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のらりくらり
困ったことに、まっちゃんにも宗教に誘われるようになってしまっていた。
彼女も、井沢さんのように、私だけではなくて他の人にも声を掛けている。
もちろん、ふたつ返事で付いていく人なんていないけど。
井沢さんと、まっちゃんが信仰している宗教が、敵対関係だと既に書いているけれど、それは今現在でも変わらないだようだ。
根深い問題のようだから、これから先も軟化されることはなさそう。
それはともかく。
まっちゃんの団体の施設(支部)が、会社のすぐ近くにある。
駅から会社までの道のりから脇に少し入ったところにあって、外観的にも明るい雰囲気がした。
でも、警備が厳重で、門や柵が重厚。
それを見ると、“いかにも何かある”という印象を受けた。
「ねーねー、椎名ちゃん。井沢さんの所なんかより良いからさ! 一度見るだけでも行こうよ!」
よせばいいのに、弱い私は考えてしまった。
(好きな人にはついて行って、友達は断るって、どうなの?)
それに、ふたつの団体が敵対していることも気になるし。
少し悶々としていた私は、頷いていた。
まっちゃんは、入信を無理強いするような子ではない。
友達なんだから、信じよう。
もちろん、井沢さんには秘密でね。




