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近い未来の訓練風景 6

遂にパメラとビリー、エミリオコンビの戦いが始まった。

僅かに早く動いたパメラが先手を取り攻めかかる。

ビリーはその攻撃を二刀流で受け止めていく。

最初の方は片手の剣で受け止めていた。

通常の相手であれば片手で攻撃を止めれば即座にもう片方の手で攻撃に転じれる。

それが二刀流の強みであろう。

しかし、反撃に転じようと思ったときには次の攻撃が来ている。

身体を捻り剣の軌道を変え、強引に攻めに転じていくパメラの動きはさながら小さな嵐のようであった。

そして動けば動くほど勢いを増していくのが嵐の特徴である。

打ち続ける度にスピードと威力が増していてくパメラの猛攻。

ビリーは遂に一つ一つの攻撃を二刀の剣を重ねなければ受け止められなくなっていった。

今まで二本の剣で受け止めていたものが一本に減ったようなものである。

最早、ビリーがその小さな嵐に巻き込まれることは必至であった。

ビリーがバランスを崩しながらも止めた一撃。

しかし、体制を整える前に既にパメラの一撃が迫っていた。

完全に決まる・・・そう思われた一撃だったが横から鋭い突きを繰り出したエミリオの攻撃が弾き返した。


「おいおい、来るのが遅いだろ」


「交代でやるって言ったのだから今のがベストタイミングさ。

代わるからビリーは後ろへ」


こうして2人の立ち位置がスイッチしてエミリオが前に出てくる。

エミリオは槍先と石突きを上手く使い分けてパメラの攻撃を捌いていく。

その動きは先程のビリーよりも洗練されていて技量の高さが窺えた。

だが、やはりずっと攻めの番が終わらないパメラの猛攻の前では分が悪いのか防戦一方である。


「待たせたな、ここからは俺が引き受ける」


「頼むよ、ビリー」


またも、ビリーが前に出てエミリオが後ろに下がる。

2人の作戦はお互いが交代にパメラの攻撃を凌ぎ、自分たちは疲労を回復させつつ彼女の疲労を待つという作戦であった。

2対1という数の差を活かした持久戦を選んだわけだが彼らの見通しは甘かったと言わざるを得ない。

何故ならパメラに疲労の類は一切見られない。

それどころかその嵐は更に素早く、強くなっていった。

最早、それは嵐ではなく竜巻と言っていいのかもしれない。

ビリーは交代後、初手からパメラの一撃を二刀で受け止めることになった。

その様子を見て慌てて自身も前に出てエミリオはビリーの援護をする。

そして何とか2人で受け止めていたのだが、それは唐突に終わりを告げる。

パメラの猛攻を必死に止めていたビリーの木剣が二本とも同時に折れてしまったのだ。


「まず・・・ぐはぁぁぁ!!」


その隙を見逃さなかったパメラの一撃がビリーの脇腹に入る。

それでは終わらずにそのまま力任せにビリーの身体を跳ね飛ばした。

その方向には後方から槍で援護していたエミリオの姿があった。

パメラの攻撃を防ぐ子に集中していたエミリオは突然飛んできた大きな塊に全く反応できず思いっきり下敷きになってしまった。

こうして勝負はパメラの圧勝で終わった。


「ふぅ、スッキリ。

やっぱり剣はこの長さが一番」


息一つ乱さずにそう言いながら剣の素振りをしている。

その側では団員達が、目を回して気絶したビリーと疲労により上に乗ったビリーを退かせずにいるエミリオの救出に向かうのであった。

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