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9 いざ、別邸へ
「ん〜…で、別邸は何処にあるんだろう?近くにあるってのは覚えてるんだけど…」
記憶通りならば、本邸の近くの森林の奥にあるはずなのだが、それが本邸を囲っているのでどの方角かが分からない。
(僕よ、今世の記憶と脳をフル回転させるんだ…!)
ガタガタと記憶の引き出しを開け閉めしながら、グルングルンと脳を回し、導き出した答えは…。
(正門の反対の森の奥…!そうと決まったら…!)
その方向目掛けて歩く。何故、歩くのかって?全力疾走したいのだが、まだどのくらい筋力や脚力があるか分からないからだ。
「って、それよりアポ無しで凸って大丈夫かな?貴族だからその辺の礼儀作法とかあるだろうし…。流石に止めておくか…。でも、下見って事で少し覗こっと」
そんな事を思いながら大分奥に進むと、白色と黄色の綺麗で大きい別邸を見つけた。
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