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ラクラミキオアラと物語の宝石箱 47 素敵な贈り物

「もう、ペイズリーの言うことなんて二度と信じないっ!!わたしっ!!」

 ラクラミキオアラが口を尖らせてそう言うと、ドイナも、

「わたしもっ!!さっきの石拾いでわたし、三ヶ月分くらいの体力使っちゃったよ!!」

 と言ってペイズリーの顔を見ました。

「だ、だから、悪かったって言ってるでしょっ!!この亜空間から元の世界に戻ったら、パパナシ(※ルーマニアのドーナツ)おごってあげるからっ!!」

「おごってあげるって、ペイズリー魔法使いなんだから、現金とか持ってないでしょ!適当なこと言ってごまかそうとしたって、そうはいかないんだからね!?」

 ドイナが容赦ない突っ込みを入れると、ラクラミキオアラも、

「え〜!ペイズリー、適当なこと言ってわたしたちを(だま)そうとしたのぉ〜!?サイテ〜!!」

 と言って、ジト目でペイズリーを睨みました。二人は完全にふざけて言っているだけなので内心では大爆笑しているのですが、変にピュアなところがあるペイズリーは、彼女たちが本気で怒っているのだと思い、アタフタしていました。

「こっ、これっ!!じゃあ、これを見てよっ!!」

 ペイズリーはポケットから、いかにも乙女が好みそうな、淡いピンク色に光る石をひとつ、取り出しました。

「えっ!!なにそれ!!可愛い!!!ペイズリー、それ、どうしたの?魔法で作ったの!?」

 ドイナが案の定、食いつきました。ラクラミキオアラは、「ほんと!めっちゃ可愛い!!」と一度食いついてから、

「ペイズリー、ついにやっちゃったのね…魔法を使って、銀行強盗…!!それで手に入れたお金で買ってきたんでしょ!?それとも直接、宝石店に強盗に入った?いずれにしても、そんな悪事によって手に入れたものを受け取るわけにはいかないわっ!!」

 と、眉間にしわを寄せて言いました。ドイナは横で、大爆笑していました。

「な、何を言ってるんだよっ!!違うよ!きみたち二人が石を拾いに行ったあと、あの石がマージェの石じゃないことに気づいてさ。走り回ってきみたちを探したんだけど、見つからなくて。ヤバいと思って、懐中時計で結構遠くまで行って、拾ってきたんだよ。おわびにプレゼントしようと思って!」

「え〜!?懐中時計に乗ったの?ずる〜い!わたしたちは歩いて探し回って、疲れ切ってるのに〜!!」

 ドイナがそう言うと、ペイズリー3世はこう反論しました。

「いやいや!!言っときますけど、懐中時計を魔法で飛ばすのって、結構疲れるんだよっ!?」

 必死になっているペイズリーの顔を、二人は楽しそうにニヤニヤしながら見ていました。ペイズリーはジレのポケットに入れていた懐中時計のチェーンを白い砂地の上に置き、右手の人差し指の指先を空中でくるくる回してから、ひょいっとチェーンに向けました。すると、ひとつだったチェーンが、細い5つのチェーンになりました。さらにペイズリーは、同じように地面に置いた淡いピンク色の石にも魔法をかけました。すると大きさが4分の1になった代わりに、4つに増えました。

ペイズリーはチェーンのひとつを自分のポケットに入れ、残りの4つのチェーンを、ひとつひとつの石に通していきました。ペイズリーは魔法で石を増やしただけでなく、チェーンを通すための小さな穴まで開けていたのです。

 4つのネックレスが完成したところでペイズリーは、

「これ、おれからの、おわびのプレゼントね!ドロシーさんと、モモさんの分も作ったから、みんな、お揃いだよ!」

 と言って、四人に手渡しました。四人は声をあげて、とても喜びました。そのとき、カシオペイアの甲羅に、文字が浮かび上がりました。

「ワタシモ イチオウ オンナノコ ナノデスガ…」

 それを見たペイズリー3世は、

「おれも最初、カシオペイアにも作ってあげようと思ったのよ!でもさ…」

「でも?」

 ラクラミキオアラがきくと、3世はこう言いました。

「亀だから、首ひっこめたりするでしょ!?ネックレス、落ちちゃうじゃん!!」

 ラクラミキオアラたちは「確かに!!」と言って、笑いました。カシオペイアの甲羅にも、

「タシカニ!! イマ キヅキマシタ!」

と文字が浮かび上がりました。

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