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第十三話「屈辱から和みへ」

「イテテ」


 俺は目を覚ました。

 起き上がろとしたが、筋肉痛で動けない。


「海斗。いる?」


 俺を心配してか安奈が俺の部屋のドアを叩く。

 俺は何も答える気にはならなかった。

 疲れてたというのもあるが、昨日の特訓のことで自信喪失してしまったのだ。


「入るわよ」


 俺が答える答えないに関わらず安奈が入ってきた。

 隣にはフィルもいる。


「何だよ。俺は入っていいって言ってないぞ」

「ごめんなさい。でも海斗。降りてこないもの」

「ほっといてくれ」

「でも」

「ほっといてくれよ!」


 俺は自分が情けなくなった。

 タラクスに負けるのはまだいい。

 あいつは熟練者でもあるからだ。

 しかし、俺と同じ冒険初心者で、しかも女である安奈にすら負けたのだ。

 タラクスには俺の実力は安奈の足元にも及ばないって言われたからなあ。

 それで俺のプライドはズタズタになった。


「一人になりたいのは構わないけど、せめてご飯は食べてよ」

「…………」

「気持ちは分かるよ。私だって悔しい思いはしたことがあるもの。どんな悔しい思いかは思い出せないけど」

「…………」

「だから落ち込むなとは言わない。でも、ご飯は食べて、ね」

「…………」

「それじゃあ私は」

「……させて」

「え?」

「食べさせて、筋肉痛で動けない」

「……プ、プププププ」

「何だよ?」

「いえ、今すぐご飯を持ってくるわね」


 安奈はそう言うとご飯を取りに下の階へ降りていった。


「海斗」

 

 フィルが俺に話しかけてきた。


「何だ?」

「プハハハハハハハハハ、筋肉痛でご飯も食えないとか。プハハハハハ」

「てめえ、いつかぜってえ殺す」


 その後、俺は安奈に介護されてご飯を食べました。

 こりゃ、黒歴史確実だな。

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