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死神に魅入られし者

-名もなき奴隷は自分の人生に絶望していた。



僕は生まれた時から奴隷だった。3歳になった日から死ぬよりもキツい労働を強いられた。朝は兵士に蹴られて起こされる。痛みに悶えながら目を開けるとそこにはただただ石の壁と鉄格子があるだけのとても狭いく薄暗い部屋。これが僕が6年間住んでいる部屋だ。椅子やテーブルなんて物はもちろん、ベットもなかった。起きたらパン切れを一つもらい金を掘りに洞窟へと向かいう、それから洞窟で20時間、休みなく働かされる。少しでも休めば鞭で叩かれる。これは最悪だ。一打ちで皮膚が破れ、二打ちで肉が裂ける。だから奴隷たちは皆死ぬ気で働く。この洞窟では毎日、人が5〜6人死ぬが5000人を超える奴隷がいるのだそんなのいちいち気にしていたら埒があかない。だから僕にとって死は日常的な事だった。労働が終わるとゾンビの様な足取りで自分の部屋へ帰り4時間程寝る。そんな毎日だった。だから僕は5歳にもかかわらず死んだ目をしているとよく言われた。それも仕方がない事だ、だって生まれてから人に優しくしてもらった事がないのだ。それどころか5歳の時に奴隷の女に襲われ犯されそうになったせいで人間不信になっていた。死んだ目にもなる。そして僕自身も、”死ぬまで奴隷なんだ”と半分諦めていた。6歳のある日までは....



6歳のある夜、僕はうなされていた。僕はその日久しぶりに夢を見ていた。言わる悪夢だ。夢には”死神”がいた。長く白い髪の毛が骸骨のマスクからはみ出ていた、多分女なのだろう。身長は150cmと成人女性にしては小柄で手には2m近い鎌を持ち黒いローブで身を包んでいた。その死神がこう繰り返すのだ。「人間はゴミだ」。50回ほど聞いたところで僕はひどい痛みを腹に感じ目が覚めた。いつもの兵士が腹を蹴っていたのだ。

「このクソ奴隷が。早く起きろ」兵士はそう言うと部屋を出て行った。いつもなら何も思はなかったが今日は「このゴミが...」と怒りを覚えていた。初めて怒りという物を感じ僕は混乱していた。

『どうしたんだろう?ものすごく頭が熱い』

いつもの死んだ目、絶望しか写ってなかった目に活気が見えていた。そのせいかいつもは考えもしない事を考えていた。

「脱走....」

でも僕は知っていた脱走を試みたものの末路を。そこにあるのは死のみ。兵隊に捕まえられるか、串刺しにされるかのどちらかだ。

「でも...僕なら...」そんなことを呟きながら部屋を出て行った。


僕は身長100cmと小さく、体重18kgと痩せていた。黒髪に黒目,顔はすっきりとしていて目が大きいとなかなか良い見た目だとよく言われた。しかし顔と目には活気がなくそのかわり自殺志願者のような暗い表病をいつも浮かべていた。だから兵隊も油断したのであろう、僕が近ずいてきても気にもせず他の兵隊とポーカーをして遊んでいた。だから僕が兵隊から腰に差したナイフを奪うのは簡単な造作もない事だった。兵隊はナイフがない事にも気がつかずポーカーをプレイしつずけた。馬鹿な奴らだ。



僕はナイフを持ったまま金を掘る洞窟まで行き他の奴隷と同じように働いた。絶好のタイミングを待ちながら。それから掘りつずける事5時間兵士の一人が見回りにきた。偉そうに堂々と文句を言いながら歩いてきた。まあ僕には子羊に、絶好の獲物に見える。

「まったくなんで俺様みたいなエリートが見回りなんぞに....」ゴトン

兵隊がそれ以上しゃべる事はなかった。なぜならもう死んでいるから。首が地面に落ちて、兵隊の首からは血が止まることなく流れ始め、血の池を作っていった。地面に落ちた首は混乱の一色に染まっていた。馬鹿な奴だ死んだ事にも気がついてないのであろう。奴隷達は驚きを隠いない顔で地面に落ちた首と横にある首なしの体をこうごに見つめていた。そして最後に横に立っている少年を見つめた。

「お前がやったのか?」と奴隷の一人が聞いた。

「そう...人殺しなんて結構簡単....」

僕はそう呟き兵士が持っていた槍、ヘルメット、鎧を外して死体を石の山に隠した。それから100人はいるであろう奴隷達を見て呟いた。

「一緒に脱走しない?助けてあげるよ。」

それはもう鬼も逃げ出すようなうすら笑いを浮かべながら。


[ユニークスキル"死神"を獲得]

[別名が”子供奴隷”から”死神”に変更されました]



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