ヒイロ 辺境の街メガンシアに行く
エミルは無事にサンディア王国に帰った。近いうちに呼び出すからと言われたがいつものことだな
「今日はパレツント王国に行こうと思う」
「ヒイロ様、行きたいです。」
「クリス、来月には出産するんだから安静にしなさい、今度連れて行くから」
「はい、その時を楽しみにしていますわ」
いつもならドラゴンズが来るのだが
「お父様、クリスお母様と一緒にいますので遠慮しないでください」
「お父様、島のことは私たちに任せて やりたいことをやってください」
珍しいあのホワイトとブルーが 明日は雨確定だな
「親父、俺は行けないな 弟か妹が出来るんだから楽しみだな」
「父上、僕も今日は訓練があるので」
ドランとレッドまで
「ヒイロさん、行きたいのですが初めての国ですし、何かあればまた迷惑かけてしまうかもしれませんが」
「迷惑なんて思っていないよ」
「御一緒しますね」
アリアは付いてきてくれる
「主君、私も行きます。」
アヤメも付いてきてくれる
「ヒイロ、私も行く」
ノエルとフェスも付いてきてくれる
「とりあえず、行くか ルビー、クリスと一緒にいてくれ」
「キュ」
ルビーはクリスの肩に乗る、初めて鳴き声を聞いたな
「夕方には帰ってくるから」
「ヒイロ様、いってらしゃい」
「いってくるよ」
転移魔法でキャンプした場所へ転移した。
「ここからキャンピングカーに乗るのですか?」
「今日は人数が少ないから別の物だよ」
収納袋から以前使ったジープを出した。もちろん改造はしてある
「スタンピードの時に使った物ですね」
「天気がいいからね」
ジープに乗り込む、助手席にはアリアが座っており、後部座席にはアヤメとノエル、シロガネとコクヨウもお座りしている
魔力エンジンを点けジープを走らせる、風が心地いい
「アリア、地図を見て、パレツント王国までの道を教えてくれ」
「分かりました」
森を抜ける、今回の目的はパレツント王国の冒険者ギルドに行くことだ、ユカからの話ではまだ冒険者ギルドがある街は1つだけで、とても賑わっているらしい
その街の外にアニマルカフェを作るのだが
「向かう街はどこですか」
「言ってなかったな、パレツント王国の辺境の街 メガンシアだよ」
ジープを走らせているとすれ違う人が増えて来た、初めて見る物に驚いているのだろう
メガンシアに到着した。ジープから降りて、収納袋に収納してから街へ向かう
「身分証明を」
街の門番に止められる
「サンディア王国名誉騎士伯証だ、後ろにいるのは妻と従者だ」
「失礼しました。お通りください」
俺の悪い噂がここまで流れてきているのだろうか 歩きながら街の雰囲気を感じる
「ヒノモトと同じでとても賑わっていますね」
「いい街だな」
冒険者ギルドに着いた
中に入り、受付けへ
「冒険者になりたい」
「新規の登録ですね、こちらの紙に記入と登録料に1人銀貨5枚になります。」
登録するのは俺とアリア、アヤメ、ノエルは併設された酒場で座って待っている。フェス、シロガネ、コクヨウがいるからナンパはされないだろう
記入していく、名前、年齢、性別、属国、最後に転生者かどうか 俺は○を付ける
記入し終え、受付けに持っていく 銀貨を15枚支払い 冒険者カードを発行する。
「再発行は出来ませんので、ヒイロ様にはギルドマスターに会ってもらいます。」
アリアとアヤメにはノエルのことを任せて、俺は1人、2階にあるギルドマスターの部屋へ ノックしてから入る
「初めまして、私は冒険者ギルド ギルドマスターのラミリア・メガンシアよ」
20歳くらいの紫色の髪をした女性が座って待っていた
「俺はサンディア王国名誉騎士伯のヒイロだ、あんたも転生者か?」
「そうよ、あなたで2人目ね 1人目はユカちゃんだけど」
「ユカには会ったぞ、それで用件は」
「他の転生者に会わせて欲しいわ」
「それはいいが、条件がある 俺の店、ヴェント商店をこの街に作らせてくれ、それと街の外でアニマルカフェを開きたいから土地を用意してくれ、辺境伯の娘ならそれくらいできるだろ」
「ヴェント商店は許可出来ないわ、アニマルカフェの方なら私も興味があるしいいけど、街の中じゃダメなの?」
「アニマルって言っても色々いるんだよ、今日はフェンリルとケルベロスを連れているが、俺の島にはカーバンクルにエンジェルベアー、ドラゴンたちは人になって楽しんで暮らしているよ」
「だから街の外なのね、お父様には私から言いくるめておくわ」
「次から転移魔法で来れるからな、ラミリアさん、結婚は?」
「まだよ、いい相手が見つからないのよ」
「エレジア公国の王女様たちの婚活パーティーがあるから来るか、主催はサンディア王国の女王だけどな」
「どんなコネを持っているのよ」
「女王が転生した姪でエレジア公国の王女を妻にしたからコネが出来た ベック獣王国の獣王とは友達だぞ」
「今回は私ね」
「転生者同士仲良くやろうや」
「あなたと敵対すると勝ち目がなさそうね」
それから色々話を終え、ギルドマスターの部屋を出て、1階の酒場へ 人混みが出来ているな
「なんの騒ぎだ」
「あそこの女の子たちに絡んできた男たちがボコボコにされたんだよ」
倒れている男たちの顔や体には足跡が付いている シロガネとコクヨウが頑張ったんだな
人混みをかき分けて、アリアたちの側へ向かう
「お待たせ、シロガネとコクヨウが頑張ったんだね」
「はい、この子たちが頑張ってくれました」
「あとでご褒美をあげないとな」
シロガネとコクヨウの頭を撫でる 2匹ともとても満足そうだな
「街を見てから帰ろうか」
冒険者ギルドを出た
「ヒイロさんの方は大丈夫でした?」
「冒険者ギルドの偉い人が領主の娘さんで街の外に土地をもらう約束をしたからね あと婚活パーティーに誘っておいたよ」
「エミルさん、またやるのですか」
「今回はエレジア公国からの要請もあるから、クリスのお姉さんたちがいまだに結婚できないから」
「跡取り問題は色々大変ですから」
「アヤメの所はどうなんだ」
「私の兄者、サスケがいるので大丈夫ですよ」
「会ったことないな」
「長期任務に出ているので」
街を見て歩いた、魔物の角や爪を加工している商品や魔物の肉を出している料理やなどある。冒険者の街だな
「ここに家を建てるのもありじゃないか?」
「確かに島の傭兵たちは冒険者としても仕事が出来ますね」
「でもいろんな人が出入りすると怪しくないですか」
「そこなんだよね、島のように集合住宅を作ると目立つからね」
「ヒイロ、宿屋」
「その手があったな、ノエルありがとう」
「主君、元々ある宿屋の商売の邪魔になりませんか」
「そうなるよな、追々考えるよ」
適当なお店で昼食を済ませた
「ノエル、記憶はまだ戻らないのか?」
「うん、でも私は使命があったことと、空から来たことは思い出した。」
神、あの爺さんが居たところから降りて来た、使命か
「使命については?」
「思い出せないでもヒイロがいないといけないの」
「ゆっくり思い出してくれ」
「うん」
昼食が終わり、街の外へ
「もう帰るのか」
「噂の冒険者ギルドが気になったんだ」
「また来てくれ、あんたみたいな貴族なら大歓迎だ」
「次は冒険者としてくるよ」
門番の人と握手して街を後にして、転移魔法で島へ帰る
「ただいま、クリス」
「おかえりなさい、どうでした?」
「面白い所だったよ、マリンは帰ってきている?」
「まだ部屋で寝ていると思いますよ」
マリンの部屋へ ノックしても返事がないため中に入る
「起きろ」
「起きたわ」
パレツント王国の辺境メガンシアの話と冒険者ギルドの話 2人の転生者の話をした。
「冒険者なるなる、夢だったのよ冒険者」
「明日にでも連れて行くから生活リズムを直せ」
「了解」
明日は誰を連れて行くか考えておこう




