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転生者ヒイロのゆるゆる大冒険  作者: 絶侶
3章 冒険者と転生者と
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クリスティーナ 冒険者活動をする2

翌朝、朝食を摂り早めに街を出た 何か嫌な予感がしたからだ


「クリスさん、予定より早いですよね」

「ルノリアさん、昨日の盗賊紛いの騎士を覚えていますか」

「はい」

「私の予想だとあれは斥候か先遣部隊のような気がします。」

「本隊は」

「おそらく帝都にいると思います。」


さすが剣姫と呼ばれた人だな~ヒイロさんよりもすごいんじゃないかな?


「私は兄に精霊魔法で連絡を取ってみようと思います」


精霊魔法 エルフは魔法と弓に優れた種族だから専用の魔法が合ってもおかしくないか あれ?3人の中で1番の役立たずは私なのか?


「ルノリアさんは斥候として役に立ってますよ」

「ルノリアさんの戦闘力は私や兄よりも上ですよ」


クリスとレイはフォローするが今回斥候としての仕事を何もしていないのは気づいていたが何も言わない


「兄からの連絡が来ました。明日の昼頃には帝都に到着する予定だと言ってます。」

「私たちも明日の昼頃に到着するようにしましょうか 相手は何人いるか分かりませんし 味方が多い方がいいですよね」

「この先の街なら明日の朝、出発しても昼頃には着きますが」

「帝都に1番近い街にしましょう。最悪護衛対象とは別行動で動けるようにしておいた方がいいですわ」


これからの話がまとまり、後方へルノリアは説明に行く 現在いる地点では見晴らしがとても良く隠れる場所がないそのため人からの襲撃もし辛い

馬車をしばらく走らせ、湖畔の近くで休憩することにした。


「昼食ですね」

「昼食ですか」

「昼食だよね」


3人は料理がからっきしダメだった、クリスはアリアやアヤメ、ララ、ルルから料理を教えてもらいようやく作れるのだが今回は誰もいない

ルノリアはララやルルからの地獄のような手ほどきを受けていたが今ある材料で何を作れるのかわからない

レイは料理が壊滅的に出来ない そんな3人が料理をすればどうなるのか


「湖の中に魚がいるはずです。捕まえて来ますわ」


クリスは鎧を脱ぎ、服を脱ごうと手をかけるがルノリアとレイにより止められる


「クリス様、私たちやヒイロ様だけなら止めませんが他に男性がいるので」

「クリスさんの裸は簡単に見せるものじゃないよ」


クリスは顔を真っ赤にしながら鎧を付け直している


「私たち3人の誰かが料理を出来ると思っていましたが見込みが甘かったです」

「ヒイロ様の料理が恋しい」

「ヒイロさんの料理は美味しいよね クリスさんの気持ちは分かるよ」


護衛対象の大工や技術者たちは弁当を買って来ている


「嬢ちゃんたちどうした」

「誰も料理が出来なかったのです」

「俺たちは嫁さんの条件は美味いメシを作る嫁と決めているからな 大体見ただけ分かるんだよ」

「親分、クリスティーナ様もいるんだぞもう少し言葉使いを考えた方が」

「馬鹿もん、あの剣姫クリスティーナ様も料理が出来なければ俺たちからしたらただの女性だ 俺たちの仕事は身体が基本だろ」

「うっす」


クリスは料理が出来ない女性のレッテルが貼られた


「クリスさん、頑張りましょう」

「クリス様、帰ったらヒイロ様に慰めてもらいましょうか」


3人は昼食を食べることが出来なかった、次からは料理が出来る相手を見つけるかお弁当を買うことにすることを心に決めた

休憩も終わり馬車は再び走りだした 予定では帝都から1番近くの街で馬車の屋根にいるレイは外套を身に着けている。

現在、帝都周辺には奴隷商はなくなっているが帝国民の中では今だに人族以外は奴隷以下という価値観が根付いているそのためエルフのレイは外套を着けないとバレた時が1番の問題になる


「今のところは順調ですね」

「現在、皇子と皇女たちが次の皇帝になるために骨肉の争いをしていますが」

「ルノリアさんそれはフラグってやつですわ ヒイロ様が言っていました。」

「それってヒイロさんだけなのでは」

「私もそう思いますわ」


昨日と同様に天井を叩く音がする


「まさか」

「ルノリアさんせいですわ」

「クリス様、どうやら戦場に足を踏み入れてしまったみたいです。」


馬車から降りると、帝国の騎士同士が争いをしてい場面に遭遇した


「ルノリアさんは馬車の護衛、レイは私の援護を 私は斬り伏せて来ます」


クリスは風魔法で全身を包み込み風の鎧を纏った


「久しぶりですね、この高揚感」


クリスは眼の前にいる騎士から斬り伏せた 両軍はクリスというイレギュラーのせいで統制が乱れ初めた


「我が名は剣姫クリスティーナ、両軍停戦しなさい 出来なければ両軍の大将首は私が獲ります。」


クリスが宣言した後、両軍は引いていき 両軍の将 2人の皇子が馬に乗ってやって来た 


「私はスラング帝国第1皇子ドニルだ、皇位争いに公国が邪魔をするな」


長身の美形だが粘着質がありそうな男だ


「お前が剣姫か 美しいな俺の妻になるか」


クリスはもう1人の皇子が乗っている馬の頭を切り落とした 馬は力尽き、乗っている皇子は落馬した


「死にたくなければ黙っていなさい」


クリスの威圧はドニルが乗っている馬も怖気づいた


「帝国は私の夫により滅びました。帝都は貿易都市として生まれ変わり中立都市になります。皇子皇女と名乗るのは勝手ですがいい加減見苦しいので目の前から消えてもらえますか」

「この女 ッグ」

「黙れと言いましたが」


クリスは黙らした皇子の足を剣で突き刺した


「私は第1皇子、皇帝を継ぐものだ、だから言わせてもらう貿易都市なんて認められない」

「良いでしょう、サンディア王国、エレジア公国、ペック獣王国の3ヶ国同盟がお相手いたしましょう 滅びるのはあなた方皇族だけですから」


クリスは追撃をする


「どこに逃げても私の夫が暗殺するでしょう 転移魔法を使いますので」


ドニルの顔が青ざめる 城が消滅するまでの間に帝国内で起きた出来事の犯人が分かったのだ


「何が剣姫だ、俺のおん・・・」


起き上がり飛び掛かって来た皇子の首をクリスが撥ねた 無表情で慈悲もなく

ドニルは目の前で起きた出来事を見て、正気より恐怖が勝ってしまい逃げ出した。そして恐怖は伝染する

第1皇子の軍は引き返していき、もう1つの軍は勝鬨を上げていた その結果自分たちの王を失っているが


「少し魔力を使いすぎましたね」


馬車が後方からやって来た


「クリスさん、早く乗って」


クリスの近くで馬車の速度は落ち クリスは馬車に飛び乗った


「クリス様、私が判断しました。」

「いいタイミングでした。助かります」


レイの判断はとても良かった、うるさいのを仕留めてなければ今頃混戦になっていたでしょう。問題はもう1つの軍、仇討ち走るかどうか


「クリスさん、ヒイロさんと戦った時より強くなってない?」

「そうでしょうか 魔力量が以前よりも増えていますが」


レディはヒイロと出会った当初に血を調べた、結果はヒイロの血や体液を外部摂取すると効果量は少ないが内部摂取するとかなり高い効果で強くなれる このことはレディだけの秘密であり、ルノリアやレイはヒイロが入ったあとの風呂に入ることでヒイロの汗を外部摂取し少し強くなり、クリスに関しては夜の営みが強さの秘訣になっている。この事は生涯誰も知ることは無かった


「本来なら今日中に帰る予定でしたのに」

「ヒイロ様が言っていましたよ 最後まで仕事をこなしてこそ冒険者だと」

「帰ったらロイを抱きしめましょう 寂しい思いを差せてしまいましたし」

「レイさん、お兄さんとの連絡は」

「それなら先ほどしました。」

「精霊魔法は便利ですね」

「エルフとダークエルフしか使えませんので」


精霊ってどんな姿をしているのかしら


「兄から連絡が来ました。私たちが向かっている街に着いているようです。」

「レイ、他には」

「レッドさんが奥の手を使いました。」

「後でお仕置きが必要ですね」


奥の手はドラゴンに戻ったのだろう 馬車は目的地に着いた、ロイとレイの連絡は定期的に行っておりロイはドランたちに情報を共有していない レイはある程度は教え、聞かれたら答えるようにしていた これはヒイロからの指示であった


「明日、帝都に到着しますので酔い潰れない程度ならお酒を飲んでもいいですよ」


護衛対象の大工や技術者たちはとても喜んでいた、私たちは宿に行き泊まる部屋を取り食堂へ 聞いたことのある声がする。


「来る途中の盗賊は弱かったな、クリス母ちゃんなら瞬殺だろ」

「レッド、後ろ」

「後ろがどうした」


レッドが後ろを振り向くとクリスが仁王立ちで立っていた 無言の威圧が食堂内の空気を変える


「レッド、座りなさい」

「は、はい」


レッドはハメを外し過ぎた、怒られているのを近くで見ていたドラン、ホワイト、ブルーの心にはお父様とお母様を怒らせてはいけない特にクリスお母様は恐い

クリスたちの夕食は食べ終わり、レッドは夕食を食べることは出来なかった


「クリス母さん怖い」



















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