことだ。準決勝で相手を一刀両断し、チームを見事勝利に導いた鈴木君も甲冑の中が暑かったようで脱水症状になりかけている。桂が次にどんな手を打ってくるのか見ものだな」


珠姫「バスケの球技大会の話よね……。バスケのプレイの話が一切ないのが気になるわ。あと満身創痍って言ったけど、桂も歩も香助も一切走ってないから。あいつらはフル体力よ」


翔子「決勝開始まであと10分か。むっ、何やら桂達が深刻な顔で話し合っているな。作戦でも練っているのか」


珠姫「本当だわ……。あのいつも冷静な桂が焦っている。相当な計算違いがあったみたいね……。気になるから、行ってくるわ」


翔子「任せる。私はここで観客に務めることにしよう」


珠姫「あんたも結構楽しんでるわね……」



桂「本当なのか……? さっきの試合が準決勝だっただと……? 俺はてっきり決勝だと思い、香助を試合直後に祝賀会をする予定の焼肉屋へ走らせてしまったぜ……」


珠姫「なんというイージーミス!」


桂「うわっ、部長いたんですか!」


珠姫「翔子から話は聞いたわよ! あんたたちねえ、これは球技大会なのよ! 高校生らしく正々堂々戦いなさい! そもそもあんたら3人は今日まだ全力で走ってないでしょ! 決勝戦ぐらいは死にものぐるいで戦いなさいよ」


歩「珠ちゃん! いま香助が焼肉屋に全力で走ってるよ!」


珠姫「それは止めなさい! 急いで引き返すように言うのよ! 私が言ってるのは試合中の話よ!」


桂「それはもっともだが……。部長、決勝戦の相手を見てくださいよ」


珠姫「相手は……1年B組ね。うわっ、相手選手全員バスケ部じゃない!」


桂「そうなんですよ。普通に戦ったら100%負けてしまいます」


珠姫「確かにこのクラスに戦力が偏り過ぎているわね。それでも、勝つための策を練るのがあんたの監督しての仕事でしょうが。ーーっていうか高校の球技大会で監督って何!?」


桂「確かに部長の言うとおりですね。少し考えてみるか。そうだな、せっかくここまで一緒に勝ち抜いてきた頼れるチームメイトと一緒にーー」


歩「桂! 大変だ!」


桂「どうした、歩」


歩「田中君のイグアナが脱走した! 田中君がイグアナを探しにどっかにいっちゃったみたいだよ」


桂「なんと……早速1人脱落したか。木村はどうだ?」


歩「木村君は……。体育館の中であまりにも暑かったから、残り少ないMPで風魔法を使ったところ、MPが枯渇して気絶してしまったよ……」


桂「2人も脱落か……。まさか鈴木も……?」


歩「鈴木君は……。さっき談笑中に突然青白い光に包まれて、異世界に召喚されてしまったみたいだ……」


桂「なるほどな……。異世界召喚なら仕方ないか」


珠姫「いや球技大会よりそっちのほうが気になる! なにこれよくある話!?」


桂「香助が戻ったとしても、これでこちらの戦力は、俺と歩と香助の3人か……なんだもう試合どころではないな」


歩「そうだね……。棄権する? もしくは、たまたま見学に来ている僕の知り合いのNBA選手に代わりで入ってもらう?」


桂「そうするか」


珠姫「そうはするな! 高校の球技大会よ! ていうかどんな知り合い!?」


桂「といってもな……。人数が足りないんだ。そもそも普通に試合することはできない。かといって、決勝で棄権するのもこれまで激闘を繰り広げてきたチームに申し訳ないな」


珠姫「激闘がどこにあったのよ……」


桂「少し待ってろ。どうにかできないか、先生と相手チームが交渉してくる」


歩「さすが桂。せめて3対3のミニバスケにできないか聞いてきてよ」


桂「任せろ」


~5分後~


桂「というわけで決勝はバスケではなくミートボール大食いになった。20分という制限時間内にどちらのチームが多くミートボールを食えるかという勝負だ。こちらの要望通り、3対3だ。いま食堂のスタッフがミートボール100個を慌てて調理している。皆、心してかかるように」


歩・香助「おう!」


珠姫「えっ!? 冷静にルール説明してるけど、交渉で種目を変えれたの? どういう交渉力!?」


桂「あぁ……交渉は熾烈を極めたが『まぁ同じボールを扱う種目だからいいだろ』と最終的には校長の鶴の一声で決まった」


珠姫「いやボールはボールでも片方はミートボール!」


桂「部長、俺たちは準備があるので、そろそろ……」


珠姫「準備って、あんたらがするのは大食いの勝負でしょうか。なんの準備をするのよ?」


桂「お腹を減らすためにバスケをします」


珠姫「あっそう……」



翔子「珠姫、戻ったか。どうだった?」


珠姫「ミートボール大食いで決着をつけることになったわ」


翔子「……なるほどな、納得だ」


珠姫「どういう思考回路!?」



~1時間後~


翔子「桂達の負けだな」


珠姫「いや普通に負けるんかい」

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