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Mist(停止中  作者: RYUITI
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sky blueNo.6 宿屋と月明かり

 風がヒュウヒュウと吹いていて、

窓から見える欠けた月が何処と無く物悲しげに見えている。


結局、情報屋であの男と対峙した後、

気持ちがある程度空になったは良いが、

同時に目的のために人を探す気力も失せて、

ぼやぼやとした感覚で辺りを歩いていれば、

外はすっかり暗くなっていた。


人が栄える場所に来て、

野宿をしたいとも思わない。


だから俺は直ぐにけれど気だるそうに歩きながら落ち着いて休めそうな宿屋を探して、

露天の風呂がある所を見つけたので速攻で話をつけて、

一回目の風呂を堪能した後、


今こうして自分が泊まっている部屋の窓から、

月を眺めて考えている。

ぼーっとするのを止めれば嫌でも。

あの男が俺に言った――大事なものも守れないというあの言葉が俺を苛つかせると同時に。

今の俺の骨身に染みる。


アネモネ、キャンディー、あの小さい女の子。

あの時守れなかった分、今守ってやらないといけないのにな。


今は守れるだけの力をつけているんだから。


たぶん。


「ああ、ちくしょう。

迷わないって、塞ぎこまないって決めたはずなのになあ。」


自然と強く握ってしまう拳に、

ありったけの気持ちを込めて解く。


掌には爪の跡が強く残り、

その残った跡を見て短めのため息が出た。


それにしても、情報屋の扉の先に何故アイツがいたのか。


やっぱり誰かの能力だったのか?


いや……そんなことよりも。


そんなことよりもだ。


やっぱりちょっとでも良いから、あの子に遇いたかったな。


あの子の笑った顔をみると元気になれるのさ。

どんなに大変でも辛くても頑張ろうと思える。


そんなあの子だからこそ俺もがむしゃらにやれるのかもしれない。


なんて。


そんな風に考える俺をあざ笑っているのか、慰めているかわからない月の明りが自然とため息をつかせるように風と共に誘いをかけてくる。


「あーあ。

これから頑張れる自信ないわー。」


そう呟いてぼーっとしていた矢先、




部屋の扉が【とんとん】と小さく響いた。



誰だよこんなダルいときに。


内心そう思って、

黙ってやりすごそう!よし居留守を使おう!と決めたとき。



扉の外から。



「こんばんは――

夜おそくにごめんなさい

あの、まだ起きてますかそうやさん……?」


と何処か心配しているようでいて、

申し訳なさそうな声が小さく聴こえてきた。


聴き覚えのある優しい声だったと身体が理解して直ぐに、俺はテーブルにお茶菓子とお茶の準備を済ませて扉を開けた。



緊張を見せないように、

緩んでる頬が気付かれないようにゆっくりと。






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