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かわいい幼馴染は俺のアレを握らないと安心して眠れないそうです……~俺の〇〇〇は片想いの彼女にとって安眠グッズがわりだと!?~  作者: Kazuchi


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可愛い女の子たちは俺のアレについて興味深々だ。そのに

「真奈美ちゃん、学校を休んでいた本当の理由わけを良かったら聞かせてくれない?」


 気を取り直して本題に入った、親友の森田千穂もりたちほちゃんのお戯れにより乱された髪を整えながら真奈美ちゃんが口を開いた。


「……未祐ちゃんは拓也君の妹さんだもんね、もっと早く話しておくべきだった」


 えっ、拓也お兄ちゃんが、何で真奈美ちゃんの話と関係あるの!?

 未祐、意味が分からないよ……。


「《《しっぽ》》の件について全部話すわ……」


 しっぽの件って何!? 可愛いわんこや猫ちゃんのお尻から生えている《《アレ》》のことなのだろうか……。真奈美ちゃんは急に何を言い出すんだろう。未祐にはまったく話の予測がつかないよぉ!! 


 それに半月以上も外出が出来なかったと彼女は言っていた。

 その件についても深掘する必要があると私は思った。おせっかいかもしれないが、あれほど聡明な真奈美ちゃんが半月も女子校を休んだ理由について知りたくなったんだ。真奈美ちゃんには言えないが、彼女が席を外している間にお友達の千穂ちゃんかそっと私に耳打ちしてくれたんだ。



 *******



『……未祐ちゃん、さっきは二宮先輩が学校を休んでいることについて、千穂は何も知らなかったって言ってしまったけど、実はそれ、全部嘘なんだ。お嬢様が多く通うことで有名な君更津南女子きみさらずみなみじょしでも二宮先輩の存在は抜きん出ているから……。それは家がお金持ちとかいう下世話な話ではなく、先輩のまとう雰囲気によるものなんだ。誰かれへだてなく優しいし、成績優秀、スポーツ万能、その上美人と三拍子揃った地元でも有名な才女で、先輩のことを悪く言う人はいないのも彼女の人徳のおかげだともっぱらの評判なんだよ』


 お友だちの千穂ちゃんの話を聞いて、先ほどの会話の中で私が感じた違和感について一瞬で腑に落ちたんだ。

 君更津南女子のゴシップガールの異名を持つ千穂ちゃん、そんな彼女が真奈美ちゃんについての情報をまったく知らなかったと言った件、そのときに感じた違和感はそのせいだったんだ……。千穂ちゃんは破天荒な言動や行動から誤解されやすいが、本当は気配りの出来る女の子なんだ。真奈美ちゃんのことを気遣って知らないなんて嘘をついたに違いない。空気を読むって千穂ちゃんも優しいな……。


『二宮先輩は、我がアニメ同好会の部長を務める広瀬沙織ひろせさおりさんとも並ぶ、君更津南女子が誇る美少女四天王の中核的な存在なの……。彼女を神と崇める女子も学校には大勢いるんだよ、そう《《百合的》》な意味で♡ その神フォーの一人、いえ難攻不落のボスキャラといっても過言ではない二宮先輩が半月以上も学校を休んでたことは当然、千穂の情報網にも入っていたの。その界隈じゃあ噂で持ちきりなんだよぉ!! そう百合的な意味で♡』


 ち、千穂ちゃんは未祐の知らないことを何でも知っているんだね!? 

 おぼこ娘の私にはまだまだ知らない謎が多く存在しているっ!!

 何なの!? その美少女四天王とか、神フォーって!! あの広瀬先輩もそのメンバーに選ばれているって!? 美少女四天王の残りの二人は一体誰!!

 

 まったく初耳だよぉ……。


 それに百合的な意味で♡ を二回も繰り返す千穂ちゃんの意図とは!?


 う〜む。恐るべし、君更津南女子……。



 *******



「あっ、未祐ちゃんをびっくりさせちゃったかな? 急にそんなこと言われても訳が分からないよね、ごめんなさい、じゃあ順を追って説明するね……。


 真奈美ちゃんが和らいだ微笑みを浮かべながら、席に座った。

 これまで差し向かいの位置に座っていた千穂ちゃんは、ちゃっかりと私の隣に移動している。すでに真奈美ちゃんの告白を一言一句も聞き漏らさない姿勢だ!! 


 ……今回の真奈美ちゃんの件も小説のモチーフとして作品に取り入れる気満々だっ!!

 芸のためなら女房も泣かすじゃないが、自作の小説のためなら自分の親も売る勢いだ。

 

 ……未祐は前言を撤回する。


 やっぱり千穂ちゃんは自分の夢小説、【先取先生せんしゅせんせい!! 卒業までに絶対に先生の赤ちゃんをはらみます♡】を掲載している小説投稿サイト、野ヘビいちごのPVと呼ばれる閲覧数アップを目論んでいるに違いない!!

 良く学校でも昼休みに、スマホで小説投稿サイトをチェックしていることを未祐は知っているんだ。


『……ええっ!? またラブコメカテゴリーで【先孕】の順位が下がったのぉ!! くそおおおっ!! どれだけ上位陣の作品は固いんだよぉ!! 昨日は☆お星さまを読者様から頂いて、☆☆☆祭りだっ!! って大喜びをしていたのに……。くやしいのう、くやしいのう!! これじゃあ千穂、闇落ち待ったなしだよぉ!! 作品を書く意欲が低下して完結せずにエタるううううっ!! 誰か私に愛の☆をちょうだい!! 星は☆☆☆三つじゃなくてもいいの、☆一つでも作者は大喜びするんだよおおっ!! 同情するなら星をくれ!! お願いだよおおおお!!』


 血の涙を流しながら悔しがる千穂ちゃんに私は承認欲求の悪魔を見たんだ……。


 よいこのみんなに未祐からお願い!! 

 千穂ちゃんを助けると思って、作品を読んで少しでも面白いと感じたらぜひ応援をしてあげてね♡ ソレだけで《《作者は》》執筆の活力が湧いてくるんだよ!!


 おっと話がそれてしまった。では本題を続けるね♡



 *******



 「拓也君と未祐ちゃん、そして真奈美、三人でよく一緒に遊んだ裏山のことを覚えているかなぁ、話はそこから始まるの……」


 ……真奈美ちゃんの話は驚くべきものだった。


 私は何も知らなかった、愛犬のショコラが半月前に亡くなったこと……。

 本当にショックだった、なぜもっと早く気がつかなかったのだろう。


 ……思い返せば変化はあったのに、お隣に住む真奈美ちゃんの家からショコラの鳴き声が聞こえなくなっていたことを気にも留めなかった。


 もともとお利口さんだったショコラは無駄吠えはせす、真奈美ちゃんのお父さんが

 車で帰宅したときにだけ、ワンワンと吠えていた。だけどそれも慣れっこになってしまい色々な生活音の一つとして耳の右から左に抜けてしまっていたことを私は後悔した、以前は良く散歩に出掛けている真奈美ちゃんとショコラの姿を近所で見掛けていたが、最近はショコラが高齢化してめっきり散歩も減っていることをやはり気にも留めなかった。


 昔はあんなに一緒に遊んで、拓也お兄ちゃんの部屋や未祐の部屋、そしてあの裏山でも三人と一匹で駆けずり回った日々。輝いていた私の少女時代、

 ショコラは私たちに色々なことを教えてくれた、まるでおままごとみたいだったけど三人でやった獣医さんごっこは本当に楽しかったな……。


 拓也お兄ちゃんが獣医さんの役、未祐は看護師さん役、そして真奈美ちゃんはトリマーさんの役、そしてショコラは患者役のわんこだった。その可愛らしい遊びの中から、いつしか私は漠然と自分の将来の目標を見出していたのかもしれない。


『ねえ、真奈美ちゃん、私、将来、動物の看護師さんになりたい!!』


『じゃあ真奈美は動物のトリマーさんがいいな、ショコラ君をもっとイケメンに床屋さんしてみたいな……』


 いつも私のかたわらには真奈美ちゃんも、そしてショコラもいたはずなのに……。


 いつから私は大切な想い出を忘れてしまったんだろう……。


「……未祐ちゃん、大丈夫、顔色が悪いよ、真奈美、話すのを止めようか?」


 私は現実に戻って差し向かいに座る真奈美ちゃんの言葉を固唾を呑んで待っていた。


「……真奈美ちゃん、未祐は大丈夫だから、話の先を続けて」


 そして半月も真奈美ちゃんが学校を休んでいた理由とは……。



 真奈美ちゃん告白の次回に続く。


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