22/22
2-18
そういえば、ルールに書いてあったな。死体を発見したら緊急スイッチが押せるって。パ
ニックになってすっかり忘れていた。
ゼロは話が終わると、スッと死体の前に座った。そして、男の死体に向かって拝んだ。
「… 」
その姿はとても綺麗で、僕の心が少し落ち着いたような気がした。
「… さて、俺たちは先に会議室に向かう。話はそこでしよう。お前たちもすぐに来い」
「じゃあねーばいばーい」
「… フン」
それだけいうと、三人は先に電気室から出て行った。
「創一さん、大丈夫?」
「うん、大丈夫、ありがとう」
あやさんが心配して近寄ってきてくれた。
「… 急ぎましょう。僕達も会議室に向かわないと… 死体の確認もしたいですが… 時間があ
りません… 」
「わかった」
僕達も結城に言われるがまま、会議室へと向かった。
電気室を出るとき、僕は後ろを振り返る。そこには動かなくなった死体が横たわっていた。
目には涙の跡がある。
彼は、最後に何を考えていたのだろうか。どうして、こんなことに巻き込まれてしまった
のか。
僕達は、何もわからないまま、このゲーム最初の議論を行わなければいけないのだった。




