ヒスイとコハクの護衛旅7
明けましておめでとうございます。
王都からの帰り道は街で泊まるよりも野宿が多かったがアネリは何一つ文句を言わなくなった。
魔法の訓練も欠かさずやり、3人の魔法は護身術程度のレベルまで引き上がった。
「そろそろ到着だね」
「そうだね」
「ヒスイちゃんとコハクちゃんのおかげで楽しかったわ」
「ウム、楽しかった」
アネリとゴーダはそれぞれ感想を述べた
「2人とも家に帰るまでが旅なんだよ この旅で学べることは多かったね」
中立都市が遠くに見えている 徒歩で1時間程で着く距離だ
そして中立都市へ帰ってきた。
5人はその足でクラーラの仕事場兼住居の屋敷へ向かった。
「クラーラ姉さん、ただいま」
「ウォルトは見ない間に逞しくなりましたね」
「クラーラ姉さん」
「ゴーダはもう少しコミュニケーションの練習が必要ですね」
「えっと、クラーラ姉さん」
「アネリ、最後には我が儘を言わなくなりましたね」
旅をしている間、3人のことはクラーラの耳に入ってきている ヒスイとコハクの鞄にレディ製の盗聴器を仕込んでいたため、筒抜けになっていた。
「ヒスイさん、コハクさん、本当にありがとうございました。ライオネルカレーでお迎えの方が待っていらしゃいますよ」
「私たちも楽しかった」
「みんな、またね」
ヒスイとコハクはクラーラの屋敷から出て、ライオネルカレーに向かった。
「3人とも、明後日には学院に帰るでしょ 宿題は終わっていますか?」
「「「 あ‼ 」」」
3人は疲れた身体で学院から出された宿題をするのであった。
「誰が来てるだろうね」
「パパは忙しいと思うからアリアママかクリスママかな?」
「ロイくんかもしれないよ」
「ロイくん小さいよ」
「違うよ、大きい方だよ」
「レイちゃんには会ったもんね」
2人はわくわくしながらライオネルカレーへ入ると
「よう、妹ども元気そうだな」
「ヒスイ、コハク、ご苦労さま ドランから活躍の方を聞いていますよ」
レッドとホワイトが待っていた。
「レッドお兄ちゃんとホワイトお姉ちゃんだ」
「予想がハズレたね」
「パパかママじゃないんだ」
「あ〜それがな、大変なことになったんだよ」
「お父様の別荘が完成したのはいいのですが、6人の龍王様と龍神様が住み着いてしまって」
「うわ〜大変そうだね」
「それだけじゃねーよ 次期龍王候補だそうだ」
「レッドお兄ちゃん凄い」
「凄い凄い」
「ちげーよ、俺たち全員がだよ」
「候補って話だけなのでしばらくは何もないですよ」
私たちが旅に行っている間に何があったんだろう?
ライオネルカレーから出たレッド、ホワイト、ヒスイ、コハクは転移門から島へ帰るのであった。




