ビリー・ブレイズ 1
俺は子供の頃は親に迷惑をかける馬鹿な子供だった。
手に余った親は俺を修道院に預けることにした。
本来、俺の住む地区は修道院が面倒を見れる範囲に指定していた区域ではなかった。
だけど貴族の偉いさんが多額の寄付をした結果、修道院に余裕が出来てその範囲を広げたらしい。
修道院での勉強は苦手だったが身体を動かすのは好きだった。
鍛錬を積む神父様達に混じって運動をしていると普段のイライラとした感情が消え去る感じがした。
だからなのだろうか?
運動した後に神父様に神様とこの国を作ってくれたアイン様、寄付をしてくれたクロード家に祈りましょうと言われると素直に感謝の気持ちを込めれるようになっていた。
そうして頭がスッキリすると勉強も楽しく学べることが出来るようになってきた。
仲の良い友人も出来た。
マーク、カチュア、パメラは特に気が合い一緒にいた。
あいつらも俺と同じで本来は修道院に世話になることは無かったそうだが、寄付による活動範囲の広がりによって勉強会に通うことになったそうだ。
俺はその事を聞いてより深く感謝の祈りを捧げるようになった。
ある日マークが言った。
「自分は貴族学校に特待生で入学する」
と。
何の話か分からなかったが、詳しく聞くと貴族学校には平民でも入れる特待生制度というのがあるらしい。
特待生になって学校に通えば貴族の元で働けるかもしれないらしい。
「それってクロード家の元にもか?」
「ああ。クロード家は公爵だから難しいかもしれないけど可能性は0じゃないはずだ」
「・・・俺も頑張ってみようかな。
なぁ、マーク。勉強教えてくれねえか?」
「お前ならそう言うと思ったより。
カチュアとパメラも誘って一緒に勉強しよう」
こうして俺たちはその日からいつも以上に熱心に勉強するようになった。
カチュアは他の国に興味があるらしく外交関係の勉強のために学校に入学したいらしい。
パメラは正直よく分からん。
聞いてみたが
「騎士になって守りたいものを守る」
としか言われなかった。
しかし、この言葉は俺の人生を決めた気がした。
漠然と学校に入学するという俺の心の中に騎士になるという目標が生まれたからだ。
俺のやりたかった事はこれなんだ。
騎士になって家族も修道院も、クロード家の領地ごと守ってやりたい。
もし何かあっても絵本で読んだ英雄、ドグネス様のように絶対に守り通してみせる。
俺は決意を新たに勉強に励んだ。
皆で苦手な分野を補うように教えあったりもした。
その成果が出たのだろう。
俺たちは無事にエリディス王立学校への入学を果たした。




