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ゾンビにTSビームは効くのか

魔王軍四天王にTS漫画を見せるという展開に。

気分は初めて漫画を編集者に読んで貰う漫画家の卵。


「ふむ……ほう……」


 マジか、ザルゥスがスマホみたいな手付きで読んでるんだけど。


「どうよーー! その漫画にはTSの全てが詰まってるのよーー!」

「むほほ、ミーシャたん照れるなり」


 ザルゥスが顎に手を当てながらじーっと原稿見てるけどもしかして……。


「ふむ、これがTSか。素晴らしい! うん、素晴らしいぞ!」


 え? まさかのTS開眼!?


「とでも言うと思ったか! くだらん、実にくだらん!」


 わおー! 原稿握りつぶしたー!


「魔王様のお怒りがよくわかった。男が女に変わるなど悪い冗談! 男は俺様のように肉体美を極め、強くあるべきなのだ!」


 あ、コイツ俺のすげえ嫌いなタイプ。


「TSというくだらんものを教えてくれた礼だ!」


 ポイズンブレス吐いてきたよ。

 でもこっちには――


「危ないなり!」


 マドリーがファイアブレスを吐いてポイズンブレスを焼き尽くした。


「む!? 貴様ドラゴンか?」


 やっと気付いたの。


「お主っ! それがしの原稿よくも壊してくれたなりっ!」


 出た! 激おこマドリー!

 シナリオではミーシャちゃんにポイズンブレス浴びせようとしたからザルゥスに戦いを挑むんだけどまあいいや。


「ふんっ、人間の姿のままこの俺様と戦おうというドガッ!?」


 やったよ、マドリーの右ストレートが顔面に炸裂ー!


「ガガガガガガガ!」


 殴られた勢いで首がグルグル回ってる! ってそこからキッタナイ液体が飛んでくんだけど!


「きっ、貴様! よぐも、よぐも、よぐも――」

「なりーっ!」


 マドリーが手の平を合せた両手でグルグル回る頭を真上から叩き付けた。


「ごべっ!」


 うえっ、頭のてっぺんが陥没して左右の角がバッテン状態になってる。

 すげえマドリー! でもいくら何でも強過ぎない?

 俺のゲームだとザルゥスはドラゴンの姿に戻ったマドリーを少しだけ苦戦させる強さのはず、なのに7割の力しか出せない人型でマドリーは圧倒している。


「碧、ザルゥスのパラメータ見せて」

『え? うん』


 ザルゥス  LV64

 種族:ドラゴンゾンビ

 HP  1230/4500

 MP 320/320   


 力   511    攻撃力   511

 素早さ 177    防御力 486

 体力 758    魔法防御力 159

 知力 97  

 魔力 126 


 俺が作った通りのパラメータ。

 ということはマドリーが強すぎる?


「しぶといなり、でもこれで終わりなりィ!」

「ぐっ、ぐぅぅ、ごの俺様が! ごの俺ざまがぁ!」


 一方的なフルボッコでザルゥスは終わりか、魔王の強さを伝える四天王の役目をぜんぜん果たせなかったな。


「ぐぅぅ! アイスサージ!」


 苦し紛れの攻撃魔法、でもそれは攻撃力百二十の魔法。

 対するマドリーの魔法防御は四百ちょっと、つまりノーダメージ。


「ぎゃあ、なり!!」


 え?


「ふぎゅぎゅ……なりっ」


 倒れたー!? え、何で?


『ちょっと翼、マドリーちゃん、やられちゃったわよ!』

「碧! マドリーのステータス出して!」

『う、うん』


 エリドラたちに無双してるし、まったくチェックしてなかったけど……。

 ウィンドウにステータスが浮んだ。


 マドリー  LV13

 種族:ファイアドラゴン

 HP  87/1188

 MP 0/0    次のLVまで 47181


 力    901  攻撃力   901

 素早さ  481  防御力 910

 体力 894  魔法防御力 -900

知力 163 百合魅力度  980

 魔力    0   


 魔法防御がマイナス九百!?

 わおーっ! 千以上あるマドリーのHPが八十しかない瀕死状態ーー!

 何で? 何で何で? ってザルゥスふらふら立ち上がったぁ! 


「くそっ! こいつ、魔法が弱点ゴフッ! だったのか……もう一発食らわせて始末してもいいがグホッ! 直接この手で始末しないと気がすまねえ」


 やばいー! 俺の攻撃力じゃノーダメージだし、っていうか俺一回もバトルしてないし!


「お前の死体を俺様の体にしてやる。ゴハッ! い、いや、こいつ人間の女の姿をしてやがるから女ドラゴンか、グウッ! じゃあ止めだ! 踏み潰して内臓巻き散らかしてやる」


 んっ? こいつ今何て――いや、今はこれを試してみるしかない!


「ギジギジゴー!」


 擬人化アイでザルゥスを見る。

 おっ、ズタボロなムキムキ男性ゾンビ。

 むむぅ、俺の仮説が正しいとなると――


「TSガン!」

『ちょ、翼~!? 何? 何で撃つの~?』

「続き!」

『ご、GO~』


 銃口から赤と青が絡み合ったビームが飛んでいく。


「むっ!」


 それに気づいたザルゥスが避けようとするがそれは無理、狙ってトリガー引けばビームは当たるまで飛び続ける。


「ふぐぅっ!?」


 命中! 

 ムキムキ男性ゾンビから長身女性ゾンビになった。


「な? ん?」


 ザルゥスがしげしげと自分の身体を見る。


「うっ……ううっ……うわぁーー! 何だこれはっ、俺様の体が女になってるじゃねぇかぁー!」

 触りたくもないのか、自分の身体から思い切り手を放したカッコで絶叫。

「お、俺様が女の体の中にぃーー! ひぃー! 」


 女性ゾンビの口が上を向くと、そこから青白く光る何かがモゾモゾ出て来た。


「ひぃー! ひぃー! 俺は逞しい男の体が好きなんだっ、女の体の中なんて絶対嫌だっ、気が狂うぅー!」


 本体のゴースト系モンスターが出て来た、ヒゲっぽいのあるから男性なのだろう。

 こいつは撃つ、TSを散々言ったこいつは絶対撃つ。


「TSガン!……碧っ」

『え、うん、ご、GO~』

「ふぐぅ!?」


 TSビーム命中。


「わっ、わーー! 俺様がっ、俺様が女にぃーー!」


 飛んで行ったか、女性ゴーストとして生きていくがいい。

 っていうか死んでるんだった、まあいいや。


 それにしても――


「マドリーたーーーん! わあーーーーん」


 ミーシャちゃんが横たわるマドリーにすがりついて泣きじゃくってる。


「碧」

『わかってるわ~』


 ウィンドウから飛んできたハイポーションをキャッチ。

 こっちが何するかわかってるところが幼馴染だな。


「ハイポーションで回復させるから大丈夫だよ」


 マドリーの頭を持ち上げ口へ流し込んだ。


「ぶふぅなり!」


 むせた! アニメだと普通に飲んでるのに。

実は魔法耐性0で、物理だけ最強ドラゴンという事が判明したTSロリっ娘マドリー。

そうえばミーシャは翼に何かをお願いをするつもりだったが……。

次回「恋は上手くいかないのが普通」に続く。

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