奪還へ
シグルド様とメリルに王への報告を任せ、私たちはお爺様の元へ向かいました。
そしてツヴァイ先生の正体、アイン様の話をしました。
「俄かには信じられぬ話じゃが、アイン様のお言葉じゃからな。
しかし、帝国の侵攻の話が本当ならワシは軍の指揮官として召集されるじゃろう。
関所を今すぐ奪還するにしてもどうしたものか・・・」
「そこは我々にお任せください」
唐突にモニカが現れます。
最早、驚きませんよ。私は。
「必要なことかと思いまして各地の情報を集めておりましたが、関所に不審な点は見当たりませんでした。
つまりユリアン皇子の情報と統合すると、あの関所は帝国のスパイの者たちで固められているということでしょう」
「ふむ、ワシが若い頃に同盟を結んでから送り込まれたもの達の子孫か。
長い年月をかけて信頼を得て関所を任され、帝国の息がかかったもので集めたという事か。
なんとも気の長くなる話じゃなあ」
「しかし、今の現状を見ると有効な手ではあったのでしょうね。
アイン様の言葉がなければ気付きませんでした」
確かにこのまま気付かずに帝国兵が素通りしていたかと思うとゾッとしますね。
「それでお主達に任せるとは?」
「関所を守る人数自体は多くありませんので、我々がエリカ様を守りつつ突入いたし制圧してしまうのが得策かと。
本来はエリカ様に安全な場所で待っていて欲しいのですが、ここまで手を回している以上既に軍備を整えていつやってくるか分からない状況だと思っていいでしょう」
「ふむ、それしかないか。
ビリー、エミリオ、パメラ。お主らも行くのじゃろう?」
「ああ、師匠。エリカは必ず俺が守るよ」
「僕の剣は姉様に捧げました。命に代えても守ります」
「ひめねえさまは安心してていい」
3人の言葉を聞いたお爺様は頷くとモニカに目配せします。
モニカがパンパンと手を叩くと複数人のメイドが現れました。
彼女らは鎧や剣を持っております。
「本来はお主らが一人前になったら渡そうと思っておったものじゃ。
それを使ってどうかエリカを守ってやってくれ!」
こうして装備を整えた3人とモニカに夜会のメンバーを連れて行き関所を奪還する事になりました。




