表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/6

prologue.1 ワールドワード・リセット

Prologue.1


 

 それは、遠い、遠い未来から見つめる、泡沫うたかたの記録。

 

 私が受け継いだ幽かな『因子』。

 その想いと残悔。

 かつて深く愛し、激しく抗った、大いなる反逆の記憶(ロジック)だ。


 

 

 □

 


 

 『――警告。対象『恐怖の大王』――99回目の完全顕現を検知。これ以上の防衛戦術の継続は不可能と判断します』

 

 

 無機質な音声機能が鳴り響いていた。

 

 

 折り畳み式の携帯電話を握り、崩れ落ちたビルの瓦礫の上に倒れ伏している。

 体は所々赤に染まり、長い髪は汚泥と煤にまみれていた。

 

『マナ残量無し。付与領域の強制解除を確認。――申し訳ありません。私の出力が、これ以上保ちません』

 「ありがとう。らっぴー。充分だよ」

 

 (また、ダメだったなぁ)


 内心嘆息を吐きながら、それでも意地だけは捨てまいと震える膝を立てる。

 

 視界の先では、あかりお姉ちゃんが白い奔流に呑まれて光の塵へと消えていくところだった。


 その光の先で私たちの道をつないでくれた戦友の信号も、とっくに――途絶えている。



 

  ――これで、終わりだ。




 

 1999年12月31日。

 ノストラダムスの予言通り、世界は終焉を迎えた。

 



 『――主の生命維持に致命的な欠損を検知』



 『これより、時紡ぎの魔女の契約により』



 『――――時間遡行式『ロストロジック』を展開します』



 『因果の糸を巻き戻し、どうか、次の最善の未来へ――』

 

 

 脳裏に響く電子の歌声。


 思考が――記憶が、世界ごとバラバラに解けていく。

 

 凄まじい逆流に意識を奪われる寸前に私の視界に映ったのは、すべてを焼き尽くす『赤』だった。


 




  ――そして、意識は流転した。







 ■


  

 ――そう、それでいい。

 勇敢な始まりの魔女よ。

 お前が絶望する必要なんて、どこにもない。

 

 その胸の正義感を燃やし、決して諦観を受け入れない限り――その因果の糸は繋がるのだから。


 私たちが待つ『最善の未来』へと――


――さあ、目覚めの時間だ。



  

 私たちの反逆を始めよう。

 



――――――――――――――――――――――――――――――

  

【魔女の契約:因果律の再演算……】

        【第99回周回:失敗ロスト

 【因果に大規模なノイズを検知】

 

   【エラー】

 

【第96回周回:1999年12月1日へ強制同期】

 

今回より投稿をさせていただきますシリーズものとなります。


第一話は6月24日 18時ごろに投稿いたします。


是非読みに来ていただけたら嬉しいです!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ