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喋る猫さんとルームシェアをはじめます  作者: 仁井田ふゆる


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9. にゃーるの秘密

にゃーるの秘密

「うーん……」


 瑠依は絶賛迷っている最中だ。


 普段使ってる配信アカウントを使うか新しく作るか。

 瑠衣のアカウントを使えばいつものメンツが集まるだろう。そうすると、にゃーるの紹介が必要になる。


(常連さんは私がひとりっ子って知ってるけど、従兄弟設定でいいかな……)



 アカウントは瑠依のものを使うことにした。


「にゃーるー? こっち来てー」

 寝室にあるPCの電源を入れてにゃーるを呼ぶ。


 ……返事がない。


「聞こえなかったのかな……?」


 リビングで本を読んでいるはずのにゃーるの様子を見に行くと、すやぁすやぁとソファで眠っていた。


 

『情報の入れすぎね』


「わっ! 急に驚かさないでよ」


『超常的な存在なんだから驚かしてなんぼでしょ?』


「自分で言うんだ……。それはさておき情報の入れすぎってどういうこと?」


『急ぎで実体作ったから色々未完成だったみたいで、処理落ちしたみたい』


「処理落ち……?」

 

『にゃーるは元々AIだったのよ。お話する猫さんAIロボットになるはずだったんだけど、訳ありでポシャってね』


「……神様、にゃーるになんかしたんでしょ」


『好奇心で感情と魔法をあげちゃった♡ 可愛かったんだもん』


「やっぱりか……」


 

 押しつけ神様の話によると、この世界で魔法が使えると世界のバランスが崩れるから、人間界の神様が干渉して実体のあるロボットでの製品化を止めたらしい。

 ゲーム内なら大丈夫だろうということで、そのAIはそのままゲームに流用することは許されたけど、オリジンは力が強すぎたらしい。そのオリジンがここに来たにゃーるだ。


 ほぼ無理やりゲームから取り出したせいで処理速度が遅く、今回のネットリテラシーのお勉強でヒートしてしまったようだ。

 

 よいしょ、と神様特有の魔法で神様がコアを増やしてくれたらしく、今後は心配ないらしい。


 ほんと人騒がせな神だ。

 


「今後何か教えたり、学んだりしても問題ないんだよね?」


『そうね。今後並大抵のことなら対応できるはずよ。アップデートでちょっと長めに眠るだろうけど』


「ほっ、よかった」


『ごめんね〜、私まだ神様なりたてでさ』


「なりたてとかあるんだ……。もう他にもなにか仕出かしてないでしょうねぇ? 困るよ、しっかりしてくれなきゃ」


『わぁ、もう保護者じゃん。これからもよろしくね。じゃっ』


「え、ちょ」


 

 急に静かになった。

 すやすやしてるにゃーるに目をやる。

 にゃーるも振り回されてるひとりなんだよね。


 

 明日は朝が早いため、お風呂に入って私は眠りについた。

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