表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺は魔王じゃねえ! ~転生董卓の悪名返上記~  作者: 青雲あゆむ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

3/6

3.まずはブレーンを

おかげさまで、いきなり歴史日間で5位に上がれました。

董卓なんて、誰も注目しないと思ったんですが、嬉しい誤算です。w

応援してくれた皆さんに感謝!

感想やつっこみなどもお待ちしてます。

光熹元年(189年)8月 司隷 河南尹 洛陽


 グッドイブニング、董卓だぜ。


 第13代皇帝である劉弁を保護して洛陽に入城し、一晩経った。

 宮中は昨日の混乱が尾を引いていて、まだ騒がしい。

 そんな中で俺は今後の備えとして、ある人物を呼び出していた。


賈詡かく 文和ぶんわ。お呼びと聞き、参上いたしました」

「うむ、よく来てくれた。まずは座ってくれ」

「は、失礼します」


 そう、呼び出したのは、三国志で最強の軍師とも呼ばれる賈詡だ。

 こいつは牛輔ぎゅうほ(妹の婿)の配下として、今回の遠征に同行していたが、まだ無名で重用はされていない。

 俺の暗殺後に張繍ちょうしゅうの配下として活躍し、やがて曹操に降伏して重用されるんだよな。


 そんな賈詡を見据えて、用件を切り出した。


「知ってのとおり、俺たちは今、天子さまの守護を仰せつかっている」

「はい、畏れ多いことながら、とても名誉なことだと思います」

「ああ、そうだな。しかし宮中はいまだに混乱していて、何が起こるか分からん」

「……はい、不測の事態が起こるやもしれませんね」

「だろう? そこでだ、お前、俺のそばについて、助言をしてくれねえか?」

「ええっ! 私がですか?」


 賈詡はひどく驚いているが、俺は平然と切り返した。


「ああ、聞けばお前、かなり目端めはしが利くそうじゃないか。この難事を乗り切るため、その能力をかしてほしいんだ」

「いや、私はしがない文官でして、そのような大役は――」

「頼むよ。実は以前からお前の仕事ぶりには、目をつけてたんだ。いつか抜擢しようと思ってたんだが、まさに今がその時だろう」

「は、はあ。そこまで言っていただけるなら、微力を尽くしたいと思います」

「おお、頼むぜ」


 ようやく首を縦に振ってくれたが、以前から目をつけてたってのは嘘だ。

 この時の董卓が知ってるわけねえからな。


 しかし賈詡といえば、打つ手に失策なしと言われたほどの名軍師だ。

 これからの苦難を乗り切るには、絶対に必要なブレーンだと考えた。

 そこで俺は周りの人間に、”だれか目端の利く奴はいないか?”と聞きまわった。


 そしてちょっと強引に彼に結びつけて、呼び出したって寸法だ。

 いささか不自然に見えるかもしれないが、なりふり構ってる余裕はない。

 まずは最高級のブレーンを得たことを、素直に喜ぼう。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 しかし優秀なブレーンを手に入れただけで、安心してはいられない。

 俺は弟の董旻とうびんと義弟の牛輔、そして賈詡を呼んで今後の方針を打ち合わせた。


「おう、びん。洛陽の軍勢は掌握できたのか?」

「いや、それがなあ。洛内の兵力はあちこちの勢力が抱えこんでいるようで、バラバラなんだ。まとまった軍勢といえば、兄貴の他に丁原ていげん橋瑁きょうぼうの手勢ぐらいじゃねえかな」

「やっぱりそうか」


 まず話を振ったのは董旻だ。

 こいつは奉車都尉ほうしゃといとして洛陽で勤めていたので、兵を集めるよう、頼んであった。

 しかし大将軍の何進と、車騎将軍の何苗(何進の弟)が殺されて、その兵力を握っていた将軍府が機能していない。

 おかげで力の強い家に兵が抱えこまれ、まとまった軍勢は少ないのが実情だった。


 それを聞くと、次は賈詡に話を振る。


「丁原と橋瑁はどうしてる?」

「大将軍が亡くなったことで、彼らも混乱しています。しかし朝廷の中に、丁原どのを取り込もうとする動きがあるようですね」

「う~ん、それはまずいな。あいつは俺の次に兵力があるから、力関係が逆転しかねない」

「はい、その可能性はあります」


 この頃、丁原は2千人、橋瑁は千人程度の兵を抱えていた。

 たしか丁原はこの後、執金吾しっきんご(洛外の警備役)に任命されるから、うかうかしてるとやばい。


「そうなると、将軍府の兵を糾合したいんだが、何かいい手はないかな?」

「う~ん、そうは言ってもな……」

「いや~、無理っす」

「ちょっと私には思いつきませんね」


 誰も案を出さないので、ヒントを出してみる。


「例えば、俺の手勢をこっそり城外に出して、翌日にぎやかに入城させるってのはどうだ? そうすりゃ俺の力が増したと思って、兵どもが集まってくるかもしれねえ」

「おいおい、そんな夢みてえな話」

「そうですぜ。まるで子供だましじゃねえですかい」


 董旻と牛輔は呆れたように否定するが、賈詡は違った。


「いや、案外いけるかもしれませんね。それなりに工夫をする必要はありますが」

「おっ、そうか! いけそうか。よし、それじゃあ牛輔とお前に任せるから、手配を頼むぜ」

「ええっ、マジすか!」

「はい、微力を尽くします」


 この手は史実で語られているんだが、本当に効果があるのかは、ちょっと疑問だった。

 しかし賈詡がやれるって言うんなら、なんとかなるだろう。

 このまま足元を固められると、いいんだがな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
本作の元になった作品はこちら。

それゆけ、孫堅クン! 改 ~ちょい悪オヤジの三国志改変譚~

孫堅に転生した主人公が、がんばって歴史を作り変えます。

劉備ファンの方は、こちらもどうぞ。

逆行の劉備 ~徐州からやりなおす季漢帝国~

白帝城で果てた劉備が蘇り、新たな歴史を作るお話です。

― 新着の感想 ―
初手、賈詡を呼び出すは歴史知識ないとデテナこないですよね 三国志にでも最高峰の軍師ですし
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ