表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
逢瀬は、プラットホームで。  作者: 椎名美雪
第二章
PR
35/108

離れ離れ

 教団では、男性と女性は活動が区別されている。

 勧誘する対象は、性別を問わないそうだけど、入信させたら別々に行動しなければならない。

 つまり、私は井沢さんの近くにはいられないということ。


 それだけでも、教会へ向ける足が重くなるのに、行かなければ“嫌われてしまう”という不安。

 教会も嫌われるのも嫌なのに、行かなくてはならない苦しみ。

 半強制的にさせられているのだから、苦痛が伴うのは当然のこと。


 見えない出口の前で、狼狽えるばかりだった私。



 週末、日曜日などは、教団代表のお話を聞くために、教会へ出向いていた。

 本人が来るのではなく、演説したビデオを見るというもの。


 これがまた、気持ちが悪い。



 例によって、教会の部屋に集まった信者たちが、一斉にお祈りを捧げる。

 それからビデオを……というところで、ピシッと折り目正しく姿勢を伸ばした。


 私から見たら、別に普通のオジサンなんだけど、彼らには神様以上か、同等の存在のよう。


 私も渋々、周りに合わせてビデオを見る。


 なにを話しているのか、意味が解らない。

 日本語なんだろうけど、全然解らないって、どういうことなんだろう。



 ああ、そっか。

 解らないんじゃなくて、私が “解ろうとしなかった” だけだったんだ。


 神様なんて、どうでもいい。


 私には、井沢さん以外は、どうでも良い存在。

 彼が私の全てだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ